第385話 ボスモブ:ロードガルム戦

――――――――――――――中級層荒野:オアシス近くの狩場


クーリアたちと合流してモブを狩り続けるムクロたちは少し休憩するために煙幕を用いてモブの出現し続ける場から離れ。

拠点であるオアシスまで戻って来ると。

クーリアたちはまた水着になってオアシスで遊び始めた。


「アハハ!!!それそれ!!!」

「本当にファムとクーリアは元気ね。

私とアヤカは水着になって体を洗うだけだけど・・・ムクロは本当にオアシスに入らないの?意外と気持ちいわよ?」

「いや、水着は持ってきてないのと他のプレイヤーが奇襲を仕掛けてきたら対処できないだろ?

それに・・・クーリアに変な所を撮られてユリハに送られたら大変だからな。

だからこうやって俺は見張り番をしているわけだ。

だから俺の事は気にせずにエリもアヤカも遊んできて構わない。」

「そう、ならその言葉に甘えて・・・エリ、行きましょ。

ムクロのナイト様が私たちを守ってくれるみたいだから遊んでおかないと損よ。」

そう言ってアヤカはエリの手を掴んで走り出し・・・ファムたちのいるオアシスに飛び込むと4人で水の掛け合いをしはじめていた。


「ちょッ!?アヤカ!!水鉄砲は卑怯だよ!!

ここは正々堂々手で・・・あばばば!!!」

「武器を使っちゃだめって言うルールも何もないのだから好きにやらせてもらうわ!!」

「私もあんな武器があれば・・・でも、負けないんだから!!!

――――――――――おりゃぁぁぁ!!」

「怪力で無理矢理水をかけるファムに武器を使って水を放つアヤカ・・・そしてオアシスに浮かぶクーリア。

そうね・・・武器も何も使っちゃダメなんて言うルールがないのなら。

私にも考えがあるわ・・・・・・・・

――――――――――出でよ、水の精霊・・・アクアメイズ!!!」

制約がないことを言い事にエリは杖を取り出して召喚獣を呼び出すと。

ファムやアヤカに向けて水を放つように指示すると。

水の召喚獣は2人に対して水を放ち始めた―――――――――


「ぶはッ!?ぶばばば・・・ぼごばぁ・・・私、リタイア・・・

その召喚獣はダメ・・・・」

「さぁ、残りはアヤカだけよ・・・どこにいるのかしらね・・・

そこの岩陰かしら?アクアメイズ・・・そこの岩場に攻撃よ!」

「かかったわね、エリ!!!

私は水の中に潜んでたのよ!!!ファイヤッ!!!」

エリはハッとして召喚獣に命令を与えるが・・・タイミングが悪く、アヤカの攻撃の方が先にくり出されると。

次の瞬間には・・・水鉄砲の弾はエリの水着を弾き飛ばしており・・・

その光景を見ていたムクロはエリの逆鱗をかい、水の精霊の一撃をモロに浴びせられていた。


「何で俺がこんな目に・・・」

「ムクロッちどんまい・・・でもまぁ・・・エリの裸を見たのなら仕方ないよ。

それにこの事は本当に秘密にしておくから安心して。」

「本当にムクロは・・・水着が取れたら顔を隠すなりしなさいよね。

そんなだからムクロは駄目なのよ?」

「ん~でも、オアシスでこうやって遊べるのもいいけど。

そろそろモブ狩りを再開しない?

きっとユリハのことだからポイントの伸びでバレると思うわよ?」

アヤカの言葉にクーリアはそれはないと断言した途端・・・ムクロの方にチャットが入り。

その内容を読むと、アヤカの言っていた通りで。

ポイントがさっきから全然増えていない事から遊んでいるのを見抜かれており。

すぐにモブ狩りを再開してという内容で。

クーリアやエリ達はユリハがこっちに来ないようにと服を着替えてモブを探しに出かけた。


「よし、モブのグループがいたぞ。

あれはデザートワーウルフだな・・・・

武器を使う獣人で頭もいいから連携攻撃をされないように注意してくれ。」

「了解・・・それじゃ私は見晴らしのいい高台から援護するわ。

そうね・・・あの辺りなんてモブもいないからよさげね。」

「それじゃ私たちはムクロとファムのサポートをしつつ攻撃ね。」

「OKだよ!!そんじゃムクロッちたちは先制攻撃よろしくね!!」

「うん!!それじゃ私が先に仕掛けさせてもらおうかな!!!

