第310話 海王竜戦:終了
――――――――――――特別イベントフィールド:海王竜戦
ムクロたちは倒れた海王竜にできるだけスキル攻撃と通常攻撃を叩き込み、黄色バーまで体力を減らすと。
妙なオーラを纏いだした海王竜に危機感を感じ、ユキシロとファムを助けてレイの所まで戻ると。
海王竜は赤黒いオーラを纏って再びこちらを睨みつけていた。
「俺の知っている海王竜はあんなスキルを持っている奴はいなかった。
つまり・・・あのスキルは特異モブ特有のスキル・・・今さっき以上に注意しつつ警戒だ!!」
「うぐ・・・主殿・・・体が未だに痺れておる・・・・のじゃ・・・・ぶべ・・・」
「私も・・・えへへ・・・こんな時に使い物にならなくてごめんね??」
「いや、2人には感謝してもしきれない。
それだけ大きなことを身を挺してやってくれたんだ。
胸を張って言い・・・後はレイに回復を任せて、私たちはムクロと共に海王竜との最後の戦いに打って出る!!」
「うん!!!ここまで無茶したんだから今さらここに残れって言わないよね??」
ユリハに先手を打たれたムクロはこのまま最後まで付き合ってもらう覚悟でユリハたちに協力を願い。
最後の作戦の打ち合わせを始めた。
「まず、海王竜の使用しているスキルが不明な点は成り行きで対処するとして。
効果によっては作戦が大きく狂う可能性があると言う事を考えておいて欲しい。
さすがに効果不明スキルを使われるとは予想できなかったからな。
だが、作戦は単純でシンプルに・・・真っ向勝負で行こうと思う。
これ以上の戦力を裂いてスペル回避を狙うよりも攻撃に専念する方が断然いい。
それに、ヤツもここまで来た以上完全に俺たちを潰す気で来るだろうからな。」
「うん・・・想像よりもシンプルでびっくりしちゃったけど・・・
つまり、ムクロ君と一緒に残りの体力バーを消滅させるって事だね!!」
「私も参戦したいのですが・・・この感電した2人を置いて戦闘に出て行くことはできません。
放置して参加すると言う事は・・・私のメイドとしてのプライドに傷を付けてしまいますので何卒ご理解くださいませ。」
「ぬふ・・・レイレイはなんとか言っておるが・・・主殿のピンチ時に参戦するのを虎視眈々と狙ってお――――――ぐはっ!?」
「あ・・・トドメさせちゃった・・・まだ痺れが・・・ごめんね。
もう少し何とかなると思ってたんだけど・・・うぐぐ・・・悪いけど私たちは参加できそうにないから・・・・私たちの分まで・・・頑張って!!!」
「あぁもちろんだ!!!レイ達の思いを糧に私たちで勝利を掲げることを誓おう!!
それに・・・海王竜の方もやる気らしいぞ??
ほら見てみろ・・・あっちから動こうとしているぞ。」
ミストが指さして語る方を見てみると・・・海王竜はゆっくりとこちらに向かって宙を泳いでやって来ており。
それを見たムクロたちはレイ達に一声かけると、ユリハ達と共に行動に出た。
「さぁ・・・奴はどう出る・・・・
―――――――――――くッ!?いきなり電撃か・・・・ユリハ!!ミスト!!海王竜の発動しているスキルはランダムに俺たちをスペルで攻撃する自動攻撃スキルだ!!」
「通りで奴が先に動き出したわけだ・・・・生きている雷雲というところか。
だが・・・攻撃は単調・・・これならやれそうだな!!!」
「うん!!!加速して一気に叩こ!!!」
ユリハの提案にムクロたちは賛成し、海王竜に先手を打つべく加速し・・・・スキルを叩き込むと。
海王竜も全身を使って攻撃を繰り出し・・・熾烈な攻防戦が始まった――――――
「ぐあぁッ!!!くッ・・・・この時間差で来るスペルが厄介だな・・・・
だが、この状態の海王竜はスペルが使えないのか――――――」
「戦っているこの状況を見るとそのようだな。
くッ!!!本当に・・・図体がデカい分攻撃も大味だ――――――
ユリハ!!!そっちに岩が行ったぞ!!!」
「うん!!!これくらい!!!テイヤァッ!!!!!!」
ユリハの方に海王竜の攻撃で撒き上がった巨岩が飛び出すが、連続攻撃を叩き込んで粉砕し・・・そのまま加速して海王竜に連続攻撃を叩き込んだ。
「あと、少しで・・・あと少し!!!!!
