第395話 黒い衣と双刃
――――――――――――――始まりの都:フィールド出入口地点
連絡をしてから数分・・・ユリハ達から連絡は帰って来ていたが全くログインができないと言う内容で。
他にエリやミストも同じようにログインができないという状況で・・・ライザー達も人の少なさで公式を見たからか。
ムクロたちの元に戻って来ると・・・・
「よぉ、まさか公式の機器に不具合が出てるとはなぁ。
今日と明日しかウェーブ戦がないって言うのについてないな。
で、ムクロの方はそれだけか?
俺たちの方もこれっぽっちしかログインできなかったんだが・・・どうする?
このまま少人数でも参加するよな?」
「あぁ、勿論だ・・・・だが・・・俺はそこまで本気で戦わない。
仲間の1人とポイントで勝負をしている最中だからな。
こんな参加もできない状態で差をつけるのは卑怯ってものだろ。
それに・・・ユリハ達ならきっとやって来る・・・そんな感じがするんだ。」
「何を根拠に言ってるのって・・・まぁムクロッちの事だから根拠も何にもないんだろうけど。
そだね・・・運営も色々やってくれていると思うしこれ以上こちらからは何もできないんだったら私たちは私たちでウェーブ戦を頑張らないとね。
総合的にポイントで勝たないとダメなんだし・・・今回も頑張ろっか。」
「エリにユリハ達がいないのは不安だけど。
今やるべきことはウェーブ戦で1体でも多くのモブを狩る事だから・・・ヴァニスもしっかりと踏ん張りなさい。
安心して、私がみんなのバックを守ったげるから。」
「そ、それは嬉しいのだけれど・・・ユリハ達がいないのはすごく不安ね。
で、でも!!ここで活躍すれば私の評価も少しは良くなるよね!!
ふ・・・ふふふ・・・わ、私の本当の力を見せたげるわ!!!」
「ライザー団長!!そろそろ開始の時間なのでギルドの仲間に一発言ってやってくださいっす!!!」
そう言ってライザーはギルドのメンバーたちのいる方へ連れていかれ。
それを見送った後、アヤカたちとウェーブ戦の作戦を話していると・・・ユキシロとファムがやって来た。
「ぬへぇ~~やっと主殿と合流できたのじゃ~~~
別の方向でファムを探すのに手間取ったのじゃ・・・・」
「あはは・・・ゴメンゴメン。
何だか・・・危ない感じの人がいたから観察してたの。
えぇっと・・・このアバターなんだけど。」
「どれどれ・・・うぇ・・・こんな所で黒いローブのみって・・・本当に怪しいアバターだね。
で、名前は何て言う名前だったの?」
クーリアの問いにファムとユキシロは口を揃えて確認できなかったと答えると。
名前を非公開にするプロテクトをかけていることから・・・出会った場合は要注意することを話し、この情報をライザーに知らせると移動している間にウェーブ戦が始まってしまい。
ユキシロとファムに伝え忘れていた作戦を移動しながら最後のウェーブ戦での戦闘が始まった。
「オラオラオラ!!!!行くぞ野郎どもォぉ!!!ムクロたちに負けんじゃねぇぞ!!!オラァッ!!!!」
「さっき言ってた事と何か違う気がするが・・・そうだな。
その方が互いにモチベーションが上がって好都合だな。
よし!!!俺たちもライザーたちに後れを取らないようにモブを狩るぞ!!!
ユキシロにフェムは左右を頼む!!クーリアとアヤカは全体のカバーをしつ
つ攻撃でヴァニスと俺は前衛で攻撃だ。」
「うむ!!!任されたのじゃ!!!うりゃッ!!!!
にしても・・・今回のモブは鬼が相手なのじゃのぉ。」
「フンッ!!!せいやッ!!!
そうみたいだね・・・それに武器を持ってるヤツもいれば格闘を専門とするモブまで色々といて少し厄介だよ!!!ぐぅ・・・スペルまで使って来てるよ!!!」
「そう言う事ならマジカルクーリアちゃんにお任せ!!!
みんなにバフをかけるから有用に使ってよ!!!
さぁ~私もムクロッちたちに追いつくためにじゃんじゃん倒しちゃうよ!!!
