第617話 誘いは火薬の香り
――――――――――――――プライベートホーム
ムクロはプライベートホームの中へと入るとそこには先に待っていたクーリアとアヤカがお茶を飲んで待っておりムクロに気付くとクーリアはムクロをソファーに誘導するとレイはそのタイミングに合わせてお茶を注ぎ目の前に並べアヤカは急に今日の出来事について口を開いた。
「ムクロは本当に分かりやすいわね、あれからの事が気になってる顔をしてるから言ってあげようかしら。
私はあの後、何とかプレイヤー達を全員倒して無事に優勝したわ。
ほら・・・これが優勝記念のバッジよ。」
「顔に出てたか??そんなつもりはなかったんだが・・・やっぱりアヤカの銃のテクニックは秀でてるよな。
街中でもクールに立ち回ってたしこの調子でグロリアでもその力を発揮してくれることを期待してる。」
「いいなぁ~そのバッジは売却してゲットしても自分の達成項目に乗らないから実力でゲットしないといけないモノなんだけど・・・そういうプレイを得意とするアヤカがいたとなると私が取るのにどれくらい時間がかかることやらだよ。」
「そうですね・・・クーリアの銃撃スキルでは上位に残るのはとても厳しいかと思われます。
何せ・・・無謀な特攻や乱射を行いそうなので。」
レイの言葉にクーリアはグサグサと目には見えないモノで貫かれており、否定をしつつも内心はその通りだと納得してしまっているところを見かねたアヤカはクーリアに今度ガンフィールドで特訓でもするかと問いかけていたが。
ムクロはその誘いは恐ろしいことの前触れではないかと苦笑いをしてるとアヤカはムクロに言いたいことがあるのなら言えばいいとクーリアから離れて顔を近づけていた。
「あはは・・・あのフィールドだと銃以外の武器が使えないしいきなりクーリアを連れて行くのはどうかとだな・・・・クーリアも銃以外の武器が使えないと困るだろ??」
「ん~そっかなぁ??銃の武器を練習しに行くんだったらそれくらいハードな方が早く覚えるんじゃないの??
ムクロッちとかエリ方式で言う武器の固定と性能を見極めるとか何とかでしょ??」
「そうそう、武器を固定するからこそソレをうまく使って生き抜く術を学ぶのよ。
だから私もこうして1位を取れたという事もあるけど。
ムクロの言いたいこともわかるわよ??剣の中でもナイフやダガー以外の持ち込みの制限に一定のアイテムも使えないのもだけど普段のグロリアより治安が悪いから気を付ける事は多いのは確かよ。
だから軽い気持ちで行けばすぐにハイエナ共の餌食になるかキルチームの良いおもちゃにされて消されるくらいね。」
アヤカの最後に飛び出した内容を聞くと先ほどまで元気だったクーリアの表情が青ざめ、アヤカはクーリアの肩に手を置きこれからさっそく体験練習でもしてみないかと誘うとレイの後押しもありアヤカはクーリアを連れてガンフィールドに向かいムクロはそのままユリハ達が来るまでお茶を飲んで待っていると・・・・
「あれ??今日はムクロ1人だけなの??
珍しい事もあるモノね・・・先にクーリアたちがいるかと思ったのだけれど。
まぁいいわ・・・高貴な私は例え1人でも寂しくなんか・・・」
「フフフ、それはどうでしょうか。
ヴァニスが1人の時は毎度捨てられた子犬のモブのようにしょぼくれ絶望に満ちた顔をしておりますのでその発言はどうかといっておきます。
ですが私はご主人様1人いれば他はいなくても全然平気でございます。」
「ぬ?何の話をしておるのじゃ??ぬぉ!!!今回のお茶菓子はケーキなのかのぉ!!うむよきよきなのじゃ。
レイレイアタイにもお茶を淹れて欲しいのじゃ!!」
「私もお茶のむのむ~ジャカルゥたちは今日も元気いっぱいだったし・・・ってアレ??珍しい今日は2人だけ??」
話すと長いと言ってクーリアとアヤカは先ほどガンフィールドに出掛けて行った事だけを告げお茶が運ばれてくるとヴァニス達はニコニコしながらお茶に口を付けムクロはその嬉しそうな表情を見ていると・・・・
「何よ・・・ジロジロお茶を飲む私の顔を見てムクロはそんな趣味があったのかしら??
変な趣味は硬いモブに対して剣で倒せとか無茶なスパルタ教育だけにして欲しいものよね。
それに・・・・別にお茶が美味しくてニヤケてただけで別にムクロたちとお茶ができて嬉しいとかそう言うんじゃないからね!!!
この高貴で名高いヴァニス様がそんなニヤケ顔を晒すことなんて滅多にないんだから脳裏に大切にしまっておきなさいよ!!」
「えっと・・・あはは・・・余りにもうまそうに紅茶を飲んでケーキを食べてたからついつい見てた・・・ヴァニスもここに来てから随分と立つけどあの洞窟城はどうなっているんだろうな。」
「アムアムアム・・・洞窟城とな??ヴァニスと主殿が出会った洞窟に作られた怪しいお城の事じゃな??」
「私も天空に住んでたけど地下に住むヴァニスの主観ってある意味すごいね。」
馬鹿にされたかのようにして聞こえたのかヴァニスはおかしくもなければ安全対策にバレないところに城を建てた自分の脳を誇るようにというが。
レイの一声によって全てが台無しとなっていた。
「そうですね、安全面にバレない工夫は大変よろしいかと思われますが。
住む方々はみな・・・・もやしやキノコのような方たちでしょうか??」
「ち、違うに決まってるでしょ!!!人よ人!!!それも強い戦士に護衛隊を作るためにコロシアムも作ってて・・・そこでムクロとモブを戦わせて色々と流れに流れのまま今に至ったのよ。
それに・・・・私はあの時ほんとうは地上に作るつもりでいたけれど精神的にダメだったから地下に自分のお城を作ったのよ。
あ~もう!!もうこの話はおしまいよおしまい。
それとその城は今でも私の別荘としているのよ?またいつか機会があれば見せたげる。」
「ぬおぉ!?本当なのかのぉ!!それは楽しみなのじゃ!!
クエスト以外に地下のお城に行けるとは本当に夢のようなのじゃ。」
「でもクエストに行くわけじゃないから暴れたりしたらダメだよ??
地下のお城だったとしてもヴァニスの持ち物なんだからね??」
礼儀をわきまえたファムの一言にユキシロはコクコクと激しく頷く隣でファムはファムでコロシアムでモブと戦えるのかとヴァニスに目をギラギラとさせて尋ねていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます