第436話 モブの異変
――――――――――――――中級層:バーベキュー会場
クーリアの言葉からレイは舌打ちを聞こえないようにすると姿勢を戻すと2人の間にクーリアが無理矢理飛び込み・・・クーリアはムクロの頬に付いた食べカスをつまみあげてパクッと食べると―――――――
「お、・・おいクーリア・・・顔についてるのなら言ってくれ・・・
自分で取れるし・・・あの連中を怒らせたくないだろ??」
「ムクロッちィ~恥ずかしいからってそんなウソは良くないんじゃ・・・・ない・・・・かなぁ・・・あはは・・・えぇっと・・・ミスト、ユリハ・・・それにエリまで・・・どうしたのかなぁ!?そんな怖い目をしてさ・・・・」
「今さっきしっかりと見させてもらったわ。
本当にクーリアは目を放すとムクロにちょっかいをかけるのだから・・・・
少しは気を遣うって事が出来ないの??」
「そうだよ!!私もしたかった・・・じゃない・・・そう言う事はハンカチで取ったりとか・・・やり方は色々あるはずだよ!!
それにムクロ君も綺麗に食べないと駄目じゃない!!」
「さぁ・・・クーリア・・・片付けが待っているのだが・・・もちろん協力してくれるよな?」
「私もお手伝いいたします。
さぁクーリア・・・行きましょうか。」
全員の目には冗談や言葉が通じる目ではないと悟ったクーリアはムクロに助け舟を出してもらうのを止めて目をウルウルとさせながら消えて行くと。
ムクロは皿に残っていたカエルの肉を食べてからコテージの中に入ると・・・・
「クーリア!!もっと綺麗に洗わないと駄目じゃない!!
ホラ、ココ!!まだ汚れが残ってるわ!!」
「ひえぇぇぇ・・・怖い姑にイジメられるってこういう感じなのかねぇ・・・おっかないぃぃ~~~あ!?いい所にムクロッちが!?
さっきは言い出せなかったけど今度はハッキリ言うよ!!
――――――――――――怖い姑からたすけてぇぇぇ~~~~~」
「わ、私は別にそんなガミガミ言ってはいないからな!!誤解するんじゃないぞ!」
「こっちのお皿は収納できたけどそっちはどうかな?
ん?ムクロ君?もう食べ終えちゃった??だっあらそのお皿を洗うから貸して・・・」
ユリハがムクロの皿を受け取ろうとしたが、ムクロはこの状況から何か言われるのではないかと少し不安になり・・・ユリハの提案を断って自分から皿洗いをすると言ってクーリアの隣に立って洗い物を始めると―――――――
「ムクロッちィ~~~頼れるのは本当にムクロッちだけだよぉ~~~
それじゃ、これとこれとこれもお願い!!!」
「あ、コラ!!クーリア!!!洗い物くらいちゃんとしていきなさいよ!!!
本当にクーリアは面倒なことをすぐ人に押し付けるのだから・・・・
代わりに私が手伝うわ・・・」
「あ、あぁ・・・それじゃ俺が洗っていくからエリが拭いてってくれるか?」
「それじゃ私たちは外に置き忘れがないか見て回ろうか。
ん?ユリハ??どうしたんだ?」
「ううん!?別に何でもないよ・・・それじゃ探しにいこっか。」
ぎこちない返事をしながらユリハはミストを置いて先にコテージから飛び出して行き。
それを見ていたムクロは気になってはいたが仕事を置いて出て行くこともできず。
エリエントと洗い物を済ませると・・・・
「やっと片付いたわね。
にしてもクーリアはどこに行ったのかしら・・・私にまで迷惑をかけて気にしないのかしら?」
「あはは・・・クーリアは気分屋だから仕方ない。
楽しい方向に流れがちだしさ・・・ん?外が何だか騒がしいが・・・何かあったのか?」
ムクロたちは外から聞こえてくる激しい音に飛び出すと。
安全地帯近くにまでモブがやって来ており、ユリハ達は先に異変に気が付いておりモブの進軍に対して動いていた。
「クーリア!!そっちからも来てるから任せたよ!!
