第309話 特異モブ:海王竜戦

―――――――――――特別イベントフィールド:殲滅戦


海王竜がじっと睨みつける中・・・ムクロたちは協力しながら懸命に戦い。

残り100匹と言うところまで数を減らすと。

ムクロが予想していたボスクラスのモブが1体現れ・・・ムクロは単身で突撃した。


「コイツは俺が引き受けた!!!

ユリハ達は周りにいるモブを頼む!!!ゼイアァァッ!!!!!」

「なるべく早く倒して合流するから!!!

みんな!!ムクロ君がソロでボスとの戦いを始めたからその間に周りのモブを全部倒すよ!!!」

「主殿のいつもの良いとこ取りじゃの~~

じゃが・・・これはアタイたちを信頼しているからこそ主殿がとった行動じゃとアタイは受け取ったのじゃ!!!

うぬ、であれば・・・やり遂げねばならぬのぉ!!!!」

「だね~さぁ~~ムクロの為にもガンガンと前に出てやっちゃうよ!!!!」

「フフ・・・私も負けてられないな。

さぁ、共にムクロの元に向かうため・・・いざ、尋常に勝負ッ!!!!」

ムクロが甲殻種のボスとの戦いを見ながらミストやユリハ達は再度気合を入れなおしてモブとの戦闘に力を入れ。

先程以上に早く的確に対処し・・・ものの数分で現れていたモブを片付け。

甲殻種のモブに不意打ちの一撃を加え・・・ムクロと合流した。


「ムクロ君お待たせ!!!

皆と全部のモブを倒してきたよ!!!

ここからは私たちもムクロ君と一緒に戦うよ!!!」

「そう言う事だ、で・・・この甲殻種は何て言うモブなんだ??

初めて見るタイプのモブなのだが・・・堅そうだな。」

「さすがだな・・・このモブはロブスタースマッシャーだ。

あの甲殻は硬いが中からだと攻撃が通るから外殻を無視して内側攻撃をすれば大丈夫だが――――――――」

「内側を攻撃するには攻撃を喰らう覚悟が必要・・・そう言う事ですね??

では、あの巨大な腕は私が食い止めます。

ですからご主人様たちは内部の攻撃に専念を。」

「やはりレイレイの剛腕装甲は万能じゃの!!!

うむ、レイレイが食い止めている間にアタイたちはあの内部に攻撃をたらふくたたき込めばいいのじゃな!!!」

「よし、それじゃ・・・やるとするか!!!」

レイは剛腕装甲でロブスターの巨大な両鋏を掴みあげると・・・・レイの掛け声によってムクロたちはロブスターの柔らかい内側に入り込みスキルを発動し、赤色バーまで体力を削ると・・・


「ご主人様!!!皆さま!!ロブスターの行動が変わりましたのでお気を付けくださいませ!!!!」

「何だか様子がおかしい・・・ユリハ!!それにみんな!!!一度戻るぞ!!!」

「ぬぅ・・・あと少しで倒せそうじゃったが・・・主殿の命ならば仕方ないのじゃ。」

「命拾いしたな・・・だが、必ず倒して見せるからな!!!」

「あはは・・・でも・・・どうしたんだろ・・・ロブスターが妙に怯えて??」

「みんな!!!危ない!!!避けて!!!」

ファムが咄嗟に叫ぶと・・・外で睨みつけていた海王竜がフィールド内に入り、ロブスターを捕食し。

戦闘態勢に入っていた―――――――――


「そう言う事ですか・・・このイベントの最後のしめはやはり・・・あの海王竜というわけですか。

それにしてもロブスターを食べてしまうとは・・・ファムやユキシロに近いモブでございますね。」

「なぬッ!?アタイはあそこまで大きくも可愛げがなくもないのじゃ!!!」

「私だってモブを食べるほどはらぺこしてないもん!!!」

「落ち着くんだ2人とも!!!今はレイの言葉に耳を傾けるよりも目の前の行動に注意した方がいいんじゃないのか??」

「うん、私もそう思う・・・この海王竜はきっとすごく強いよ。」

「油断せず、確実にダメージを入れて倒し切るしかない。

先ずは俺が先行するから攻撃が止んだ後からユリハ達が仕掛けてくれ。

それじゃ・・・そう言う手筈で。

―――――――――――――クイックシフトォォォ!!!」

ムクロは加速スキルを使用し、海王竜に先行すると・・・海王竜は両手からスペルの魔法陣を出現させると。

両手から雷系のスペルが現れ・・・ムクロやユリハ達をまとめて狙い攻撃した。


「ぐあぁぁ・・・くッ!!