ムクロは右のワーウルフをお願いね!」

ファムの指示の通りにムクロは右側の方面を攻め、ファムは左から攻撃を開始すると。

ワーウルフも状況を理解したのか遠吠えを行い・・・仲間を呼ぶと。

近くにいたワーウルフの群れが多数加わり。

クーリアたちも続くようにスペルで攻撃を始めた。


「2人だけじゃ厳しいと思ってエリと私も攻撃をしてあげちゃうよ!!!

さぁ、じゃんじゃん撃っちゃうぜ!!

――――――――――――ファイアーバレット!!」

「ほどほどにしておかないとまたMP切れを起こすんだから気を付けなさいよ。

それにしても数が多いわね・・・でも、コレはどうやってよけるのかしら?

―――――――――――ウェインドスライサー!!!」

「よし、二人も攻撃を開始し始めたから俺たちもガンガン攻めるか。

アヤカ・・・エリ達に近づくワーウルフの対処を頼んだ。」

「了解・・・任せておきなさい。

―――――――――――はい、そこ・・・おすわりよ!!」

「ナイスアヤカ!!!それじゃ私もムクロたちに負けないようにやっちゃうよ!!!

――――――――――――ブレイクランス!!!!」

エリとクーリアの範囲魔法の隙間から攻撃を仕掛けようとするワーウルフをアヤカが落とし。

前衛をムクロとファムで押し切り。

ワーウルフの群れを全員で倒し切るとボスモブが出現した。


「ん、アレは・・・ロードガルムか・・・

みんな・・・あの黒いモブはそこそこに強いモブだ。

だから気を抜かずにしっかりと対処してくれ。」

「と、言っても名前だけでどんなモブかわからないんだけど・・・大丈夫なの?

それに・・・何かこっちに気付いているような気が―――――――――」

「クーリア危ないッ!!!

――――――――――くッ・・・援護するから今のうちに散会して!!!」

「これは範囲攻撃ね・・・それもほぼノーモーションからの攻撃って言う事は相当な強さよ・・・このガルムは。」

「うん、それに・・・この気迫・・・みんなで戦わないと辛いかもしれない相手だね・・・で、私はどうしたらいい??」

ファムの問いにムクロは自身がまず先手を打つから続けてファムたちに攻撃を仕掛けて欲しと語ると。

作戦とは言えない内容にクーリアたちはムクロに不満をぶつける前にムクロは先に飛び出しており。

アヤカの言葉にムクロの指示通りに動こうと言う事でムクロの後方をファムが付いて走り。

クーリアとエリは2人の攻撃のスキを突いてスペルを放てるようにチャージを行っていると・・・・


「ゼイアァァァッ!!!ハァァァッ!!!

次の・・・振り回し攻撃を避けつつファムたちの攻撃を頼む!!!」

「これを・・・避けて・・・・ココだね!!!

――――――――――ブレイクランス!!!!」

「それじゃ続けて顔に・・・・ファイヤッ!!!

―――――――――――――誰か!!次の攻撃をお願い!!!」

「任せといて!!!

クーリアちゃんのとっておき!!!

―――――――――――――ブリザードチェーン!!!

からのぉ~~~~フレイムバースト!!!!」

「それじゃ足りないわ・・・・スペルはこうやるのよ。

―――――――――――――ダークバニッシュ!!!

――――――――――――――ブレイクダウン!!!

――――――――――――――――サンダーランス!!!」

ムクロの攻撃からファムのスキルやエリとクーリアの連続スキルを続けて撃ち込み。

ロードガルムの体力バーを見てみると未だ半分以上も残っており。

爆炎の中からロードガルムが出てくると目を赤く光らせ。

体中に赤黒いオーラを纏い・・・スキルを放つ態勢になっていた―――――

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