第399話 目の前の戦い

――――――――――――――ウェーブ戦:第2ウェーブ

 

ムクロたちが一定の場所まで駆け出してモブを狩り始めていると・・・

強化された鬼のモブが早い段階で現れ始め。

ファムやユキシロたちに連絡をすると・・・・アヤカは強化されたモブがライザーや他のギルドたちとすでに交戦していると連絡が来ており。

アヤカたちの方にまでは来ていないと言う事からムクロたちは作戦通りにこの場にいる鬼のモブを倒し切ることを頭に置いて目の前にいるモブに攻撃を再開した。


「うおぉぉおぉ!!!!!ハァァァッ!!!!」

「テイテイ!!!テイヤッ!!!

くッ・・・・本当に言ってた通り以上に堅い・・・強化モブになったらどうなるの?」

「そうだねぇ・・・さっきのウェーブ戦で戦っていた強化モブは体力とか他も全部が異常な程だったよ。

だけどね~私はマジカルクーリアちゃんだよ?デバフ何て多種多様なんだぁ~

だからちょちょいとデバフをかけてやると何とかなっちゃうんだよねぇ~これが。」

「クーリア!!!そんなことを話す暇があるのならばふとデバフをかけて攻撃して!!

目の前にもファムたちを振り切ったモブがこっちに来ているわよ!!

――――――――――くッ・・・本当に面倒なモブ達だわ!!!」

「そう言う事だからクーリアはエリと共に鬼の動きを注意しながらデバフと攻撃スペルで迎撃をよろしく。

私は引き続きみんなのバックアップに努めるわ。

――――――――――って・・・言ってるそばからヴァニス・・・後ろよ!!!」

「ふぇう!?あ、危なかったぁ・・・・こういうのは危険な目にあう前に何とかしてよね!!!私これでも初心者と同じレベルなのよ!!

もう!!こういう時に言い返さないってどういうことなのよ!!!」

「じゃが・・・ヴァニス・・・アタイたちもそう話している時間はなさそうなのじゃ。

こっち側にも群れで来たのじゃ!!!

――――――――ぬあぁ~~いい戦いを期待するのじゃ!!!ふんッ!!!」

ヴァニスが座り込んでいる先で鬼の群れを見たユキシロは先制攻撃とチャージした打撃を繰り出すと。

回避したモブがヴァニスとユキシロを囲み・・・一斉に攻撃を仕掛け、乱戦が始まり。

ミストとファムの方は先ほどから連戦で鬼のモブと交戦していた。


「ハァハァ・・・・ファム・・・今で何体目だ?

私は13体目だが・・・本当にこのモブ達はタフだな。」

「ん?私は今・・・11体目だよ・・・タフだよ・・・本当にタフで参っちゃうよ。

でも、初めてでそれだけ倒せたのなら本当にミストって強いね。

だけどどうしてそんなに強いのに手強いモブと戦おうとしているの?

やっぱり・・・少しでもムクロに近づくため?」

ファムの問いにミストは照れながらコクリと頷きつつファムの背後に来ていたモブを攻撃し・・・ファムも強化されたモブを見つけ攻撃を開始した。


「ていッ!!!!ぐぅ・・・さっき戦っていた強化モブよりも少し手強いからミストも気をつけてね!!!

でも・・・この状況なら私が突撃してそのスキをミストが撃つ方が効率がいいかもしれないけど・・・ミストはどう思う?」

「そうだな・・・まずは近接戦闘をしてみてスキがあるか探ってみたいところだ。

それでも無理そうならファムの作戦で行こう!

それじゃ・・・先行させてもらう!!ハァァァッ!!!」

「グゴォォォオォォオ!!!」

大きな強化モブはミストが来るのを見越していたのか・・・何かをチャージしており。

範囲内に来た突端にチャージした攻撃を解き放つが――――――――


「フム・・・危ないだ技なのだろうが。

身きりに徹した私を捉えるのはできなかったようだな!!!

腹ががら空きだったぞ!!!せあッ!!!!」

「すごい・・・・あのチャージ攻撃をスライディングして避けつつ懐に入るなんて・・・わ、私もミストみたいに頑張らないと!!!

