第394話 グロリアを始めたきっかけ
――――――――――――――デパート内
何も言わずに耀子の行きたいところをに向かうと・・・そこはアニメグッズや色々なファンアイテムのあるお店に辿り着き。
耀子は目をキラキラさせながら悠一の腕を掴んで店内へ入って行くと。
由里や涼孤たちは2人を放っておくこともできずに追って入ると・・・そこは見たこともないほどのグッズの山で。
悠一たちがどこに消えたのか探し始めた。
「はぁはぁ・・・ここまで来たら少しは大丈夫かな。
で、悠一はこのグロリアのコーナーをどう思う?」
「ん~~グロリアにこんな美形なキャラクターいたか?
それにこんな露出の多いキャラとか・・・」
悠一は並べてあるフィギュアを手に取って耀子に尋ねると。
それらは公式連載されている小説に出てくるキャラクターだと語り。
冒険者サイドと悪の女幹部サイドの細かな設定までを長々と話し始め。
このキャラクターたちは男性受けがいいと言うところで話が終わると。
耀子はグロリアのPVが流れているところに移動し・・・2人でそのPVを見ている間にコトハや由里達が合流して来ており。
2人が見ているPVに目を通し出した。
「これって・・・グロリアのPVだよね?
このPVを見て私もグロリアですごい戦いとか冒険をしたくてインストールしたんだけど・・・悠一君たちはどういう流れでグロリアを始めようと思ったの?」
「え?俺?そうだな・・・特にやることがなかったからインストールして始めたら想像以上に面白くてさ。
それからプレイしていくうちにコトハと出会って今に至るってところかな。」
「悠一はともかく・・・由里って私と同じなんだね。
やっぱりこのPVを見るとグロリアをやりたくなっちゃうよね~
この女剣士のカッコよさに・・・魔法使いの華麗なスペル!!!
そして―――――――――」
「この後に出てくるドラゴンのモブとのPT戦・・・でしょ?
私もこのPVを見てやろうとしたうちの1人よ。
でも、意外でしょ?こんな私がPVに触発されてゲームをしようと思うなんてどんな風の吹き回しかと私も当時は思っていたのだけれど。
レベルを上げて強くなって悠一と出会って・・・グロリアは本当にやっててよかって思えたわ。
それにこのPVは本当に昔から変わってないわね。」
「そうなのか?私は悠一がやっているのが気になってキャンペーンに応募したら当選して始めたのがきっかけで。
こうやって生でPVを見るのは初めてだが・・・・このPVを見ているとそうだな・・・今ならわかる。
私も当時未プレイ状態でこれを見ていたら間違いなくグロリアをやっていたんだろうなって。
それと・・・私もコトハさんたちと同じでプレイしてよかったって思う。
私の世界もグロリアで少しずつ変わって行ったのも事実だから。」
悠一たちはPVが終わるまで見ると・・・他に用事はないのかと耀子に尋ねると。
耀子はみんなでこれが見れたからそれでいいと笑顔で返事をし・・・することのなくなった悠一たちは早い段階で解散することになり、分かれ道の所で由里達と別れた悠一たちはまっすぐ家に戻って行った。
それからしばらく時間が経ち・・・悠一はベッドに転がってグロリアへとログインし、最後のウェーブ戦に参加するために集合場所としていた出口付近に移動した。
「あれ?俺が一番乗りか・・・クーリアかエリ辺りは先に来てると思ったんだが・・・・忘れてたりしないよな・・・」
「よぉ!!ムクロじゃねぇか!!
何だ?今日はソロか?それとも仲間と喧嘩でもしたか?」
「だ、団長・・・・そんなストレートに尋ねたら失礼っすよ・・・
ムクロさん・・・ウチの団長はいつもこう強引なんで許して欲しいっす。」
「そうよ!!ライザー団長はいっつも後のイザコザは私たちに押し付けるんですから少しはムクロさんのようにおとなしくできないんですか?」
ライザーの後から続けてライザーのギルドメンバーが現れ。
ムクロに詫びを入れると・・・ライザーは大きく笑いながらどうなのか尋ねて来た。
「いや、喧嘩はしていない。
ただ・・・待ち合わせの時刻よりも早く着て待っていただけなんだ。
で、ライザーの調子どうなんだ?点数は集まったのか?」
「あぁ・・・それなんだがよぉ・・・ガハハ・・・
あまり俺たちはがっつりとポイントを集めていないんだ。
何せ縄張り争いが多いこのイベントだろ?俺たちが離れた場合を考えると無闇に拠点を作って狩るのはいい事じゃねぇって悟ったんだ。」
「とかなんとか言って本当はムクロさんたちに追いつけないから少しだけ遠回しに言い訳しているだけなのよ。
でも、ムクロさんたちには勝てなくてもいいから・・・こういうウェーブイベントや普段のモブ狩りに出る際にはみんなで頑張ろうってライザー団長が声をかけてるの。
本当に素直じゃない団長なのよ。」
「そうっすねぇ~毎回ライザー団長はクエストに出かける前にどうやっても勝てないとかポイントがどうとか愚痴ってたりするのが多いっすね。
まぁ・・・そういう時は副団長と俺達で毎回何とか励ましてクエストに行くんすよ。
今日もさっきギルドの・・・・ぐはッ!!!!」
恥ずかしいことをべらべらと話したギルドメンバーに対してライザーは強烈なパンチで弾き飛ばし・・・副団長たちを連れて逃げるように飛んで行った方へ消えて行くと。
後ろからアヤカとクーリアがやって来た。
「あれ?さっき走って行ったのは・・・ライザー?
またムクロ・・・変なことに巻き込まれたりしたんじゃないでしょうね?
本当に迷惑をかけたくないのなら先に行くことをお勧めするわ。」
「いや、俺は本当にライザーと話してただけで・・・・何も問題は起こっていないから安心してくれ。
それにしても集まりが悪いな・・・・ユリハ達が来ないのも心配だがいつもはもっと人が多いような気がするんだが。」
「そんな事よりも私を無視しないでよ!!!
まずは私に挨拶でしょ?あ~もう・・・ユリハ達なら少しだけ遅れてくるらしいけどウェーブ戦にはちゃんと間に合うように来るからって言ってたよ。
あとエリも同じようなことを言ってたから・・・今の所はヴァニスが着たらいい方なんじゃない?」
「ふっふっふ・・・私の噂をしていたところに颯爽と登場よ!!!
私の高貴なオーラを久々に浴びるといいわ!!!
こ、こらぁ!!!私を無視しないでよ!!」
ヴァニスがヒョコっと現れ・・・ムクロたちにアピールするが。
そのアピールを無視するかのように3人で人の少ない辺りを見つめていると・・・ヴァニスは3人の目の前までやって来ていた。
「もう!!!高貴な私を無視するなんてどういう気よ!!!
それにムクロも私を無視するなんて酷いじゃない!!!
こうなるのなら・・・洞窟城でゆっくりしてる方がよかったよ・・・」
「いや、あはは・・・クーリアに無視しようって言われてさ。
俺はあの高笑いでヴァニスが来たってわかってたから・・・・」
「私もムクロと同じ意見よ。
悪いのはクーリアで私たちは無罪よ。」
「あ、2人ともズルイ!!!
私だけ仲間外れにするなんて酷いよ!!
でも・・・本当に人が少ないのが気になるね・・・・サーバーのエラーかな?」
クーリアは人数の少なさに疑問が沸くと・・・すぐさま公式サイトにアクセスし。
サーバーのエラーが出ていたり不具合が起こっていないかと調べていると。
不具合の情報が5分前に発表されており・・・その文にはログインできたりできなかったりする不具合が多発していると言う事と。
これから行われるウェーブ戦は予定通りに行われると言う事で・・・ユリハ達にすぐに連絡をしてムクロたちは待っている事しかできなかった――――――――
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