第261話 いざ、未知なるロシアサーバーへ

―――――――――――――プライベートホーム


エリエントがホームにやって来ると・・・ムクロの腕を引っ張って部屋に連れ込み・・・・椅子に座らせると、エリはムクロにⅠ枚の紙を見せた。


「その紙をしっかりと読んで理解しなさい・・・・からの招待状よ。」

「ん?なになに・・・先日の戦いは見事だった・・・そして、前回約束したワタシの自慢のギルドに是非とも招待し軟弱な同氏を鍛え直して欲しいと思いこの紙を送らせてもらった。

この紙に書き記した地図と情報があれば辿り着けるだろう・・・ソレと、この紙が招待状だから無くさないように・・・追申、大勢でも1人でも愛人とでも好きな人数で来るがいい。

ただ、言っておく・・・来るものは覚悟せよと――――――――――

・・・・・面倒なことになったな、これは1人で行くべきか??皆には何て言うべきか。」

ムクロはエリから渡された紙を穴が開く程凝視し・・・これからどうするかを考えていると、その様子を見ていたエリはくすくすと笑いながら近づいてきた。


「私はムクロに渡す前にこのメールではなくを読んだのだけれど・・・人数はある程度絞って行く方がよさそうね。

――――――――――それは何故かと言う顔ね・・・言わずもだけどムクロも感ずいているでしょ??

この最後の「覚悟せよ・・・」これは何かあると言っていいキメ言葉よ。

何せ、あのロシア女が言った事なのだから・・・で、どうするの??」

「とりあえず、この事を俺達だけで知っているのは皆に対してフェアじゃないからな・・・だから皆に話してから人数を制限してロシアサーバーに行こうかと思っている。」

ムクロの話を聞くと、そう言うだろうと黙っていたと言いつつ・・・扉を開けると、そこにはクーリアやレイがコップをもって立っていた。


「あはははは・・・・どうしてこんなところで私たちコップなんて持ってたんだろ!?!?おかしなこともあるもんんだねぇ~~~」

「はぁ・・・エリにはお見通しのようですので降参です。

ハイ、ご主人様と密室でこっそりと密談は悪い事件が起こる前に止められるよう・・・ご主人様を守るためにしたのです。」

「大丈夫よ・・・私、こう見えてやるときはストレートにガツンとムクロにアタックするモノ・・・ね?ムクロ??」

「そ、そうだな・・・あと、少しくっ付き過ぎじゃないか??」

「ムクロ君・・・喜んじゃって・・・・・で、何の話をしてたの??」

「私もそれが聞きたかったんだ・・・また、何か面白い情報か??それとも裏情報か??」

「主殿??この紙きれはなんなのじゃ???」

「何だかすごい高級感のある手紙だけど・・・・もしかして舞踏会でもあるのかな??」

手紙をテーブルに置くと・・・ミストやユリハ達は回しながら読むと、驚きながらもアイテムの準備をしてくると言って部屋に戻って行くのが大半で――――――


「ちょっと、みんな落ち着いてくれ・・・今回の招待は少し違和感があると言うか何かがある可能性があるんだ・・・・だから―――――

ロシアサーバーに全員ではなく数人でギルドに向かおうと思っている。」

「それでしたら私はホームに残ります。

いざとなれば姉さんや女神との連絡網になれますので。」

「それじゃ、私は参加しないとね。

ロシアサーバーには足を運んだ事もあるし・・・土地は大体把握してるから任せて。」

「私はムクロ君が行くんだったら絶対に付いて行くからね!!!」

「ユリハぁ~もしかしてさ?あのってロシアっ娘にムクロッちが取られそうでヒヤヒヤしてるんじゃないの???」

「ユリハの事だから反応的に間違いないとして・・・私もムクロに付いて行こうかしらね。

どうせまた無茶をするのだろうし・・・・」

「エリが行くのじゃったらアタイとファムも行くのじゃ!!!」

「うん!!!だって・・・美味しいものがロシアには溢れているから!!!」

「2人はギルドの事を忘れていないか??

