第411話 大量のモブラッシュとボスモブ
―――――――――――――――中級層:砂漠フィールド休憩地点
あれからアイテムの調達を行ってからムクロが最後にテントに戻ると。
アヤカにミスト・・・それにクーリアが装備のメンテナンスを行って待っていた。
「あ、ムクロッち!!!遅いじゃん!!
どこで何をしてたの??いつもはこんなに遅くなることないじゃん!!」
「そうだぞ?これから残り少ない時間で狩りをしなければならないこの状況で時間の無駄遣いは見過ごせない事だ。
で、何をしていたんだ?」
「フフ、到着早々人気モノね。
私の頼んだアイテムは狩って来てくれたかしら?」
「あぁ・・・これがその頼まれていたアイテムだ。
で、どうして俺が遅れたかって言うのもだな・・・ホームでレイとウェーブ戦の話をしてたらレイがあったこと全部を話すまで返さないって言ってさ?」
ムクロが苦笑いしながら答えると、ミストたちはその状況が簡単にイメージでき。
それだったら仕方ないと言ってムクロを許して招き入れると。
クーリアはこれからどのモブを狩るのかとマップを持ってムクロの隣にやってきていた。
「ねぇねぇ~ムクロッちぃ~今日はどの辺で狩るの??
それともまたボス狙いでモブをひたすら狩り続けんの?」
「そうだな・・・今回はポイントをさらに多く集めておきたいからボスモブを狙いつつ見えたモブの群れに攻撃を仕掛けようかと思うんだが。
ミストにアヤカはどう思う?特にアヤカは近接戦向きじゃないからダメだったら違うプランに変更するが・・・・」
「何を言ってんの?私の事なんていっつもお構いなしでやってたじゃない。
私が丁寧な口調で話してた時でも好き勝手にね。
だから今さら私に気を遣う事なんてないわ。
ただ、そうね・・・・この辺のモブに対して銃弾が効き辛いのも確かなのよね。
でもモブの弱点は必ずあるはずだから私なりにやってみるからそれでいいわよ。」
「ハッハッハ!!それでこそアヤカだ。
それじゃ時間がこのまま流れていくのは惜しいからすぐに出発してモブを1体でも多く倒そうか。」
ミストの声にムクロたちはすぐに準備を始め、モブの群れを探しにテントから飛び出すと。
移動を開始してから数分も立たないうちにモブの群れと出くわし、戦闘が始まっていた。
その頃、戦い始めたムクロたちとは別の場所にいるユリハ達の方はと言うと。
大量のモブに囲まれながらの大乱戦を行っていた。
「ヴァニスちゃん!!!モブが攻撃を仕掛けて来てるから気をつけて!!」
「あ、うん!!!了解!!!
そこだ!!!テイテイテイテイテイテーーーイ!!!!」
「ぬ?爪が間合いのじゃ!!!ぬらぁッ!!!」
「あぁ!?ユキシロの背後にモブが来てるよ!!!
間に合えぇぇぇ!!!!おりゃ!!!!」
「グオオォォォオォ・・・・・」
ヴァニスをカバーしたユキシロを襲おうとしていたモブをファムが倒し。
ユリハが近づいてくると、モブがさらに続々とユリハ達の方に向かって来ており。
その奥には大きなボスモブの影も見えていた。
「ぬぅお!!!今回のモブラッシュはすごい数じゃの!!!
アタイもこれだけのモブを前にすれば血が湧きたつというものなのじゃ!!!
じゃが・・・ユリハのそのダメージは大丈夫かのぉ?」
「うん・・・何とか行けるよ。
ヴァニスちゃんにファムはダメージ受けたりしてない?
私自身がダメージを受けてて言うのも変だけど・・・・エヘヘ。」
「全然変じゃないよ?
ユリハの面倒見の良さはムクロを見てたらわかるから。
でも自分の事も大切にしないと駄目だよ?
はい、この応急ポーションを飲んで少しでも体力を回復させてみんなで戦って勝とう!!」
「ファムの言う通りね。
私たちの最大火力はユリハだから・・・それに私はあんまり力になれるわけじゃないし。
まぁ?高貴な力を温存してるって言うか?見せないだけって言うか?