―――――――――ハァァァァアァァァァ!!!!!!テイヤァァッ!!!!」
「コレでトドメだ!!!!
―――――――――ブレイブダンス!!!!!」
「星の一撃をもう一度、喰らうがいい!!!
―――――――――――アークブレイク!!!!!!」
「グギャァァァァアァァァァ・・・・・・・」
ユリハたちのスキル攻撃によって海王竜の体力バーは消滅し。
硬化が始まり、光の粒になって消え始め――――――――
イベントクリアのカーソルが画面に出てきていた。
「ハァハァ・・・何とか勝てたな・・・・アハハ・・・」
「ふぅ・・・今回はすっごく無茶した気がするけど・・・無事にクリアだね。」
「そうだな、本当に無茶な戦いだった。
だが・・・こういう戦い方もたまにならいいかもしれないな―――――」
3人が戦いが終わったと確認すると・・・激しい戦いによって疲れたのか地面に座り込んでしまっていた。
そして、遠くの方からユキシロたちの声が聞こえ――――――――――
「主殿ォ~~~お疲れ様なのじゃ~~」
「お疲れだ、もう大丈夫なのか??
ファムの少しフラフラしてるが・・・平気か??」
「え、うん・・・大丈夫大丈夫。
これくらいだと何とか1人で歩けるから・・・おっとっと・・・
―――――えへへ・・・ごめんね。」
「ファムはファムでべたな展開でご主人様に触れるとは・・・抜け目ないでございますね。
ですが・・・今回はお2人の囮作戦があったからこそ勝てたとも言えます。
ですから目の前の事故?はスルーします。」
「いや、助けないと!!!
ファム・・・ムクロ君も大丈夫??」
「見事にサンドされているな・・・だが・・・今回の特異モブは一体・・・
イベントにも特異モブが現れるとは――――――――」
ミストの発言にレイは気になり・・・女神とルミ子に状況説明と事の内容を送信すると。
女神から直々に返事が返り・・・内容を読み上げると・・・何でも今回のイベントには特殊ギミックがあり。
男と女の比率が偏ればよる程に特異なモブが現れると言う内容であったらしく。
ムクロのPTではムクロ以外が女という事で難易度が相当高くなっていたという答えが出て納得すると。
ムクロは1人で笑っていた。
「そうか・・・そう言う事だったんだな。
でも・・・コレはコレで楽しかったから俺は満足だ。」
「うん、私も楽しかったよ。
水着は自分の着たい水着が着れなかったのは残念だけど・・・みんなとのいい思い出ができて本当に良かったって私も思うよ。」
「そうだな、水着は自分で着たいものを着れれば言う事はなかった。
なぜ私の水着はサラシ―――――――」
「まだそのことを気にしていたのですね・・・
それはそれとして今回のお目当てである写真撮影の台が出現しましたが・・・位置はどうしますか??」
「アタイはどこでもいいのじゃ~~
皆と撮るということに意味があるのじゃ!!」
「私もどこでもいいよ。
あまり活躍できなかったし・・・アハハ。」
と、2人がそう言うと・・・ムクロを真ん中に配置し両脇にミストとユリハを置き。
ムクロの背後にレイが。
そして両端にファムとユキシロが並び、剛腕装甲を配置すると写真が撮影された。
「中々いいじゃないか。
私もこれを自分の部屋に飾るとするかな。」
「みんな考えることは同じだね。
レイちゃん??どうしたの??」
「あぁ・・・この写真があれば今夜から寂しい夜を迎えずに済みそうです。
この写真があれば―――――――」
「私も何かあったらこれを見て勇気をもらおっと!!」
「アタイもこの写真を大事にさせてもらうのじゃ!!
で、主殿・・・これでホームに戻るのかのぉ??」
「そうだな・・・後はそこにある帰還用ポータルで戻るだけだからな。」
ムクロはユキシロに何か他にやる事があるのかと聞くと。
ユキシロはファムともう一度このイベントを回ると言いだし。
PTから抜けて移動していき、ムクロたちはリザルトをしまい終えるとホームに戻って行った――――――――――
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