第296話 ウロボロス討伐完了
――――――――――――――ウロボロス戦
ムクロたちはあれからファムが攻撃しやすいように注意を惹くためにガンガン攻撃していると。
バルバレットウロボロスはまず、体で大暴れするユキシロに目を付け・・・全力で黒い結晶を飛ばして追い払おうとするが。
先程までとは打って変わって、ユキシロは華麗に攻撃を避けながらウロボロスの体に攻撃を叩き込んでいると――――――
「おい、こっちがお留守だぜ!!!!
――――――――――ブレイブダンス!!!」
「いっけぇぇ!!!
―――――――――
「ぬぉぉおぉぉ!!アタイはまだまだどぎしゃんこに怒っているのじゃ!!!
―――――――――牙狼脚!牙狼脚!!!牙狼脚ゥゥゥゥ!!!!」
「何だかユキシロの方も大暴れしているみたいだが・・・・ここは私も。
―――――――――アーークブレイク!!!!」
「さぁ、私もどんどん射出いたします。」
「私はバフをじゃんじゃんかけちゃうよ!!!
さぁ、エリ!!そろそろ準備できたんじゃない??
とっておきのスペルでやっちゃって!!!」
「わかってるわ・・・・さぁ、喰らいなさい・・・あと、喰らいたくなければユキシロは逃げる事ね。
――――――――フリーズド・アスペクトグラン!!!」
エリの言葉にユキシロはウロボロスに何かを仕掛けようとしていることに気が付くと・・・慌てて逃げだすと同時に巨大な雪の結晶がウロボロスを飲み込み、頭以外を完全に凍結させていた。
「さぁ、ファム!!トドメを頼むわ。」
「うん、任せて!!!
――――――――これで終わりだよ・・・
ファムの放った渾身の一撃にウロボロスの体力バーは消滅し。
全身が光の粒と化して消え去って行き・・・無事にウロボロス戦を攻略した。
「ふぅ、みんなお疲れ・・・何とかなったな。」
「うん、でも・・・温泉で付けたバフもクーリアからかけてもらってバフも使い切っちゃったから。
温泉様様だったね。」
「ムクロ、ユリハお疲れ。
何とかウロボロスを倒せたな。
初の上級クラスのウロボロスだが・・・こんなのが上級層に多種いると考えるとまだまだ自分の技量不足に不安を隠せないが。
むしろワクワクする感覚の方が強いかもしれない。」
「主殿~アタイもたっくさん頑張ったのじゃ~なでなでして欲しいのじゃ~」
「さっきまで怒ってたのがウソみたいだね。
2人とも支援ありがとう。」
「いえ、私はご主人様の勝利を導いただけですので・・・
ただ、あのウロボロスは特異中の特異だったのでしょうか・・・とてつもなく強敵でした。」
「そうね・・・あの大きさと火力なら並みのプレイヤーだと歯が立たないでしょうね。
それに・・・いくらPTプレイでも犠牲を出さずには打破できないでしょうし。
本当に今回はいい動きだったわ。」
エリは初めてみんなを褒めると・・・みんなはエリの言葉に驚きと共に声が出ず。
エリは見つめられるのが恥ずかしくなってそっぽを向くが。
何も気にせずムクロはエリに話しかけ・・・・
「ひゃうッ!?なんだ、ムクロじゃない・・・急に声をかけるなんていい趣味してるわね??調教されたいのかしら??」
「調教はカンベンだ・・・
いや、指定されたモブは倒したから声をかけに来たんだ。
皆にも聞いて回っていてだな・・・」
ムクロはエリに話しかけると・・・危うくエリの魔法の餌食になりかけたが。
何とか説得して謝り、エリとミストを連れて黎桜館へと帰ると。
「皆さん・・・遅かったので心配しました。
で、どうでしたか??」
「あぁ、無事に討伐した・・・そりゃあんなのが住み着いてたら他のモブは逃げるしかないだろうな。」
「それに大きさも強さも尋常ではなかった。
あ、申し遅れた・・・私はミスト。
で、こっちのムッとしているのがエリエントだ。
少しだけだがよろしく頼む。」
「ムッとなんかしてないわ・・・ただ、少しだけ残念って感じてただけで・・・・」
「ぬ?エリは何か言ったのかのぉ??
