第497話 強固なるギシンの体
――――――――――――――――イベントフィールド:墓地ステージ
アルヤフムの触手攻撃の激しさはさらに激しさを増し、先程の光線が放たれてから姿を見せていなかったレイが崩れた岩から飛び出し。
ムクロの前に現れると、ビュンビュンと軽快な音と共に繰り出される触手を剛腕装甲で掴み取るとレイは全員に対してすぐに移動するように指示を出すと。
ムクロたちは何も言わずに駆け下りて行った。
「ギシャァアアアアァァァアァ!!!!!!」
「ググゥゥゥ・・・・ご主人様方が移動されるまでこの卑猥な触手を放すつもりはございませんのでもうしばらく私とお戯れを・・・・ハァッ!!!」
「うわッ・・・・レイってばあの気持ち悪い触手を掴んでるよ・・・」
「そのようね・・・だけどレイのカバーが無かったら移動はままならなかったのも事実。
ここは早くムクロたちと合流してレイを救出しないと大変な事になるかもしれないわよ。」
「大変な事??それは・・・あのレイがやられる可能性があると言う事か??
そう言う事ならもっと早く移動しよう。
アヤカたちは大丈夫か??」
「えぇ・・・何とかついてはいけてるけど本当にあのアルヤフムは大きいわね。
これだけ大きいとレイの剛腕装甲がないと態勢を崩すのも大変ね。」
アヤカたちはムクロたちが移動して来ている方向に合わせて移動スピードを速めつつ向かい。
アルヤフムの行動に異変がないか確認すると・・・・アルヤフムは何かを考えているのか動きが止まり。
そのスキにレイは触手を引き千切り移動をしようとした時、アルヤフムの千切れた触手がレイの動きを拘束して止めるとアルヤフムは強大なスペルを放とうとしているのかチャージを開始し始め――――――――
「ムクロ君!!!何だかレイちゃんの動きが変だよ!!!
何かあったんじゃ・・・・・む、ムクロ君!?
あぁ・・・ぐぅ・・・みんな・・・私たちはこのままミストたちと合流するよ!!
ムクロ君ならきっとレイちゃんを助け出してくるはずだから!!」
「アタイも援護に向かいたいが足手まといになるのも嫌じゃから・・・・ユリハと同じように願うだけなのじゃ・・・主殿・・・レイレイを頼むのじゃ・・・」
「クソ・・・・間に合ってくれ・・・・うおぉぉおぉおおぉ!!!!
――――――――――クイックシフトぉォ!!!!」
「レイを助けにムクロッちが向かってるけどアレってヤバい状況だよね!?
こっからじゃまだ攻撃が届く範囲じゃないし・・・どうしたらいいのさ!?」
「あの場所から一番近いムクロが向かっているんだ。
きっと何か策があるのだろう・・・だから私たちは一刻も早くユリハ達と合流し攻撃ができる状況にしなければならない。
だからムクロたちの事はムクロたちに任せて移動に専念だ。
それにアルヤフムの触手攻撃はこちらにも来ている様だから注意して行動するんだ!!!
―――――――――アークブレイク!!!!」
「だけど触手の残骸は残したら駄目よ?
この触手はあの外道なギシンアルヤフムの切れ端・・・
つまりこの触手1本1本がアルヤフムの細胞と言う事よ。
だからあぁしてレイが掴まったのだから・・・あぁなりたくなければちぎった後はちゃんと処理をしなさい!!!はぁぁッ!!!」
エリエントはミストの斬り裂いた触手を焼き払いつつユリハ達との合流を目指してさらに移動し・・・何とかユリハ達と合流した次の瞬間――――――――
「ギシャァアアアアアッ!!!!!!」
「ご主人様!!!!ここは危険です!!!強大なスペルが発動されました。
―――――――――私を捨ててお逃げください。
私よりもご主人様が負傷される方が皆が悲しまれます・・・・ですから・・・・」
「何を言ってるんだ??レイが傷ついても俺たちは同じように痛いし辛いしさ。
そう言うのはナシだ・・・・だから俺はこの攻撃が来る前にレイの拘束を解除して逃げるつもりだ・・・・よし、コレで触手の拘束が解除できた。
レイ!!!こっちだ!!!!」
ムクロはレイの小さな手を握って攻撃が地面を吹き飛ばす瞬間に道なき方へ自身の体を盾にして飛び出し。
それを知っていたのかレイは剛腕装甲でムクロと自信を守るように囲うと、剛腕装甲に包まれた2人は地面に強い衝撃と共に吹き飛ばされていた。
「ご、ご主人様・・・・ご主人様!!!ぐッ・・・ご主人様意識はありますか??
―――――――――ご主人様!?」
「んん・・・あぁ・・・大丈夫だ・・・って、おわぁ!?レイ!!!苦しい!!!
苦しいから!!!あと、今は戦闘中だから周りを警戒だ!!」
「へぇ~~2人を心配して探しに来たんだけど・・・・抱きしめ合ってムクロ君たちは何をしてるの!
―――――――――心配して損しちゃったよ!!!それに今は戦闘中だよ!!しっかりしないと触手攻撃が来ちゃうから早めにこの回復ポーションでコンディションを回復してすぐにこの場から移動するよ!!」
「ユリハ~~ムクロたちはいたのか??
いたのなら至急こちらに・・・っと・・・・
向かわせてくれ!!!アルヤフムの攻撃が激しいのと・・・ハァァッ!!!
――――――――攻撃が通りやすい部位が知りたいから至急頼む。」
「ぬぁッ!!!アタイの打撃もあまり効いておらぬようじゃ・・・・
エリはなにかこのモブの弱点か何か知らないのかのぉ??」
「私もこのモブとの戦いは初めてなのよ。
どこが弱点とか言うよりも弱点属性も有効武器もわからないわ。
早くユリハがムクロたちとを連れてこないと触手攻撃にやられるかもしれないから覚悟した方がいいわよ。」
エリエントは打撃や斬撃が通用しないアルヤフムの体にどうすればダメージが入るのかと考えていると、アルヤフムはムクロたちの方からエリエントたちの方に顔を向け・・・・触手で分裂した腕から1つの巨大な腕に戻し、強烈な一撃をエリエントへ向けて放った。
「グギギギギギギ・・・・・・グギ??」
「ぐぅぅぅ・・・・エリ・・・大丈夫か??
大丈夫なのなら早くこのスキに脱出してくれ。」
「えぇ・・・助かったわ。
その攻撃を吹き飛ばすからミストはそのスキに脱出なさい。
―――――――――ウィンドウスライサー!!!」
「でもって私も手伝っちゃうよ!!!
触手もこの腕も拘束性のある触手になる可能性があるのなら全部燃やしちゃわないとね!!!
―――――――――いっけぇい!!!ミラクルファイヤ!!!!」
ミストを助けるべく2人のスペルでアルヤフムの腕を切り飛ばしつつ燃やすと。
そのスキにミストも脱出し・・・武器を構えてエリエントたちの前へ現れ再び攻撃を仕掛けにアルヤフムの方へ移動を開始した――――――――
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