チェーン攻撃をするからミストも攻撃してくれると助かるかな!

―――――――――――ブレイクランス!!!」

ファムはミストの仕掛けた攻撃のスキにスキルを見舞うと・・・さらに強化された鬼のモブはよろけ。

ミストは続けざまにスキルを発動して強化モブを倒し切ると。

さらに普通のモブ達がミストとファムを囲み始めていた。


「はぁはぁ・・・何とかなったが・・・また鬼が相手となると本当に骨が折れるな。

加勢に誰か来てくれると助かるのだが・・・・」

「そうかい?だったら俺たちも参戦だぜ!!!

突撃だ野郎ども!!!!ここで俺たちのいいとこ見せてやろうぜ!!!」

「わわッ!?これって・・・ライザーのギルドだよ!!!

それに・・・他のギルド連合のプレイヤーも一緒って事は・・・サーバーの不具合が治ったんだね!!!」

「あぁ!!運営の迅速な対応は有難いんだが・・・時間の方が大切なんだよなぁ。

でも・・・終わったことをうだうだ言うつもりもない。

ここからは俺達ギルド連合の意地を見せてポイントを集めるぞ!!!」

「おう!!!ここで一気に蒼組を突き離そうぜ!!!!」

ライザー達が来たかと思えば、サーバーが復旧したことによってやってきたギルド連合の部隊も引き連れており。

ミストとファムを取り囲んでいた鬼のモブを分散し・・・各個撃破して倒して行った。


「ふぅ・・・ミストたちの方は何とかこれで無事のようね。

それじゃ・・・ギルド連合の一部はユキシロとヴァニス達の方に回ってくれると助かるわ。

にしても・・・私がみんなの目の役割って、ムクロも本当に人使いが荒いんだから。」

そう言ってアヤカは銃で状況を見ながらギルド連動やライザーのギルドたちにモブの移動状況や強化モブの配置を伝えると。

アヤカ自身も危ないと感じたシーンで援護攻撃でプレイヤーのカバーをし。

援軍を出していないユリハとムクロの方を見ると。

そこには強化モブが5体が2人を囲んでおり、苦戦している状況であった。


「くぅ・・・本当に強化モブは強いね・・・

でも、私は絶対に負けない!!!

ムクロ君が背中を預けてくれているんだもん・・・ここで頑張らないでいつ頑張るのよ私!!!

―――――――――4連星突きフォースターレイン!!!!」

「いいぞユリハ!!!俺も負けてられいな。

うおぉぉぉおぉ!!!!ブレイブダンス!!!!」

2人は互いに背中を預けながら強化モブに攻撃を仕掛け。

1体また1体と倒していき・・・とうとう最後の1体になると。

その最後の1体に対して2人は息の合った連携を見せてユリハが最後の止めを入れるとモブはなすすべなく消滅していた。


「2人ともお疲れ・・・そっち方はモブがいないから私のいる方面まで戻って来て。

どうもこの下にモブが溜まっているらしいのよ。

それらを倒せばこっち側のモブは終わりだと思うわ。」

「了解・・・それじゃユリハ。

ダッシュでアヤカたちのいる方まで戻ろう。」

「うん!!クーリアやエリ達が心配だね!!

加速スキルで一気に戻ろ!!」

そう言って2人は加速スキルを使ってプレイヤーたちをすり抜けながら戻り。

エリとクーリアがシールドを貼って守っている場所にまで戻ってきた。


「や、やっと援軍が来たよ!!!

む、ムクロッち!!!このモブ達を早くどうにかして!!!けが人が多くて攻撃とか支援どころじゃないんだよ。

それに・・・早く手当てしないとプレイヤーが消滅しちゃうし・・・後は任せたよ!!!

――――――――――キュワーライト!!!」

「クーリアはそのまま回復をしてなさい。

私はデバフをかけながら挑発スキルでムクロたちの方へ逃げるわ。」

そう言ってエリは自身にターゲット集中スキルを発動し・・・モブ達の攻撃をかいくぐりながらムクロたちの方へ向かうと。

10体ものモブがエリを追ってムクロたちの方へ走って来ていた――――――

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