第503話 ギシンとの決着
――――――――――――――――イベントフィールド:墓地ステージ
ムクロたちはスキルの反動で動けなくなっているアルヤフムに一気に近づき。
先ほどのスキルのお返しと言ってユリハたち全員で攻撃を叩きつけ。
体力を赤色バーまで削ると、アルヤフムの体が急に動き出し・・・その動きが気になったムクロは移動するとミストたちも何も言わずに後をついて移動すると。
アルヤフムは自ら体の急所を露わにし・・・・更なる力の解放を行っていた。
「グオオォオォォォォォオォ!!!!!!!!」
「ついにアルヤフムの最終段階に突入だ。
急所へのダメージが高くなる分あのアルヤフム自体の攻撃力も先ほどよりも跳ね上がるから細心の注意をしてくれ。
あとは・・・5分以内に倒せない場合は全員が消滅することになる。」
「ぬぬッ!?それはどう意味なのじゃ主殿!」
「きっとアレがどうにかなるんじゃないか??
アルヤフムの頭上でチャージされている小さな球体??のようなモノが全てを消滅させるんだろう。
だったら早い所手を打たないと手遅れになってしまうしここは二手に分かれて攻撃した方が優位に立てるだろう。」
「で、チーム分けはどうする??」
「きっとムクロ君の事だからすでにチーム分けができてると思う。
そうでしょ?ムクロ君・・・・」
ユリハはムクロに尋ねると、ムクロはコクリと頷き・・・ミストとファムたち3人で行動させると言って片方は自分とユリハの2名で行動すると語ると。
ミストはムクロにどうしてだとか気になる点を口に出さずに飲み込み。
ファムとユキシロたちの肩を叩き先に飛び出して行ってしまった。
「いいの??ムクロ君??私と一緒で・・・・・」
「本当は俺一人でやろうと思っていたけどさ。
それだとミストもユリハも黙っていないと思ってさ?
だからユリハに俺の無茶を手伝わせる形になったんだが・・・・
ユリハ・・・俺と一緒に無茶をしてくれるか??」
ムクロはそっと手を出してユリハに尋ねると、ユリハは差し出された手をぎゅっと握りしめ無言で頷くと・・・ムクロはユリハにぎゅっと抱き着き気合を入れた。
「わ、わわぁ!?ムクロ君ッ!?急にどうしたの!?」
「いや、こうしたらユリハの緊張が取れるんじゃないかと思ってな。
だからぎゅっとしてみたんだが・・・・《《効果なし))だったか。」
ムクロの言葉にユリハは色々と効果があったと興奮気味に答え、2人は武器を強く握りしめてミストたちとは逆の方向に向かい駆け出すと。
片方で戦うミストたちはフレイルをうまくコンビネーションで逸らし。
ムクロたちに攻撃を惹き付けるからこのスキに急所へ攻撃を仕掛けるようにと言われ。
ムクロたちはアルヤフムの体から生えている結晶をジャンプして登り・・・・急所見える部分にまで到達した。
「この先、道がないけどどうしよ・・・・
誰かが足場になって飛ばせたら攻撃は届きそうだけど。」
「それしか方法がないよな・・・・よし。
ユリハ、俺が台になるからユリハはジャンプしてあの急所に最大のスキルを見舞ってやってくれ!!!
俺よりもユリハの方が高く飛べそうだしな。」
ごちゃごちゃと議論している場合じゃないとユリハはムクロから距離を取って駆け出そうとした時、アルヤフムの腕がムクロに襲い掛かっていた。
「グオオオォオォォォ!!!!!!」
「ムクロ君ッ!!!!!!」
「ぐッ・・・・だ、大丈夫だこのくらい・・・・・少しダメージがあるが・・・・
台になるくらいの体力は残ってる。
だからユリハ・・・今だッ!!!来いッ!!!」
「チッチッチ・・・・ちょいと御待ちなお2人さぁ~~~ん!!!
このマジカルクーリアちゃんが来たからには2人とも急所へご案内だよッ!!!」
どこからともなく聞こえたクーリアの声は先ほど爆発して消し飛んだ方から聞こえており。
体力が赤色とボロボロな状態ではあったモノのクーリアは無事でムクロたちの方へ氷のスペルを放ち足場を作ると同時にアルヤフムの腕を貫き固定していた。
「これで・・・はぁはぁ・・・・うん、大丈夫っしょ!!
エヘヘ・・・久々にかっこよく決めたのはいいんだけどさ・・・・コレ以上は体が痛くて立ってられないから後は2人で頑張ってよ・・・・」
「本当にいざというところでクーリアは格好が悪いですね。
ご主人様方お久しぶりにございます・・・・この無敵メイドのレイただいまお戻りいたしました。
ですが剛腕装甲の破損状況が甚大で尋常ではないためガードサポート並びに援護攻撃サポートが行えませんのでご了承くださいませ。」
「らしいから・・・・ゼェゼェ・・・・私たちがギリギリまでスペルト銃撃で援護するわよ。
カハッ・・・・どうしてこんなに体が熱いのかしら・・・・」
「そりゃそうでしょ・・・・エリは私たちの前に出て攻撃を受けたんだから。
こういう時くらいそこでへばってるクーリアと一緒に休んでて。
いざとなれば動けるようレイに治療してもらう事をお勧めするわ。
その間ムクロたちの援護は任せてよ。
だからムクロたちはその氷のスペルが溶ける前に決着を付けなさい!!」
「みんな・・・無事だったんだな!!!!
ユキシロ、ファム!!!みんな無事だったぞ!!!」
「うむ!!あのエリにクーリアが簡単に消えるはずはないのじゃ!!!
何せあのレイレイが付いておるのじゃからのぉ!!!」
「そうだね!!!よし!!!負傷して出て来られないレイたちに変わって私たちが頑張らないとね!!!
さぁ・・・・投げ込んで来たこのフレイルを今度は私が使わせてもらうよ!!!
そりゃ!!!!えぇぇいや飛んでけッ!!!!!」
ファムは地面に転がったフレイルを投げ飛ばし、アルヤフムに直撃させ。
そのスキを突いてミストとユキシロは下からの攻撃を開始し・・・・ムクロたちもクーリアの作った足場を用いて急所への攻撃を繰り出した。
「これで、終わりにしてあげる!!!!
―――――――――
「いっけぇぇえぇぇ!!!!
――――――――――うおぉぉぉおぉブレイブダンスッ!!!!!」
2人のスキルが急所に突き刺さり体力を根こそぎ奪うとアルヤフムの体はついに完全なる崩壊を起こし始めていた――――――――――
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