第681話 最後の星空とともに
―――――――――――――――キャンプ場
自分の肉を守るためにと必死にコトハへ注意をするもどの肉もみんなが平等に食べていいモノだとコトハが主張し。
その言葉には耀子も強く反論できずでいたが、この肉は自分のだからと言い聞かせて戻るとすると。
悠一の前には由里がおり笑いながら話している様であった。
「悠一君は戻ったらまずは何をしたいの??
この質問はみんなも聞かなくてもわかっていると思うけどちょっと気になっちゃって・・・えへへ。
で、悠一君は家に戻ったら何がしたい??」
「キャンプが終わって家に戻ったら・・・か。
ん~そうだな、先ずはある程度の宿題を体力のある限り解いてその後にグロリアかな。
あれ?由里もみんなどうしたんだ??」
「あははは、悠一の事だからすぐに戻ったらグロリアで冒険をするとか何とかいうのかと思ったけれど割と現実的なのね。
少しだけ私も驚いちゃったわ、だけどそうね・・・この夏休みも永遠にあるわけじゃないし出されている課題はできるだけ始めの方に終わらせておくのが定石よね。
私も家に戻ったら課題のレポートとか終わらせようかしらね。」
「私も課題が出ているからちょっとだけ目を通しておくつもりだよ。
それから悠一のように残った時間でグロリアにINしようかなって。
コトハさんはどうするの??」
「私?私はそうね・・・まずは親たちに戻ったという報告をしてから読みたい本を読んでグロリアかしらね。
宿題なんてほとんど終わっているのだから焦る必要はあまりないの。」
「さすがはコトハだ。
勉強もできてグロリアでも万能なほど知識量を蓄えている。
それはそうと耀子はどうして耳を塞いでいる??」
「あぁ~~~あぁぁぁぁ~~~聞こえないよ~~~~
はぁ~~もうどうしてこう現実的な話をしちゃうかなぁ~明日ウチに帰るって言ってもまだキャンプ中じゃん??だったらそう言った話をするのはNGじゃない??」
耀子の訴えは完全ではないが的を得ており、悠一は宿題以外に戻ったらやりたいことをわかり切った事だと思いつつ問うた。
「そりゃもっちろんグロリアに決まってんじゃん!!!
グロリアで悪さする黒いアバターだとか言うのをとっかえひっかえ倒しちゃうんだから!!!
まぁ相手がどんなものかわからないから簡単だけど実際はメチャ強いかもしれないしちょっとおっかないって思う。
だけど私の大好きなグロリアで勝手なことはして欲しくない。
だから私は黒いアバターが人に迷惑をかけるのなら叩けるうちに叩いておきたい。
――――――――――――ただ、そう思うんだよ。」
「耀子にしてはしっかりとした意見ね。
いつもならダラダラしてアイスを食べるとかカフェで特製パフェを食べに誘うとかしそうなのだけれど。
そこまで考えていたのなら私は何も言う事はないわね。」
「俺も耀子がそれだけグロリアの事を大切に思ってくれてたと思うと頑張らないとだな。
みんなの力で黒いアバターの事件を解決していつもの生活に戻そうぜ。」
「その前に、早く肉をとらないと焦げちゃうわよ??」
「あぁぁあぁ!!!本当だよ!!すごい黒い煙が上がってるよ!!」
彩花の言葉に由里たちは慌てて肉を回収しガツガツと食べ・・・綺麗な星空が現れる頃にはそれらの肉は全てが無くなっており。
耀子は大の字で寝転がり悠一たちは同じ星空を眺めていた。
「本当にすごい星空だな。
これも今日で最後となると何だか名残惜しいな。」
「だが家に戻らないとグロリアにはアクセスできないのだから仕方のないことだ。
それに・・・ずっと野外にいたままだと宿題もできないからそれはそれで問題だからな。
おっと、宿題に話はNGだったな。」
「あはは、だけど今日もこうやって皆で綺麗な星空が見られたのが私はいい思い出に・・・そして心に刻まれたよ。
悠一君に皆と一緒の星空を見たっていう綺麗な思い出が。」
「思い出・・・うん、私もみんなとこうやってキャンプができた事とか綺麗な星を見られてすごく充実したキャンプだったよ。
また・・・こうやって皆で何かをする時は呼んでくれる・・・かしら??」
「私は全然かまわないわよ、とかいうよりもアイリスを誘いたくない人なんてこの中にはいないのだから胸を張って行きたいって言えばいいのよ。」
「そうそう、私たちはいつだってウェルカムでオープンなのよ。
だから悩んでたり考えてないでまずは行動すればいいだけの事・・・ふわぁぁ~~
さぁ~てそろそろ眠たくなってきた頃だしシャワーを済ませてササっと寝ようかしらね。」
彩花はそう言ってシャワーの用意を取り出しすと涼孤たちも一緒に行くこととなりシャワーへと出かけていくと悠一はいつものように1人で待つこととなっていた。
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