第295話 バルバレットウロボロス戦
―――――――――――――――――黎桜館:裏山の大穴前
大穴前にムクロたちが近づいて中を確認すると・・・中は先が見えない程に黒く。
大きな何かが動く気配を感じて外にいるクーリアたちの元に移動し。
クーリアとファムに大穴に対して炎系のスペルを撃ち込んでもらうと・・・・
「Grrrrrrrrrr・・・・・」
「うぇッ!?あぁぁぁ・・・・これって・・・バルバレットウロボロスじゃん!?
ヤバいよ!?マジでこんなのと戦うの!?」
「久々にマジでやり合える相手が出て来たな。
クーリア、エリ!!バフと毒、石化、呪い、即死の耐性を入れてくれ。
他の前衛は尾の攻撃とウロボロス本体が仕掛けるマルチロックの魔法弾を避けながら攻撃!!!以上!!!バトル開始だ!!!」
「くッ・・・・すごい威圧感ッ!!!だけど・・・これを超えられないと・・・ムクロ君に追いつけない!!!
うん、攻撃を回避してガンガン攻撃だね!!了解!!」
「簡単に言うが・・・おぉっと・・・黒い魔法も結構早い・・・
だが、あの2人に任せて見てるわけにもいかないな!!!
―――――――――――
「さて、私はエリとクーリアの盾となりましょう。
本来ならばご主人様と一緒に戦うのですが・・・これもあのヘビを倒すための事。ですから全力で剛腕装甲を使い、お2人のガードを行います。」
ウロボロスの攻撃から2人を守りながらレイは・・・ウロボロスに攻撃するムクロたちを見つめ。
クーリアとエリにバフの状況やウロボロスの攻撃や体力バーの情報を送る係に徹していた。
「Grrrrrrrraaaaaaaaa!!!!」
「みんなバラけろ!!!デカいのが来る!!!!」
「うむ、了解だ・・・・」
「すごいチャージしてる・・・一体どんな攻撃か来るんだろ・・・・」
「ユリハ、見てないで早く逃げないと危ないよ!!!
なんだかすっごいので飛んできそうだから。」
前衛にいたムクロたちは攻撃範囲に入らないように大きくバラけて攻撃を待っていると。
ウロボロスは口から黒々としたブレス攻撃を放った。
「エリ、クーリア!!!剛腕装甲の陰に!!!!
――――――――ぐぅぅぅぅぅ・・・・あぁッ!!!!」
「あぁ・・・レイ!?大丈夫!?
ムクロッち!!!こっちに負傷者が出たから一度撤退・・・」
「ダメよ、ここで退いたらレイになんて言い訳するの?
レイがいたから逃げかえったとか言えば・・・レイが何をしでかすかわからないわよ??
それに・・・レイが助けてくれたこの命があるんだから・・・私たちがレイを助けながらムクロたちをサポートしないと駄目でしょ??」
クーリアはエリに言われた通り、ムクロたちに何とかすると伝えると・・・2人はレイの体力回復と状態異常の回復を行い始めた。
「あの攻撃で2人を庇ってレイが負傷したか・・・・
でも、レイのおかげであの1回しか撃てないブレス攻撃を耐えることができたんだ。
後でレイに感謝しないとな・・・
と、言うわけだ・・・バックの3人は今まともに動けない状況だ。
だから―――――――」
「だから私たちで3人が行動できるようになるまで攻撃・・・だね!!!
任せて!!!こういう時だからこそ・・・無茶しないと・・・だね!!!」
「フフ、ユリハにしてはいつもよりムクロに近い考え方だが・・・私もその意見に賛成だ!!!大いに暴れてやろう!!!」
「あはは・・・こういう時ってだいたいお約束だよね~~~」
「ヌアッハッハッハ!!!寝心地の良い布団から舞い戻ったのじゃ!!!
ぬぉぉぉお!!!必殺!!!!!
