第311話 二度あるイベントは三度ある?
―――――――――――――――プライベートホーム
ユリハ達と共にホームに戻ると・・・アヤカとエリ達がお茶を飲んで話しており。
ムクロたちに気付くと、イベントの内容を聞きながら写真を見せるようにと言われ。
ムクロは写真を渡すと・・・2人はゴニョゴニョと密談し、死んだ魚のような目をされながら写真を返され。
「はぁ・・・本当にやってくれちゃって・・・これだからムクロッちは・・・・
ユリハに腕まで掴ませちゃって・・・・自慢なワケ!?」
「いや、拒否することもないかなって思ってたんだが・・・ダメだったか?」
「ダメ?いいえ違うわ・・・そうじゃないの。
その行為が許されるのなら私たちだって腕や肩を組むくらい密着してたって事よ。」
「でも2人はまだいいじゃない、私なんて写真すらないのよ??
まぁ・・・別にいいんだけど・・・チラッ・・・」
「ねぇムクロ君・・・アヤカもきっと写真が欲しいと思うの・・・だから一緒に行ってあげたらどうかな??」
「そう言うと思ってヴァニスにも連絡を入れておいた・・・来たらすぐにイベントに行くといい。」
「そうでしたら私はお茶の準備をいたします。
それに・・・写真は撮り直しができないみたいですので・・・大事にした方がいいですよ??フフフ・・・」
レイはクーリアに挑発するような笑みを浮かべながら台所に移動すると・・・玄関のドアをバンと強く開けてヴァニスがやって来きた。
「み、みみみみミストから話はきききき、聞いたわ!!!
この高貴な私と水着で写真を撮りたいってムクロが言ってたって本当なワケ!?」
「ムクロ・・・話を合わせておいてくれないか??
こうでも言わないとすぐには来なかったと思うのと・・・アヤカと2人っきりでイベントフィールドを回らせるのは危険だという私の勘が働いた訳だ。
ほら、3人でイベントフィールドで満喫してくると良い。」
「ほら・・・準備できてるんだから行くわよ。
べ、別に勘違いしないでよ?私は全然楽しみなんかじゃないんだから!!
そ、そうよ!!新しいこの銃の試し撃ちをしたかったのよね!!!
そうと決まれば急いでいくわよ!!」
「おい、アヤカ!!手を引っ張るなって!!!」
「フム、本当は楽しみで楽しみで仕方なかったという風に見えますね。
ですが、ユリハ・・・いいのですか??」
「え、うん・・・大丈夫。
―――――――私なら平気だから。」
「何この余裕・・・ねぇ、エリはどう思う??」
「いつものユリハにさらに磨きがかかっているわね。
さっきのクエストで何かあったのかしら??
ミストは何か知らないの??」
「いや、特にそう言った事はなかったと思うが・・・・
そうだな、きっと修学旅行で離れる踏ん切りがついたんだろう。
そうでもなければムクロを離すこともないだろうからな。」
そう言ってユリハ達はレイのお茶を飲みながら先ほどのクエストでのイベント内容を話し始める一方・・・ムクロたちはイベントフィールドで合流して行動を開始していた。
「それにしても本当に水着になるなんてね。
きっとこのイベントの立案者は変態か相当歪んだ趣味があるに違いないわ。
そうでもないとこの水着が出る事なんてないでしょ??
ヴァニスもそう思わない??」
「ん~私はアヤカの水着はすてきだと思うわよ??
まぁ?私の高貴な着こなしには敵わないでしょうけど!?
で、ムクロは私たちの水着をどう評価するのかしら??」
「2人ともよく似合ってると思う・・・(これを言ったの何度目だろ・・・)」
ムクロは内心同じ言葉を何度も言ったような気がすると自問自答しながら2人に言い放つと。
2人は照れ臭そうに目線置合わせようとせずに移動しようと言って歩き始めた。
「で、結構歩いたけどイベントが起こらないわね。
ムクロたちはどれくらいの頻度でイベントが出て来たの??」
「そうだな・・・割と早く最終イベントまで行けたんだが・・・・
人数が多くて間に合っていないとかだったりしてな。」
「ん~でも・・・見た感じだと違うとは言いにくいくらいに人がいるわね。
そこら中に水着の男女が水の掛け合いとかイベントフィールドを満喫してるわね・・・・」
と、ヴァニスが辺りを見ていると・・・あの2人が話しかけてきた。
「あ、ムクロだ!!!
