第616話 オールステージクリア

――――――――――――――ゲームセンター



 耀子に集中するかのようにして現れたゾンビの群れに対し由里と悠一が援護に出るとさすがに3人も集まればゾンビの撃退も優位に行え全てのゾンビを消し去ると、とうとう悠一の睨んでいた大きな扉の前に付き移動が終わると扉の向こう側から何かの声が聞こえ大きな扉が開きムービーが流れていた・・・・



「コレ、私の知らないストーリーかもしんない・・・きっとプレイ人数が増えたりすると切り替わるんだろうね・・・それにアレって確かソロでやってた時にサポートしてくれててた研究員だったんだけどなぁ・・・」

「やぁ・・・君たちか・・・とうとうこんな所まで来てしまったのか。

研究所のゾンビの食料になっていればこの様な事をしなくて済んだものを・・・・仕方ないここまで見て来たのであれば君たちも消さなければなるまい。

そこに転がるお前の仲間たちと同じ運命を辿るがいい。」

「どうやら耀子のサポートしてた人が黒幕だったみたいだね。

なにか妙な薬品を飲んでるしこれは嫌な予感がするよ・・・」

「こういうのはグロリアのヒールNPCもよくやって来るから見慣れているが。

大体は見るに堪えない変化をするんだよな。」

研究員は体をボコボコと変化をさせながらどこかへ消え失せ探していると悠一たちの足元が急に揺れ爆発と熱風が3人を襲い耀子はどさくさに紛れて悠一にべったりとくっ付いていた。



「耀子!!!悠一君も今はゲーム中なんだから集中してよ!!!」

「ご、ごめんなさい・・・って、こういう場合だと私が怒られるのはどうしてなのさ・・・とかなんとかいっているうちに何か出て来たね・・・・

え?マジ??研究所が崩壊してるんだけど!?」

「コレは想像もしてなかった変化だな。

それに今から戦闘じゃなくて退避イベントらしいな・・・・」

悠一たちのいる研究所が研究員の変化によって崩壊を見せ急遽建物の中から脱出をするというイベントに流れ悠一たちは画面の指示に従いゾンビを倒しながら脱出ルートを選び運よく外へ逃げきるとそこには変化が終わった研究員のボスが悠一たちを見下ろし攻撃を仕掛けて来ていた。



「シネェェェェェェエェェェ!!!!!」

「ぐッ・・・こっちに退避だな!!!」

「ナイスボタン操作!!悠一にボタン操作での移動を任せて私たちは弱点だと思う沢山のギョロ目を潰していこ!!!」

「うん!!こんなモブが出てきたら何かヤダだけど・・・これはホラーゲームだから仕方ないよね・・・・」

由里と耀子は巨大になった体中に飛び出した目を攻撃していき体力バーを削ってダメージを入れるとボスの攻撃はさらに激しさを増し。

瓦礫を投げてくるモーションやゾンビを投げてきたりとやりたい放題の攻撃であったが悠一のキレのあるボタン操作で攻撃を回避しダメージを受けずに再びこちらの攻撃チャンスとなり悠一も攻撃に参加し撃ち続けるとボスの体力が最後の1メモリを残して最後の攻撃と巨大なミサイルを悠一たちに叩き付けて来ていたが・・・・



「フッフッフ、由里に悠一!!ここぞとばかりに転がっているあの特殊アイテムを使うよ!!!」

「これだね!!!これって・・・さっき耀子が使っていたロケットなんとか??」

「そうらしいな。

良し準備完了だ・・・タイミングは耀子に任せるぞ!!」

「グオォォォオォォ!!!!!!シネェェエェェェェェエェ!!!!」

悠一たちは目の前にあったイベント専用のロケットランチャーを手に取り耀子の発射合図で引き金を引き3連続のロケット弾を飛ばすと空中で研究員ごとミサイルが爆発し消え去り・・・ゲームオールクリアと表示が現れエンドロールが流れ始めた。



「うっしゃぁぁ!!!3人の協力で研究所や色んな所にいたゾンビを全滅して世界の平和を守ったよ!!!やっぱり私たちの連携は最高だってことだね!!」

「あはは・・・すごいスピード感あふれるゲームに私少し疲れちゃったかも。

グロリアよりもハイスピードだよね・・・」

「そうだな。

こう言った協力プレイのゲームはスピード感が尋常じゃないから耐性がないと酔うかもしれないな。

俺も久々にプレイしたけど少し疲れたかもだ・・・・」

2人と置いて耀子は元気に喜び見た事のないエンドロールを見終わると最後のポイント集計が行われ。

何故か悠一が耀子のポイントを超すという事が起り耀子は納得できないと文句を言ってはいたが悠一は耀子の指示があったからだと言うと耀子はすんなりと怒りを鎮め3人はその体験型ゲームを最後にゲームセンターから出て行き解散という流れになっていた。



「それじゃ悠一君また後でね。」

「あぁ、今日は少し疲れたけどグロリアは外せないよな。

それじゃまた後で・・・・」

悠一は由里を家に届けてから自宅に戻ると涼孤はすでに家に戻っており台所で悠一の帰りを待っていたらしく悠一が家に戻ると飛び出して出迎えていた。



「悠ちゃん!!一体どこに出掛けてたの??部屋にいってもいないし・・・・

もしかして由里さんたちと??」

「あぁ、今日は昼に襲撃されてそのまま連行されていたんだ。

それに久しぶりにゲームセンターで面白いものをプレイして来たんだ。

それもこれから話すからさ??家の中に入れてもらえないかな??」

ハッと涼孤は悠一を家の中に入れ・・・ササっとお風呂を済ませた悠一は涼孤と今日あった話をしながら食事を終え悠一は一足先にグロリアにログインしていると言い自室に消え本当にすぐグロリアへとログインしていくのであった。

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