ゆ、ユリハ!?何でそこで笑うのよ!!!もう!!」
ユリハはヴァニスの励ましなのか言葉に笑いだすと・・・ファムから受け取ったポーションを飲み干して腕で口を拭うと。
再び剣を構え、ヴァニスたちに指示を出しながら向かってくるモブに突撃した。
「ぬらぁぁぁッ!!!!!アタイのキレのあるパンチを受けて見るがいい・・・のじゃぁぁ!!!
―――――――――――牙狼拳:撃砕!!!」
「や、やるじゃない!
わ・・・私だってやってやるんだから!!!見てなさいよぉ・・・・
――――――――――そこだッ!!!スティールスラッシュ!!!」
「ふふ、ヴァニスちゃんもついに本気って感じだね!!!
だったら私も頑張らないと怒られちゃうよね?
―――――――――――――
「すごいすごい!!!3人の連携でモブがすごい勢いで減ってる!!!
私もうかうかしてると自分の分が無くなっちゃうかもしれないからスキルでやっちゃおっと!!!
――――――――――――いっけぇ!!!!ブレイクランス!!!!」
ファムはユリハ達に負けないと言って飛行しながらモブを貫き。
ユリハ達は次々とモブを消滅させ。
ついにボスモブを残すのみとなっていた。
「ぬっへぇ~~~こりゃまた大きなボスモブなのじゃ。
このボスモブは・・・・どんなモブなのじゃ?」
「ん~私に聞かれてもわかるわけないじゃない。
私は元々洞窟から出た事もないのよ?
高貴な箱入り娘ってやつ?
だからユリハ・・・・このモブの情報とか何か知らないかしら?」
「私もそこまで知識があるわけでもないから・・・・アハハ。
でも、ムクロ君の言葉を借りるのならこうかな?
モブの動きをしっかりと呼んで動きモブの弱点に攻撃するんだ!!って言うと思うから。
できるとこまでやってみよう!!ダメだったら引き上げたらいいんだから。」
「あはは、そうそうムクロはいっつもそう言うもんね。
見た事のないモブでも危険なモブ相手でも何とかしちゃうのがムクロだったから。
私たちも同じようにやればきっとあのモブもきっと倒せるよね!!!
よし、私が少し先攻してみて攻撃パターンを確認してみて!!」
そう言うとファムは単身でボスモブの方へ飛び出して行き、ボスモブはファムの動きに気が付いたのか行動していた。
「ん?ファム!!!ボスモブの様子が変なのじゃ!!!
――――――――――空中だからと言って安心するのではなくしっかりと気をつけるのじゃ!!!」
「うん!!!しっかりと警戒しながら動くよ!!!
それにしてもこのモブ・・・・武器は何なんだろ?」
ファムは不思議そうにボスモブの動きを観察しつつ警戒して飛行していると。
モブの体から赤いオーラが発生し、何かしらのスキルを使っていた。
「ぐおぉぉぉおおおぉおぉ!!!!」
「ぬぁぁ!?地響き!?いや・・・・何かが地面から飛び出して・・・・
ぬおあぁぁ!?木のツタが飛び出してきたのじゃ!!!」
「コレは・・・植物を自在に操るスキル!?
そんなことよりも・・・・ファム!!!ツタがファムを捕まえようとしてるから気をつけて!!!!」
「あ、あんなデカイツタに掴まれたら危ないじゃない!!!
早くファムは戻って来た方がいいわよ!!!」
「ううん・・・その逆だよ!!!
私がこうやって囮になるからユリハ達はボスモブに攻撃してダメージを入れて!!!
私は何とかギリギリまで空中で回避してみせるから!!!」
ファムはそう言うと追尾してくるツタを振り切るために速度を上げ。
ツタの後ろを取ってランスで貫きながら回避に専念し。
ユリハ達はボスモブに対してスキルで体にはめ込まれていた宝石のような部位に攻撃を仕掛けてダメージを入れ始めた――――――――――
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