さぁ~いっくよ!!!サイクロンブレイド!!!」
「はいよっと・・・・クーリアもみんなも背後の警備が甘いんじゃない?
それとも私を信頼してるからワザとこうやってるの?
それはそうと・・・・ハイ、ヴァニスはもっと間合いを考えて行動を心がけるべきね。」
「し、仕方ないじゃない!!!このモブは初めて戦うから全然パターンがなれなかっただけよ!!!
で、でも・・・これでやっと動きが分かったから次からは後れを取らないわ!!
私の高貴なプレイを見てなさい!!!テイテイテイテイテイテイテイ!!!
――――――――――――スティールスラッシュ!!!!」
ヴァニスは連続攻撃を繰り出しつつ動きの止まったモブにスキルでトドメを入れると。
アヤカの見ている方向にグーサインを出すが・・・ムクロの呼び声に移動し。
久々の2人での連撃に入った。
「ヴァニス今だ!!!そこにスキル!!!」
「う、うん!!!
――――――――――ブレイブストライク!!!」
「おぉ~いいのが決まったのじゃ!!!
さすが主殿の見切りなのじゃ!!!
こうやって見ているとアタイも主殿と久々に連撃がしたいのじゃ・・・うぅぅ~~」
「そ、それは私も同じだよ!!
私もムクロと一緒に連撃ができるように腕を磨いてきたんだからヴァニスはいつでも私たちとチェンジしてくれていいんだよ?」
「2人とも!!!今は目の前のモブに集中よ!!!
そういう時はウェーブ2が始まる前に言いなさいよね!!!
右も左からもお客さんよっと!!!
――――――――――チッ・・・間に合わないじゃないの!!!
――――――――――グロスバレット!!!」
「ヘヘッ・・・ムクロのPTは少数人数で火力がないとか言いながら十分にやるじゃねぇかよ!!!
何方かって言うとムクロが指揮して力を引き出してるって言った所か?」
「だ、ライザー団長!!!そんなこと言ってないで俺たちの方にも手を貸してくださいよ!!!
こっちもこっちで団員が少ないから大変なんすよ!!!」
「そ、そうですよ!!!俺たちもこの鬼のモブは初めて・・・ぐあぁぁ!!!」
「ほら、団長は前に出てカバーして!!!
私はこの負傷し団員を回復させるから!!
クッ・・・・こんな時に背後からも来て・・・防御に間にあわ・・・・」
ライザーギルドの副団長が攻撃を受けそうになった時・・・ライザーはその身を盾にして攻撃を防いでおり。
そのスキに2人を逃がすと、ライザーは強力なスキルでモブを引裂いて消滅させると・・・・副団長から無言で渡された即席回復薬を使用して戦場へと戻って行った。
「へへ・・・ライザーもなかなかやるな。
いつの間に腕を上げたんだ?」
「ケッ・・・嫌味かよ・・・さっきのを見てたのならお前も結構無茶して守る派だろ?
あんな状況だったらアレ以外にガードの仕方があるか聞きたいところだねぇ。」
「ホラホラ2人とも!!!マジカルクーリアちゃんのスペル範囲内に立つとあっぶないよ!!!はじけろ!!!マジックブリッツ!!!!」
「わ、私も巻き込まれそうになったのだけれど!?
もう本当にクーリアは人の事も考えてスペルを使ってよ!!!
少し衣装が焦げちゃったじゃない!!」
「ムクロたち!!!もっと集中して戦いなさいよね!!!
本当に私が敵ならムクロたちは私がキルしてるところよ!?
ここは戦場って事を忘れないで!!!」
「そうだぜ・・・ここは戦場で潰し合いの場だ・・・弱いヤツは消えて強いヤツのエサになる・・・そう言う弱肉強食の世界さ――――――――
―――――――――――あばよ、力無きモノ」
「黒い・・・ローブの・・・・ぐあぁあぁぁぁぁあぁぁ!!!!」
突如としてモブの群れの中から現れた黒いローブを着たプレイヤーにライザーのギルドメンバーが襲われると。
副団長の指示でライザーが駆け付けると・・・ギルメンが消滅した瞬間であり。
言葉をかけることなくライザーは怒りに身を任せてその黒いローブのプレイヤーに攻撃を開始していた―――――――――――
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