私はこっちの方を叩く!!!ていやッ!!!」
「ちょいッ!?私もやるのぉ!?あ~もう!!!しゃあない・・・食後の運動と言う事でいっちょやっちゃうか!!!
さぁ~~マジカルクーリアちゃんのスペルを受けるがいい!!!
―――――――――――ファイアーボール!!!」
「クーリア・・・言う事だけはいっちょ前だけど取り逃がしてるじゃない・・・
そことそこね・・・ミスト、悪いけど左の方は任せるわ。
私はこっちのすばしっこい方を狙い撃つ!!!!そこッ!!!」
「ナイス射撃だ!!!それじゃ私も・・・・ふんッ!!!!」
コテージにいなかったミストたちの戦いぶりを鑑賞しながらムクロとエリエントはユリハの元へと向かい。
状況の確認を行うと、今もなお戦っているモブたちは急に狩場からやって来だしたと言う言葉からムクロはモブの飛び出してきている方に向かって1人飛び出した。
「ゼイアァァァッ!!!くッ・・・モブの数が多い・・・・
にしても何でこんなに・・・・さっきまでこんなにモブの気配はしなかった。
何か原因があるのか?それとも・・・・・」
「ぬおぉぉぉ!!!おりゃぁッ!!!」
「はあぁぁぁ!!!エイッ!!!」
ムクロは足を止めて考え始めると、近くでユキシロとファムの戦う声が聞こえ。
2人の戦っている方を見ると・・・体中にコケを生やした一つ目のカニが現れ。
どうやらモブが急に騒ぎだしたのは目の前にいるカニのモブが原因だと考えたムクロは2人の前に飛び出して共に戦おうと言うと。
2人はいい返事をして並び・・・一斉に攻撃に出た。
「ボオオオォォォォオォ!!!!!」
「ぬわぁぁッ!?このカニ・・・思っていたよりも攻撃が早いのじゃ!!!
それとあの巨大な腕で殴られると痛そうなのじゃ・・・・」
「コイツはエバーシェルだ・・・体に生やしたコケから見てきっとそうだ。
それにヤツはレベルがそこそこに高い・・・きっとコイツはここに稀に出る高レベルモブだな。
油断してるとやられるぞ・・・・動きに注意して挑むんだ。」
「うん!!!私が攻撃を防ぐからそのスキに2人が攻撃に出て!!!
って、言ってたらさっそく・・・・ハァァァァッ!!!!」
エバーシェルの攻撃に対してファムは自身の槍で受け止めると。
ムクロとユキシロがそのスキを突いて駆け出し、攻撃に出るが―――――――
「ボオオオォォォォオォォォォォォオ!!!!!!!」
「ぐぐぅ・・・なッ!?2人とも危ないッ!!!!」
「ぬぅ!?ここは仕方ないのじゃ・・・・主殿!!!あとは任せたのじゃ!!!
ぬぐあぁぁぁあぁッ!!!!牙狼拳:撃滅!!!!ぐがっ・・・・・走るのじゃ主殿!!!!」
「わかった!!!2人とも少しだけ待ってろ!!!
―――――――――――うおぉおぉぉぉぉおぉぉぉ!!!!」
ユキシロとファムの2人がエバーシェルの両腕を押さえている間にムクロはエバーシェルの懐に飛び込むと。
エバーシェルは最後の攻撃なのか口から消化液を吐き出して応戦していたが、ムクロは本体を叩くのではなく2人が抑えている腕を目掛けてスキルを発動して両腕を切り裂いた。
「ぬへぇぇ・・・・結構大変じゃった・・・・腕が少しジンジンするのじゃ・・・―――――――――ふぅ~ふぅ~~~」
「ユキシロ!!!今はそんなことをしてる場合じゃないよ!!
最後の止めをしないと!!!見て!!あのカニの腕!!再生しかけてるよ!!」
「ファムの言う通りだ、今すぐコイツとの戦いに決着を付けてこの場を収めよう。
さぁ、最後の攻撃だ。」
切り落とした腕が再生していくのを見逃さなかったムクロたちはエバーシェルにトドメを刺すと。
消滅を確認したあと・・・3人でコテージに戻るとモブはすっかりといなくなっており、ユリハ達は周りの警備に勤めていた―――――――
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