ぎゃふッ!?尾を強く握るでない!!いだいのじゃ~~」
「あ~よしよし・・・エリちゃん・・・もう少し優しく・・・ね?」
「で、これだけの大物を倒して報酬が無いと言う事もないでしょう。
女将さんとやら、このご主人様たちに支払う対価は何でございましょう??」
レイは強い眼光を女将さんに向けると・・・女将さんは笑いながら引き出しから何かを取り出して手渡してきた。
「これはこの旅館の特定の人にしか渡さないことになっている特別な温泉フリーパスとこの旅館の裏にある隠しポータルのコードを参加した人数分に配布と言うのはどうでしょうか??
ここまでくる手間を省き温泉を存分に楽しめる持て成ししかできませんが・・・・」
「マジで!?めちゃくちゃいいじゃん!!!それに・・・そのパスは非売品っぽいし・・・相当なレアものだよぐへへ・・・ゴクリ。」
「クーリア・・・ヨダレをふこっか?
で、ムクロ君はどう思う??私もこれでいいと思うけど。」
「そうだな、また厄介になるかもしれないし・・・女将さんの提示したそれが報酬で構わない。
また何かあれば言ってくれ。」
「それじゃ私たちは料金を支払わずに温泉を楽しめると言う事か・・・
ウロボソル戦に参加してよかったな!!!そうは思わないか?」
「えぇ、そうね・・・それじゃ早くそのバフ効果の付く温泉に入りましょ。」
「私も汗かいたしお風呂に入りたい気分だから皆で入ろうよ!!」
ファムがユリハ達の手を取って女湯の方に走り出すと・・・ユリハがムクロの方に戻り、「また後で」と言って女湯の方に入って行き。
ムクロも同じようにバフを付けに男湯の方にへと入って行った。
温泉に入るとやはり誰も人の姿は見えず・・・男湯は貸し切り状態であったが。
隣の女湯と言うと、ファムやユキシロたちの騒がしい声から注意するエリの声と賑やかであった。
そして、クーリアが毎度のようにこちらに話しかけ・・・バフに何が出たのかを聞き尋ねてきた。
「そうだな、レアドロップ強化と移動速度強化に感知強化だな。」
「なんだか変わったバフが付いてるね・・・こっちは肝心のレアドロップはないんだけど・・・MPとHP上限UPにクリティカル率UPかな~
それじゃ、またお風呂あがってからはなそっか・・・ユリハがすんごい目で睨んでるんだ・・・また後でね。」
クーリアはそう言って話すのを止めるが・・・ユリハはクーリアにどうして必要以上のことを言うのかと怒っている声がしていたが・・・いつも通りとムクロは話を流して湯を楽しんでいた。
そして、いい感じに温泉に入り終わると浴衣に着替えて受付前に出ると・・・ユキシロとファムが先に待っていた。
「主殿の方がやはりユリハ達より早いのじゃな。
にしても・・・ファムのもユリハのも・・・みんなのアレは大きかったのじゃ~」
「もぅ!!!今そんなこと言わないでよ!!!ムクロもあんまりジロジロ見ないでよ??えっち・・・・」
「いや、俺は別に・・・その・・・2人とも浴衣が似合うなぁ~って・・・」
ムクロの照れ臭そうに褒めるしぐさに2人は急にモジモジし始め・・・空気を換えようとユキシロは受付でハマっているフルーツ牛乳を買ってぐびぐびと飲み始めた。
「ぷはぁ~~温泉上がりのコレは最高なのじゃ!!!
主殿もどうじゃ???」
「ん?いいのか??それじゃひと口・・・・お、グロリアのフルーツ牛乳はなんだか新鮮な味だな。」
「ん~そんな事よりも・・・・後ろのユリハにすんごい睨まれてるよ??
大丈夫かな??すごく息も荒いし・・・怒ってないかな??」
「ムクロく~ん・・・それ、間接キスだよね??そうよね??」
ユリハは何だか妙な所に言いがかりをつけて迫り、ムクロは慌ててユキシロに瓶を返すと・・・ユキシロはゴクリと唾を飲んでから口を付けて飲み始めた・・・・・
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