第625話 中ボスモブとの戦闘

―――――――――――――――古代の遺跡後地



 ムクロたちはユリハたちが見える範囲ギリギリを維持して追尾に入り。

その姿の見えないムクロに見守られながらユリハ達は移動してきた中で一番近い中ボスモブの場所へやって来るとまずは中ボスモブや取り巻きのモブ達の情報を集めようと気付かれない位置をキープしつつ調べ始めた。



「初歩的な行為でありますが相手側の数が多ければ多いほどこの効果は絶大な意味を発揮し自分たちへ多大なアドバンテージとなる事でしょう。

ですが・・・今回の中ボスモブにどこまで通用するのか。

―――――――――――それがでございますね。」

「そうだな。

でも、ここまで戦って何とかしてきたユリハ達だから心配はいらないだろう。

俺やレイがいるから手を抜くこともしないだろうし本人たちが武器を上手く扱えるようと願う気持ちは口だけじゃないって言うことも知ってるから高みの見物と行こう。」

2人はユリハ達やモブの大まかな数がわかる場所でしゃがみ込みアイテムを使ってみているとユリハ達の方に動きがあり。

偵察に向かわせたのかヴァニスとユキシロがコソコソと身を低くして岩肌を利用して近づいて行くのが見えた。




「ふぅふぅ・・・ヴァニス、ここから先はモブの匂いが強いのじゃ。

じゃから少しでも異変を感じたらユリハ達も元へ戻るのじゃぞ??」

「そんなの言われなくってもするからいいわよ。

それよりもユキシロの鼻と私の勘でモブの調査って少し無茶じゃないかしら??

そりゃ私たちを頼ることはいい判断だったかもしれないけど見つかったときは本当に私は全力で逃げるから悪く思わないでよ。」

「2人は何やら話しておりますが大丈夫でしょうか??

モブとの距離が離れてはいますがあのモブは耳がいいとされるモブに見えますが・・・・」

「あの耳の形状から見てサーチラビットだ。

音に敏感でちょっとした話し声も聞き逃さないエネミーサーチのプロだが・・・さぁこのままいけばラビットを通じていくつかのグループが2人に気が付く頃だ。」

ムクロとレイは手を出さず2人がどう動くのかとジッと見ているとラビットは足音と何者かが話す声を耳にし・・・急に叫びだし音の聞こえた方に指示を出すとモグのグループはその指示が出た方向に突撃し始め。

その物音が伝わるまでヴァニスとユキシロは話し込んでおり・・・異音を耳にしたユキシロはヴァニスにシッと口を封じ地面に耳をやるとヴァニスにすぐこの場から離れるようにと叫ぶとその後方からはモブの数々が攻めに来ていた。




「何なのよコレ!?あぁ~~もう私たちの任務は失敗じゃないの!!!

えっと・・・これをこうして・・・・みんな!!!モブがやって来たわよ!!!」

「のじゃ・・・アタイたちの声が聞こえるはずはないと思っておった声が聞こえておったのじゃろうな。

それしか気づかれた理由もわからぬのじゃ。

それにこのまま逃げておっても解決にはならぬのじゃ・・・ここは覚悟を決めて立つ向かうのが吉とアタイは感じるのじゃ!!!」

「ん?アレは信号弾か。

それに緑色という事はモブが迫って来ている証・・・ユリハにファム2人がモブに襲われたから助けに行こう。

まさかここまで対策が厳しいとはここの中ボスモブは侮れん。

だからしっかりとバフをかけて対応していくぞ!!」

ミストたちは木の実を使ってバフをかけるとユキシロとヴァニスが向かっていった方向へと駆け出すとその先では砂煙が舞い上がっており戻って来ていない2人のことから戦っているのだろうと察するとさらに走る速度を上げてその砂煙に突撃した。



「はぁぁぁぁッ!!!!2人とも助けに来たぞ!!!はぁッ!!!」

「ぬぅ・・・アタイたちの話声を聞かれたか隠れているのがバレてこのような結果になってしまって申し訳ないのじゃ・・・・」

「べ、別に話していた以外にミスはなかったわよ。

だから相当耳のいいモブか目のいいモブがあの中にいるっていう事だと思うの。

それにムクロが言っていたの、ミスをしてもそれを帳消しにする程活躍すればいいってね!!!」

「あはは・・・ムクロ君らしい励まし方だね。

でもその言葉はすごく身に染みる言葉だね。

私も頑張らないと・・・そんな風にかっこよく言えるように・・・」

「空から私の一撃いっくよ!!!!

―――――――――――ブレイクランスⅡ!!!!」

「グギギャァァァァ!!!!!」

ファムのスキルはモブを数匹貫き消滅させるとヴァニスに近づきユキシロはどこにいるのかと問うとヴァニスはモブに四方八方から囲まれた場所にいると告げるとファムはすぐに飛び出そうとしたがモブの壁がその行く手を阻み簡単には助けに行けそうになく苦い表情を浮かべているとその中でも一番危険な状況なのにもかかわらずは数多くのモブに囲まれ惜しむことなく笑みを浮かべ。

装備された武器の力が試せると気合を入れモブの1体に打撃を食わえた。



「まずは1匹なのじゃ・・・さぁ一気に力を解放していくのじゃ!!!

―――――――――――おりゃりゃッ!!!のじゃッ!!!!」

「ユキシロの声??すごい愉快に叫んでるけどあの中で一体何が起こってるの??」

「わからないがユキシロが本気で戦っているのは間違いないだろう。

吹き飛んでいくモブがどれも空中に舞うと同時に消滅しているからな。

それにこのままゆったりと戦っているわけにもいくまい・・・・はぁっ!!!」

「ユキシロ・・・そのまま頑張って耐えててよ・・・・

私たちがすぐにでも助けに行くから!!!」

「ん!?何かすごい音がしてるのだけれど・・・・

きゃぁ!?何アレ・・・アレがこの場のモブを操る中ボス??」

ヴァニスの目に飛び込んできたのは砂漠の地域にはいるだろうと想像していたゴーレム種であったがそのゴーレムはもはやではなくスフィンクスのようなモノに乗ったゴーレムライダーであった。

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