第719話 超巨大アバター出現!!

――――――――――――――――黒い塔付近のポータル場



 各チーム一斉にポータルを起動し黒い塔の真下へとやって来ると塔の周りは荒々しく唸る黒い海があるだけの完全に孤立したフィールドであり近くからは戦闘をしているのか激しいエフェクトの光と攻撃音が響く中・・・戦闘をせず内部を調査するための役割を受けたのか何チームかは大きく開かれた党の中へと向かっている状況であった。



「うぇぇ・・・想像以上にカオスでヤバそうなとこだね・・・レアアイテムとか何かしら期待して来たのが裏目に出ちゃった感じだよ。

ねぇムクロッち・・・こう言っちゃなんだけど戻るとかナシ??」

「そうもいかないだろ。

ここまで来て何もせず逃げ出せば他のプレイヤー達に何て言われるやらだぞ?

それに他のプレイヤー達も何とかなっているところから見るにまだ状況も悪くはなさそうだ。

で、ここからは作戦通りに戦いを回避しつつの塔の中心核の打破で良いのか?」

「あぁ、それがこの状況と全サーバーの異常事態を解除できる近道だ。

だからこそ一気に中心へ向かうためにまずはあの塔の門を突破して中へ入ろう。」

「うん!!ムクロ君の指示に従って動くから指示をお願い!!」

とんでもないフィールドにやって来たとぼやくクーリアはアヤカに引きずられながらも移動を開始し、塔の中へと侵入するため走り出すと塔はその事を知っているのかのように塔全体にある穴から黒いアバターを放出し全プレイヤーに向けて対抗してきた。



「チッ・・・やっぱりこうなるのね。

何か仕掛けて来そうだったけれどまさかここまでの物量展開してくるなんてよっぽどムクロが気に食わないみたいね。」

「これもご主人様の魅力という可能性もありますが・・・ご主人様のメイドはこの私ただ一人で十分なのでアナタたち黒いシミはここでこの剛腕に潰れて消えてしまいなさい。」

「私とユキシロがここで囮になるからムクロたちは先に塔の中に入って暴れてきて!!

私たちもここが終わったらすぐに飛んで追いつくから大丈夫!!」

「そうなのじゃ!!アタイの鉄拳で全てを叩いて戻るから安心すると良いのじゃ!

それに・・・少し歯ごたえのあるヤツもいるようじゃ。」

「ズゴォォォォオオオオオオオォォ!!!!!」

ユキシロの目の先には街で戦った巨体アバターよりもさらに大きく腕の大きさや装甲がもはやレイドボスクラスのフォルムをしており・・・それをみた他のプレイヤーは逃げだすのかと思えば報酬や自分の名声の為にと他のアバターを倒しつつ超巨大アバターに攻撃を仕掛けるが超巨大アバターの体力ゲージが高すぎるのか全然減っている様子もなく仕返しにと強烈な自身攻撃を見舞った。



「グオォオォォオォォ!!!!」

「ぬおぉぉぉおおぉぉぉ!?!?すごい揺れなのじゃ!!!!!じゃがこれしきの揺れなんぞアタイには効かないのじゃ!!!ふんッ!!!今度はアタイの凶悪蹴りを喰らうと良いのじゃ!!!!

――――――――――――必殺!!!ブレイクキックα!!!」

「あの獣人キャラやるじゃん!!!

おまえらぁ!!!あのNPCに後れを取るんじゃねぇぞ!!!

スキルを連射して固定すっぞ!!!!」

「おっしゃ!!!スキル乱射ならトリガーの俺らの出番だ!!!

射撃、ブッパ部隊一斉斉射開始ィィィ!!!!」

「ムクロ!!今のうちに早く行って!!!

ここもコレ以上は長引かせれそうにないから!!!」

「この場はファムたちに任せるあとで合流しようぜ!!!」

ファムたちに超巨大アバターを任せてムクロたちは黒い塔の門を潜り抜け突入すると塔の内部から大きな音が響きだし・・・その音は塔のゲートが閉じられる音であり引き返すことも合流することも難しくなったがあの約束は互いに守ると決意を手で握りしめ塔の内部で行われている戦闘を最小限にしつつフロアの移動方法を探し始めた。

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