第722話 命蝕む巨黒剣の一撃
―――――――――――――黒い塔内部:ムカデ型アバター戦
ヴィーチェの放つ銃撃による煙が晴れるとそこにいたアバターの体力バーからしてみるに何かしらの防御行動をとったのであろうと思わせる状況にアバターは再びギチギチとつぶやくとムクロを弾き飛ばすと後方から向かって来ていたユリハを狙うべくして突っ走りその手に持つ剣の形状を変えて攻撃を仕掛けた。
「くぅ!!?通常攻撃でこの威力って本当にこの黒いアバターはメチャクチャすぎるよ!」
「白いの次が来るわよ!!ムクロもさっさと行くわよ。
私の銃撃をモロに受けた際に何をしたのかわからないけどまだまだ楽しめそうね。」
「あぁこの辺りで決着をつけるぞ。」
ムクロは態勢をととのえユリハの援護に出るとムカデのアバターはさらに追うようにしてユリハに連撃を行い耐えるので精一杯の状況であったが・・・・
「ぜいっ!!!さっきの分はコレで返したぜ!!!ユリハ大丈夫か?」
「へ、平気だよ!!攻撃の重さから反撃はできそうじゃなかったけどなんとか耐えられる範囲って感じかな。」
「喋る余裕があるのなら攻撃して欲しいものね。
―――――――この位置からならクリティカル範囲よ・・・」
ムクロとユリハに気を取られている間にヴィーチェの銃口はムカデのアバターを捉え背後からの一撃を浴びせることに成功しこれで完全に決着かと体力バーを見るとアバターの体力が徐々に回復しているようで倒れたアバターはむくっと起き上がり武器を構え赤い眼光を灯らせた。
「なんで・・・あれだけの攻撃を直撃を受けてどうして動けるの!?
さっきまでレッドバーまでいってたのにまたイエローまで・・・」
「今回のでやっとはっきりしたこれも全部ヴィーチェの攻撃のおかげだな。」
「これでヤツがなにをどうしてたのか一目瞭然。
体力を失った際このデカイ本体を通して体力を供給していただけなのだから。
しかもその間は体力の自動回復スキルが停止しているようね。」
「そんな事はどうだっていい・・・あぁもう!!!
ムクロッちたちをあてにして逃げ回るなんて浪費すぐる!
こうなりゃヤケだ!!私もそっちにいってやりゃ!!!
――――――――――フライングウィンド!!!」
ついにムカデのからくりを解き明かしたムクロたちはこの次に来るムカデのスキルを耐えた後が勝負とピリピリとした緊張感漂う中様子を窺っていると戦いがいつ終わるのかと逃げていたクーリアは待ちきれずにスペルで飛んできたのだが逃げていればよかったと後悔するまでそう時間はかからなかった。
「ギチギチギチギチギチ・・・・ギギィィィ!!!!!」
「うぇえぇ!?どういうことどういうこと!?なんじゃいあの黒いアバター!?
まさかアレがこのデカブツを操ってるやつなの!?それにあれどう見てもダメな技じゃない!?」
「ちょっとクーリア落ち着いて!!こっちに来るタイミングは最悪だけど私たちにとっては助かったよ!!
たぶんだけどあの攻撃はスペルと物理の複合だからクーリアのスペルでどうにかできないかな??」
「このひ弱なダメウサギじゃローストにされるか刺身にされるかの結末しか見えないわ。
だから攻撃を掻い潜りさっきよりも痛烈で致命的な一撃を叩き込めばそれで終わりのはず。
黒騎士のムクロさんはどう考えているのかしら。」
「あの攻撃は上級層で見た気がする。
だからクーリアのスペルアンチ系で威力を殺してそのスキを俺たちが避けつつ一撃を叩き込むとかなりの確率で行けるはずだ。
だからこう言うとなんだがクーリアのスペルで対応してもらえないか?」
ヴィーチェの発言に半ギレとなったクーリアだったがムクロの説明と頼りにされているこの空気にクーリアは仕方ないなとテレテレしながらスペルを選び唱え始め・・・黒いアバターもさらに剣に力を籠め最大出力となったところで黒い剣はさらに巨大化し全てを蝕む呪いが付与された一撃を解き放った。
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