それにヴァニスとアヤカも!!2人もムクロと写真を撮りに来たの??」
「きっとそうなのじゃ!!!何せヴァニスもアヤカも水着に気合を感じるのじゃ!!」
「なッ!?ち、違うわよ!?この水着はランダムだし・・・そこまで写真が欲しいわけじゃないわ。」
「私は・・・その・・・少し写真は欲しい・・・わ・・・で、でも!!!
それはそれでムクロが私と写真を撮りたいってミストから連絡が来たから仕方なくよ仕方なく!!!何せこの高貴な私と写真を撮るのよ?そう簡単な事じゃないのよ??フツーはね??」
「それじゃ俺はユキシロとファムに同行しようかな―――――――」
ムクロは流れに逆らうように逃げようとすると・・・2人は怖い顔をしながらムクロの両腕を掴んで逃がそうとせず。
ムクロはアヤカたちに引きずられて移動すると―――――――――
「ほら、イベントがやって来たわよ。
しっかりしてよね??」
「そうよ!!勝手に私たちだけ置いて逃げようとしたら駄目なんだからね!!!
最後まできちんと付き合ってもらうんだから!!」
「あはは・・・わかった・・・で、イベントは何が来たんだ??」
ムクロはイベントの内容の看板を見ると・・・3人でトロピカルジュースを飲むと言うイベントで。
ユリハ達に言えばどうなるのか安易に予想のつくイベント内容に反対方向を向いて帰ろうとすると。
2人は先ほどよりも強い力でムクロを椅子に固定すると。
ストローをもって一斉に飲み始めた―――――――
「じゅぅぅぅ・・・(うぅぅ・・・思っていたよりも恥ずかしい・・・・でもでも・・・やっぱり恥ずかしい・・・)」
「じゅじゅぅぅぅぅ・・・・(なんで私がムクロとこんな事を・・・・ただ写真を撮りに来ただけなのに・・・・もぅ・・・)」
「じゅぅ~(ユリハ達に説明できるかな・・・アハハ・・・)」
2人は恥ずかしそうに飲んでいたが・・・ムクロはこの事をどう説明すればいいのかと被害が少なく済む説明の仕方を考えていると。
いつの間にかジュースが無くなりイベントがクリアとなり次のイベントを求めて無言のまま移動していると・・・・
「さささ・・さっきのじゅ、ジュース・・・中々に美味しかったわね??
2人は・・・そ、そう思わない??」
「あ、あぁ・・・あはは―――――」
「そうね、だけどこれからのイベントはもう少し難易度が低いものだと嬉しいわね。
いきなりハードルが高すぎよ・・・・」
と、難易度の高いものを求めるアヤカらしからぬ発言と共に次のイベントが始まると。
ビーチパラソルにマット・・・そして何かしらの液体の入ったビンが出現し。
イベント内容を読むと・・・アヤカの発言をぶち壊す高難易度の内容が書いてあった。
「で、何で俺がこの役目なんだ??」
「し、知らないわよ!?私たちだって水着を外してムクロにオイルを塗られる役目なんだから文句言わないでよ!!!
それもこれもあの指示がダメなのよ!!!」
「―――――――うぅぅ・・・男の人に・・・それもよりによってムクロにオイルを塗られるとか・・・こんなイベント・・・こんなイベント・・・・」
ヴァニスは嫌がる顔をするのではなく、むしろ喜んでいる風な顔をしながら上半身の水着の紐を外して待っていると―――――――――
「それじゃ・・・塗るぞ??」
「うん・・・・ひゅあッ!?ちょっと!!!冷たいじゃないの!!!」
「ゴクリ・・・・」
日焼け止めオイルの塗り方をを知らないムクロにあーだこーだと指示をしながら濡らせ。
アヤカから指示された通りにオイルをヴァニスに塗り込むと・・・イベントはクリアとなり・・・3人は無言のまま最後のイベントを目指して奥地に向かって歩き進めていた――――――――――
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