第702話 疲労の限界と睡眠

―――――――――――――――プライベートホーム



 エリが部屋に消えていくと各自はこれからどうするかとなったのだが。

キャンプからの戻りで疲れが現れたムクロはさらに鍛錬で疲れているであろうクーリアたちに対し今日はこの辺で解散し明日にでもゲームクリアを目指したルート等の話し合いをしようと言うだけ言ってログアウトするとそのままごろんとベットに転がり目をこすった。




「キャンプから戻ったばかりで由里たちも頑張ってるし・・・俺もやるべきことをして備えないとな。

にしてもコトハは相当無茶なプランで鍛えたようだが・・・まぁこれも明日にするとして俺も寝て疲労を回復させないとな。」

悠一は1人ブツブツ呪文を唱えるようにして呟くと、疲れとともにやって来た睡魔に襲われ・・・まもなく深い眠りに襲わた。


それから数時間後・・・・気が付くと夏の日差しが悠一の顔を目掛けて攻撃を仕掛けていたが、その攻撃よりも何かが締め付けるような力によって目が覚めた。



「んん・・・なんだこの締め付け・・・腕が固定されているという事は姉さんか。

姉さん!!うぅ・・・このままじゃ違う意味でだ。

早く何とかしないと・・・姉さん・・早く腕を解除してくれ・・・」

「ん~~~もう離さないぞ~~~ふふふ。

こんなこともあろうかと・・・悠ちゃん対策に32の寝技を覚えたんだぞ~~ふふ。」

不思議な寝技を身に付けた涼孤に悠一はもう時間がないと悟ると全身の力を込めてもがき暴れると耀子の目がぱちりと開き。

涼孤は悠一の顔色が悪くなっているのが目に付くとすぐさま自分の腕を解除し悠一の頭をぐわんぐわんと揺らして大丈夫かと確認を取った。




「あぁ・・・何とか無事。

だからそんなに振り回さないでくれ・・・うぅ、それじゃ先に顔でも洗ってこようかな。」

「朝からごめんなね・・・それにまた悠ちゃんの部屋に来て寝ちゃって。

どうしてこの癖が治らいんだろ。

あ、朝食はすぐに作るから待っててね。」

なんとか涼孤のホールドから脱出ができた悠一は朝の身支度を行い戻ってくるころには涼孤の作る朝食のいい匂が立ち込めており悠一は涼孤に呼ばれる前に台所に着いて待っていた。



「悠ちゃんお待たせ。

それじゃ朝からドタバタだったけど朝食を食べよっか。」

「よくある事だから俺は気にしていないよ。

でも今朝のホールドは今までで一番の締まりで本当に気を失うかと思ったな・・・」

悠一の言葉に何度も謝罪をする涼孤にもういいと言いながら挨拶を行い朝食に手を付け始めると涼孤も手を合わせて挨拶をし朝食に手を付けると今日はどうするのかと問うた。




「悠ちゃんは今日は誰とも遊んだりしないの??

私はアルバイトで外に出なくちゃいけないから夕食の買い出しと調理でグロリアができるのは夕方以降だけど・・・」

「ん~今日の予定は何にもないから昨日の疲れもあるし少しだけ睡眠してからグロリアをしようかと思ってる。

それに耀子たちもキャンプ帰りで疲れているだろうし少しは気を使ってやらないとさ。

姉さんも疲れているのに休まなくて大丈夫なのか??」

悠一は朝食を食べるのを止め涼孤の体を心配すると心配された本人である涼孤は参加した他のメンバーよりも疲れていないとニコニコしながら答えつつも悠一にあまり夏休みだからと言ってダラダラとした生活をするのではなく満喫した生活を送る様に語ると。

悠一は苦笑いをして食べ終えた皿を流しに置き、まだ夏は始まったばかりだと言って自分の部屋に逃げるようにして消えていきメールが届いていないかブロッサムを開き確認すると由里からメールが届いておりその内容とは今日の予定は空いているのかどうかという内容であった――――――――――

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