アイツ・・・苦手な雷系のスペルを・・・・まさか・・・特異モブか!?」

「こういう時に遠距離攻撃できるクーリアやエリがいないのが辛いな。

だが・・・こういう時はムクロの意見を無視してやるしかないと思わないか??」

「うん・・・私も同じことを考えてたところだよ。

いつもムクロ君だけが無茶するんだもん・・・たまには私たちだって一緒に無茶をしようよ!!!」

「ユリハにミストは着実にご主人様色に染まって来てますね。

そうですね、こういう時くらい無茶をして散るのであれば盛大に華やかに散るのもまた一興。

私がスペルの避雷針代わりになりますのでユリハ達は躊躇せずにご主人様と合流して攻撃をしてください。」

「その役目、アタイたちにも任せるのじゃ!!!

レイレイだけじゃと身が持たないじゃろうて。」

「3人でやれば被害も減るから・・・互いに好都合だよね。

それに・・・ミストとユリハがいればきっと大丈夫だと思うし。」

話がまとまると、レイは剛腕装甲でユリハ達を守りながら前進させ・・・それを見ていた海王竜は再び電撃を放つが―――――――――

レイの剛腕装甲によって電撃は遮断され、ユリハ達はどんどんとムクロに近づき。

やっとの思いで合流すると――――――――――


「なッ!?まだ俺の作戦は・・・・・」

「ううん、これは私たちの勝手な行動だよ!!

いっつもムクロ君が無茶するから私たちまでその癖が付いちゃったんだからね??

ちゃんと、責任取ってよ?」

「そう言う事だ、無茶するムクロと共に私たちも行動し攻撃をする。

突撃するタイミングはムクロに任せる。」

「そして、アタイとファムは主殿たちの避雷針役なのじゃ!!

電撃を喰らったとしても気にせずに前進して欲しいのじゃ。」

「全力でピカピカ光るスペルを惹き付けるからムクロたちは全力で攻撃してやっちゃって!!!

私たちも動けたら攻撃に参加するからね!!!」

無茶をするムクロはユリハ達に何も言う事が出来ず・・・ただ笑みを浮かべながら海王竜に突撃するタイミングを狙い、その時が来た―――――――――――


「今だ!!!!行くぞ!!」

「うん!!!ファムにユキシロ・・・痛いかもしれないけどよろしくね!!!」

「あいなのじゃ!!!さぁ主殿たちの為にも一肌脱がねばのぉ!!!」

「気にしないでって言っても気にすると思うから・・・こう言うね?

――――――――――このダメージの分も代わりに攻撃しておいて!!!」

「あぁ、承知した!!!!

―――――――――――さぁさぁ覚悟しろ海王竜!!!!!」

ムクロの合図で駆け出し攻撃に出る3人とは違うルートで待機し、ユキシロは石ころを投げて注意を惹くと・・・海王竜は両手の魔法陣を輝かせ。

2人に強力な雷撃を叩き込んだ―――――――


「ぶっへぇ・・・案外・・・ビリビリが効いたの・・・じゃ・・・がくり・・・」

「あへへ・・・結構痛いね・・・・でも・・・私たちが注意を惹いたからムクロたちは無事に辿り着いたみたいだよ?」

「うぉぉぉぉぉおぉぉ!!!

―――――――――2人の分も全力で叩き込ませてもらうぜ!!!!

―――――――――――――――ブレイブダンス!!!!!」

「はぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!

―――――――――――全力の!!!4連星突きフォースターレイン!!!」

「さぁ、輝きは満ちた!!!!

この星の一撃を受けてみるがいい!!!!

―――――――――――アークブレイク!!!!!」

3人は海王竜の腹に強烈なスキルの連撃を叩き込むと・・・・海王竜はダメージによって体制を崩し、大きな音を立てて地面に倒れていた。

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