第391話 イタリアンなお店での昼休憩

――――――――――――――商店街:カラオケ店


 耀子たちがカラオケ店に入ると・・・悠一と涼子の2人が個室に入って行くのを見ると。

尾行をしているわけでもないのに耀子はカウンターに隠れだし・・・由里とコトハが何をしているのかと耀子に問うと。

条件反射で隠れたと言って立ち上がり・・・3人は通常料金で部屋を借りてカラオケを楽しむと意気込んで部屋に入った。


それから悠一たちはと言うと・・・・


「折角の2人でのカラオケなんだ。

悠ちゃんとデュエットをしてみたいのだが・・・どうだろう?」

「姉さんとデュエットか・・・俺、姉さんみたいにうまく歌えないけど。

それでも良かったら・・・・アハハ。」

悠一は自分の歌に自信がなく・・・うまく歌いきれるかわからないと答える前に姉さんは先にデュエットソングを入れており。

流れてきた懐かしいメロディーに悠一は姉さんと共にデュエットをし始めた。


「それじゃ・・・私は何を入れようかなぁ~最近の曲にしようかな。

――――――――――――これでよし・・・・はぁ。」

「どうしたの?もしかしてこの部屋のどこかにいる悠一たちが心配なの?

それともまた由里は悠一を独占しようと考えてたり?」

「ん~その気持ちはわかるよ!!うんうん!!

今回は私たちは負け組だもんね~~そう言う事なら歌って虚しさを吹っ飛ばそうよ!!

ほら、私の十八番のが始まるよ!!!!」

耀子はそう言って気合を入れて演歌を歌いだし・・・由里とコトハは豪快な歌いっぷりと感じながら歌いきり。

それから3人はある程度の時間が来るまで歌うと・・・お腹が空いたと言って外へ食べに行くと言う事になり。

会計をしようと部屋を出ると・・・・


「あ、耀子?sれに由里にコトハも・・・・3人でカラオケか?

俺は姉さんとさっきまでカラオケをしてたんだが・・・・由里たちもこれから昼か?」

「え、うん・・・そうだよ。

この近くに新しくできたイタリアンがあるらしくて・・・良かったら悠一君たちも一緒にどう・・・かな?迷惑じゃなかったらだけど・・・」

「由里・・・ナイス!!!

そうそう!!!こういう時は多い方が断然美味しいと思うしぃ?

是非是非涼孤さんも一緒にイタリアンを食べようよ~~」

「本当に耀子は図々しいんだから・・・

涼孤さん・・・その、お邪魔でしたら私たちは違う店にするので2人で楽しんでくれても――――――――」

「いや、私も構わない。

さっき言っていたように私も大勢で食べる食事が好きだからな。

悠一はイタリアンは大丈夫?」

姉さんは悠一に語り掛けると、問題ないと返事をすると耀子は我先にと悠一の隣を取って新しくできたと言う料理店にやって来た。


「それじゃ・・・何を頼もうかなぁ~~このパスタセット美味しそう!!

悠一はどれにする??」

「そうだな・・・お、このピザとかミートグラタンもウマそうだ。

でも珍しいものと言ったらピザだろうからピザにするかな。」

「悠一君は家でピザを注文したりしないの?

私は時々だけどピザを食べたりするけど・・・・エヘヘ。」

「家では私が朝から晩まで作るからあんまり外でこうやって外食すること自体が珍しいから食べる機会は少ないんだ。

それに・・・ピザは体に悪いイメージがあるから悠一にはあんまり食べて欲しくないけど・・・こういう場所でなら大丈夫そうだから見逃そう。」

「悠一の健康状態も涼孤さんが調整しているのね。

でも・・・悠一がもしも1人暮らしをしたら本当に栄養が偏るかもしれないわね。」

コトハの言葉に悠一は苦笑いをしながら店員を呼んで注文をすると。

待っている間に今日のグロリアでの作戦会議が始まった。


「今日のウェーブ戦は私たちの参加できる最後の日だから頑張らないとだね!!

明日のウェーブ戦も参加出来たらよかったんだけど午前中なんだよね。」

「そうそう・・・社会人向けの時間枠とかいう噂だよ。

それに・・・廃人たちには時間なんて関係ないって言うのを運営は知らないのかな?」

「逆にそれらを狙ったともいえるだろうな。

何せ午前中のウェーブ戦は戦闘が始まった後も広告が出続けるシステムらしくてな。

他の企業からしてもゲームプレイヤーはいい客になると言う事だ。

きっとこれからも企業はグロリアに便乗してより認知度を上げようとして来るだろうな。」

「でも、グロリア側はそういった広告枠を売るからこそ私たちプレイヤーが無料でグロリアを遊べるのも事実よ。

グロリアの基本プレイ料金が無料っていうのだから相当広告枠と課金枠で相当な額を儲けているのも言わなくてもわかるものね。

で、話を元に戻すけど・・・今日の予定はどうするの?」

コトハが話を戻し・・・ウェーブ戦後の話をし始め。

ウェーブ戦後は今まで通りに由里側と悠一側の陣営に分かれてポイントを集める事となり。

その2人のどちら側に行くかと姉さんたちは悩んでいた。


「私は悠一の所で狩りをしてみようかな。

そろそろ森奥のモブを狩るのは飽きてきたところだったからな。」

「そんじゃ・・・私は由里の方に戻ろうかな~

由里が1人じゃ可哀想だし?何かあったら・・・その・・・嫌じゃん?

と、とにかく・・・私は由里の方でモブを狩るから。」

「耀子・・・うん!!耀子が来てくれるのなら私も安心して後方を任せられるよ!!それにユキシロもいるから3人で頑張ろうね!!」

「由里、話を勝手に終わらせられたら困るわ。

私もの方に加わるのだから4人よ。

さらに言うと耀子だけじゃバックは不安でしょ?

私もいて初めてバックは完璧になると思うの・・・悠一もそう思わない?」

「あはは・・・耀子はコトハよりもキャリアが長いわけじゃないからな。

その辺は仕方ないと言っておくかな。

それじゃ・・・今回は俺の方は姉さんとファムにアヤカとヴァニスになるのかな。

最近ヴァニスはリアルが忙しいのかインして来てないけど・・・大丈夫か心配だな。」

悠一がヴァニスの心配をしていると注文した料理が運ばれてくると。

挨拶をして食べながら由里達もヴァニスの事を話し出した。


「そうだね・・・でも、きっとヴァニスちゃんはグロリアにやって来るよ。

それも今日にでも来るような気がするよ。」

「え、もしかして由里はヴァニスと連絡を取り合ってたりするのか?」

「悠一ぃ~きっとこれは由里の女としての勘だよカン。

だから今日はウェーブ戦に行く前にチャットなりしておくのがいいかもね。

由里の勘って結構当たるんだよ?」

「女の勘はバカにできないものがあると言うけれど。

由里の勘はその辺のモノとは違うくらい敏感よね。

だから悠一はヴァニスに連絡しておきなさい・・・あと・・・顔についてるわよ?

―――――――――――――ほら・・・」

「んなッ!?コトハ!!それは私がやろうと・・・先を越された・・・」

コトハの行動に由里たちも出遅れたと姉さんと同じくらいにダメージを喰らっており。

それに負けないと耀子はパスタをくるくるっと巻いて悠一の口に差し出した。


「はい、このパスタの味見さしたげる!!

ほらほら悠一ぃ~私たちの中じゃん?そんなに遠慮することないじゃん。

由里も微妙に笑って見てるんだしさ?」

「ふ、ふふふ・・・・2人とも私を目の前に・・・・ふふふ・・・

ゆ、悠一君??この後はどうすればいいか分かってるよね?」

「由里!?落ち着くんだ!!カルボナーラの卵をそれ以上虐めてはだめだ!!」

「えっと・・・その・・・ゆ、由里のカルボナーラも美味しそうだなぁ・・・アハハ。」

悠一は由里の機嫌を取るために耀子のパスタを食べる前に語ってから食べると。

続いて由里もパスタを取って悠一の方に出していた―――――――――

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る