だが、まぁ・・・気にならないと言えばウソになるな。

よし・・・私も微力ながら力を貸そう。」

と、話は決まり・・・レイはユキシロとファムも強制的に残らせると言って煩く吠えるユキシロに、お土産を買って帰ると約束すると・・・ファムも欲しそうな目でチラチラと見ると、やはりと言うべきかレイも同じように気になっていたため。

3人にお土産を買って帰ると約束し、ムクロたちはロシアサーバーに移動するための準備を始めた。


「これとこれはいらないか・・・・かさばるモノは置いて行くか・・・転送石は使えそうにないしこれも置いて行くか。」

「主殿!!!アタイとファムで作ったその・・・形は悪いかもしれないのじゃが・・・・クッキーをレイと作ったのじゃ・・・・良かったら持っていって食べて欲しいのじゃが――――――」

「うんうん・・・私たち、頑張ってレイに色々言われながら頑張って作ったんだよ?卵の殻が入っているとか・・・多分美味しいと思うから。

帰ってきたら感想を教えて欲しいな~なんて・・・・」

ファムとユキシロの頭を感謝とともに撫でると・・・クッキーをアイテムストレージにしまって部屋を出ると―――――――


「ムクロッち~~用意バッチシ??私は完璧すぎるくらいだよ!!!

あぁ~~早く珍しいアイテムとかモブとかロシアのヴィーチェとか言うのはどうでもいいとして楽しみだねぇ♪」

「だからと言ってギルド内で面倒事を起こすんじゃないぞ??ムクロが招待されて私たちが付いてきているんだ・・・私たちがヘマすればムクロの印象が悪くなると言う事を肝に銘じておかなければいけないな。」

「とりあえず用意ができたのなら行きましょ。

ロシアサーバーにササっと用事を済ませて街をぶらぶらして帰らないと時間がいくらあっても足りないわ。」

アヤカに言われ・・・レイ達に見送られながらムクロたちはロシアサーバーへ移動するポータルでロシアサーバーへと移動した。


「さぁ・・・ここがロシアサーバーよ。

確か名前は・・・ツェルシードスって名前だったわ。」

「つえぇ・・・何??もぅシードスでいっか・・・シードスにはどんな掘り出し物があるんだろ~~すっごく楽しみだね!!!」

「あはは・・・・へぇ~ここがロシアサーバーか・・・それにしてもロシアと言うだけあって周りは雪だらけだな。

えっと、この地図によると・・・シードスの中心部分にギルドがあるらしい。」

「それにしても・・・日本プレイヤーが多く感じるのは私だけ??」

「言われてみればそうだね・・・ロシアのプレイヤーがあまりいない感じみたいだけど。」

「だが、まずはギルドへの訪問が先だな・・・買い物もその他の事も後でだな。」

まずはギルドに向かう事が先決と・・・ムクロの地図とアヤカの案内を頼りに街の中を進むと・・・始まりの都とは違った家やショップが連なった建物で構成された巨大な複合施設のようであり―――――――――

ギルドや特定の特別な建物は・・・この連なった建物とは別として独立した建物で構成されており、力の強いギルドは大きな建物を所有しているということを表しているのか・・・大小さまざまなギルドハウスが目に映り・・・・・


そして、とうとうヴィーチェに招待された要塞と言うべき城のようなギルドハウスに辿り着いた。


「ここがヴィーチェの運営するギルドハウス・・・・城か?」

「何だかおっかない感じじゃない?ヴィーチェってプレイヤーも軍服で何だか硬そうな感じだったし・・・拷問部屋とかとかあるんじゃないの??」

「クーリア、それは言い過ぎ・・・かな?アハハ・・・でも、すごく大きくて城壁の守りと力強さを感じるよ。」

「ん~私はポータル辺りでフェジットと待ち合わせてたからギルドには初めて来たけど・・・聞いてたのより相当大きいわ、私たちのいるホームの何倍もあるんじゃないの??」

アヤカは目の前の城とホームの大きさを比べていると・・・ギルドの中から数人のプレイヤーが現れた―――――――――


――――――――――――――ロシアサーバー:ギルドハウス前

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