―――――――――牙狼拳:爆砕!!!!」
ムクロたちが攻撃を仕掛ける際、大きな笑いと共にユキシロが飛び出し。
燃えるようなエフェクトが付いた拳でウロボロスを殴りつけると・・・ウロボロスは大きな巨体を打ち付けて苦しんでいた。
「やっときたか・・・まぁどうやって来たかは聞かなくてもわかるが・・・」
「うぬ!!主殿たちの匂いを追っていたらとんでもなく黒く臭い匂いがしたモノじゃから跳んできたのじゃ。
さぁ・・・これからどうするのじゃ??」
「後ろでレイを回復してる3人が行動できるまで時間稼ぎしつつダメージの蓄積だよ!!!」
「よし、ユキシロも加わったんだ・・・さらに勢いをつけて攻撃開始とするか!!!」
「うん!!!私も久々に燃えてきちゃったよ!!!
―――――――――ガンガン滾ってくるぅぅ!!!!はぁぁぁ!!!
――――――――――――
ファムの槍が赤々と燃えるように輝き、ミストやユリハも付与スキルや強化スキルを発動し・・・攻撃に出た。
「ていやッ!!!くっ!!!」
「ユリハ!!!攻撃に集中し過ぎだ!!!
ウロボロスの攻撃に注意するんだ!!」
「そう言うミストも・・・ゼイアッ!!!
後ろががら空きだぜ??」
「うむ、いい戦いらしくなってきたのじゃ・・・・
コレでこそ戦いなのじゃ!!!さぁじゃんじゃん叩き込むのじゃ!!!
――――――――ぎゃひッ!?」
「あ、ユキシロが状態異常の石化になっちゃったよ!?
これってどうすれば・・・・・」
「お待たせ!!!みんなのアイドルクーリアちゃんのバフと回復と怒りのスペル祭りだよ!!!!受け取っちゃって!!」
「ふぅ・・・何とか間に合ったけれど。
まさか、クーリアが高い回復薬を何もためらわずに使うなんて・・・・
フフ、人って変わるモノね。
ねぇねぇ・・・レイ??」
「そうですね・・・この件に関してはクーリアに感謝と言っておきましょう。
ですが・・・元々はクーリアたちを助けるためにしたことなので。
貸し借りナシになって程度ですが・・・再びやるべきことをやりましょう。
さぁ、私のリベンジ開始です!!!」
そう言って、レイは防御をするのではなく・・・剛腕装甲を変形させ。
新たな射撃形態に換装させて強力な一撃を射出した。
「GURAAAAAAA!?!?」
「あの一撃は・・・レイか!?
クーリアがバフをかけ始めたって事はそう言う事だよな・・・・
よし、バックの支援と攻撃が加わった!!俺たちもガンガン攻撃するぞ!!!
――――――――――ブレイブダンス!!!!!」
「ユキシロ・・・きっとクーリアたちが解除してくれると思うからジッとして待っててね!!!」
「いや、じっとも何も動けないと思うが・・・・だが、なってしまったのなら仕方ない。
ここはゆっくり・・・・ん?はは、作業が早いなエリは。」
「ぶるる・・・あんのニュロニョロに不覚を取ったのじゃ!!!
もぅ同じ手は効かぬのじゃ!!!」
「あの戦力は必要でしょ??
さぁ、ミストもユキシロが無茶しないようにフォローしてあげてよね。
今のユキシロは怒ったムクロ並みの暴走状態よ。
ほら・・・すでにムクロたちを追い越して殴りつけてるわよ?」
ファムたちがウロボロスの攻撃から退避した合間にユキシロはウロボロスの攻撃の隙間に滑り込んで回避しつつ懐に飛び込んで強烈なケリ技とブローを叩き込んでから後方へ移動した。
「ぬぅ・・・確かに渾身に一撃を叩き込んだはずなのじゃが・・・・
アヤツの弱点は・・・・」
「アイツの弱点は額の紋章だ。
アレがウロボロスの力の源らしい。」
「でも、アレを狙うのは私たちじゃ・・・」
「だったら私にお任せ!!!こういう時こそ飛行の出番ってね!!!
だから、ムクロたちは私が攻撃できるように注意を惹き付けておいて!!!」
「よし、ファムが行動を開始した。
私たちはファムがウロボロスに一撃を与えられるように派手に攻撃しつつ動き回ろう。
少しでも注意を惹くようにな。」
そう言ってミストは光速を使って注意を惹くように攻撃しつつ移動を開始すると。
ムクロやユリハ達も加速スキルを使って攻撃し始め。
ユキシロは石化の恨みが忘れられないのか・・・ウロボロスの体で走り回りながら攻撃を叩き込んでいた――――――――――――
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