第467話 耀子と由里からの呼び出し

――――――――――――――自室


 翌日、ゆったりと休日の朝を迎えた悠一はブロッサムに何か連絡やメールが来ていないか確認すると。

そこには耀子からのメールが数件入っており、コレはやらかしてしまったと感じた悠一は恐る恐るメールの内容を読んでから返事を送ると・・・・・



「早いな・・・きっと耀子のヤツ怒っているんだろうな・・・・

―――――――どれどれ・・・・やっぱり怒ってるか。」

悠一はすぐに返ってきたメールの内容を読むと耀子がすでに送り付けていた数件のメールを無視したことによる激怒の文章がつづられており。

その内容を軽くスルーしながら本題の内容の書かれた文章を読むと。

そこには今日の昼に由里達と出かけるついでに悠一も来ないかという内容が書いてあり。

もしよければ涼孤も連れてきてもいいと書いていたが悠一はこの時間でも起こしに来ない姉の様子から爆睡していると悟り。

姉抜きで参加すると言う事をメールに書いて返すとお昼にいつもの待ち合わせ場所で集合と言う事になり、悠一は指定された時刻を見るとすでに30分も時間がに事に気が付き慌てて用意をして出かけると―――――――――



「あ、きたきた!!!悠一ぃ~本当に私のメールを無視するなんていい度胸じゃん!!

それと・・・参加した理由が由里だったら私泣いちゃうよ!?」

「そ、そんなことないんだが・・・メールを無視した謝罪を込めての参加のつもりだったんだが・・・・

えぇっと・・・で、今日は商店街に行くんだっけ??」

「そうなの、昨日ネットで調べていたら商店街にCDショップがあってそこにグロリアの限定版CDセットが売ってるらしいから買いに行こうかなって思って耀子に話したら悠一君も誘ってみたらどうかってなったの。」

内容を理解した悠一はさっそくそのCDショップに行こうというと。

2人はその前にメールを無視した罰としてアイスクリームを奢るように呟くと・・・・



「はいよ・・・コレで今回のメールの件はチャラだからな??」

「は~い!!悠一君ありがと!!

たまにはこういうサービスしてくれてもいいよね!」

「うんうん!!こういう事ならもっとメールを送ってもっといいもの貰えばよかったね~~でも、コレはコレで美味しくていいんだけどね。」

2人は悠一から手渡されたアイスクリームを食べ、次の場所に向かおうと言う事でやって来たところはCDショップではなく何故か本屋に来ており。



「お、あったあった!!!プロダクトコード付きグロリアの月刊誌!!

これはどこにもなくて超探してたんだよねぇ~~

あとはこの新刊の漫画とラノベとぉ・・・・にゅへへ今日は豊作じゃ。」

「へぇ最近のラノベってこういうのが流行っているんだね。

あ、これアニメでやってるシリーズじゃない??」

「そうだな、俺はあまりアニメは見ないけどよくテレビCMとかブロッサムの広告で流れてるな。」

由里の手に取ったラノベを見ていると店内の曲が変わり・・・耀子が言うにはこの流れている曲がアニメのOPと言うと2人は曲を聞きながら耀子の会計を待っていると・・・・



「おっまたせぇ~本当にここの本屋さんは品揃えが豊富でいいねぇ~

アニメ専門店でもなくなるものが置いてたりするし。

こうやって買えると本当に来て良かったって思うよ。

んじゃ私の用事は終わったから由里の目的だったCDショップにいこっか。」

「うん!!!他にもどんなのがあるのかすっごく楽しみだよ。」

「俺はPCとかブロッサムで買うからCDはないけど・・・

そうやって形に残しておくのもいいかもしれないな。」

悠一の言葉を聞いた由里は小さく頷いて悠一の手を取って歩き出し。

すぐ近くにあるCDや音楽の販売をしている店に入り由里の探していたグロリアの楽曲集を探すと――――――



「あった!!!コレコレ!!!ずっとこれが欲しかったの!!!

――――――――あぁ~よかったぁ~~~」

「なんだか由里がそうやって嬉しそうに笑うのを久々に見たような気がするな。」

「そう??私たちの前じゃ良く笑ってるけど・・・・

やっぱり悠一が由里を困らせてるからじゃない??

だって悠一ってばいっつも危険なことはするし言う事は聞かないしさ???

由里もそう感じてるから笑顔になれないんじゃない??ねぇ??」

耀子の言葉に由里はん~と考え込み、そんなことはないと何とも言えない表情で語るとレジを済ませてくると言って消え。

悠一は少しだけ自分の行いでの笑顔をなくしてしまっているのかと感じてると由里はレジを済ませて合流しこれからどうするかという流れになり・・・・・



「ん~私は特にこれを買う以外に予定はないけど・・・・

悠一君は何か商店街ですることとかあったりするかな??」

「ん~俺は特にないかなぁ・・・そうだ・・・姉さんに怒鳴られないようにケーキでも買って帰ろうかな。

―――――――――保健としてだが・・・・・」

「涼孤さんってそんなに怒ったりするの??

私から見た感じだと悠一君にはすごく優しそうで怒るようには見えないけどなぁ。」

「だよね・・・・あれだけ悠一の事を過保護にしてる涼孤さんだもんねぇ~

本当に怒るなんて信じられないけど悠一が言うんだからそう言う事にして。

涼孤さんは好きなケーキとかある?なければどれも美味しいケーキ屋さんがあるんだけどそこに行く??」

耀子の質問に対して悠一は涼孤の好きなケーキの種類がわからない事からどれもが美味しいというケーキ屋に向かい。

案内されたケーキ屋に到着すると店内にはずらりと美味しそうで綺麗なケーキが沢山並べられてあった。



「すごい量のケーキだな・・・・どれも違う種類のケーキのようだが。

―――――――どれがお勧めなんだ??」

「そうだねぇ・・・ん~これ何てどうかな??

ガトーショコラ!!涼孤さんってこういう大人なケーキが似合うと思うんだけど。」

「大人なケーキって・・・・すごいジャンルだね。

私はオーソドックスなこのショートケーキがいいんじゃないかな??

定番中の定番でイベント時でも活躍するよ?」

2人の意見からケンカをしないように二つとも購入すると悠一たちは午後からグロリアで待ち合わせていることもあってすぐに解散することとなり。

悠一はケーキで涼孤の機嫌が取れるのか不安であったが他に行くところもなくまっすぐ自分の家を目指して帰って行った―――――――――

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