RGRe：リベンジゲームリスタート

第186話 シャドウシーカーとの死闘

―――――――――――――迷宮フィールド

シャドウシーカーは地面を抉りながら俺に向かって切上げ・・・宙に浮いた俺を軽々としたパンチを叩き込み・・・弾き飛ばし、その勢いを乗せたままミストに黒い剣での追撃を放っていた。

「イテテテテ・・・・すごい攻撃だな・・・」

「む、ムクロ・・・・大丈夫かよ！？

―――――――って、ミストに攻撃が！？私も援護に―――――」

「くるなッ！！！この攻撃は私が何とかするからお前たちはムクロと同時に攻撃を・・・・ぐぐ・・・・重い――――――」

「わかりました！！！みんなにバフをかけるので少しだけ待ってください。

―――――――――スターフォースアクティブ！！！」

リィのバフがかかると、俺はミストがガードしている剣に乗ってシーカーの肩まで移動しながら・・・スキルを放ち、連撃を叩き込むと・・・シーカーの手が俺を掴み、スペルで追加攻撃を放ったが・・・

「ふぅ・・・何とか間に合いました・・・・」

「リィ助かった！！！

ロロも、全力で攻撃するんだ！！！」

「わ、わかってるよ！！！

もう、ムクロたちと一緒ならどうなったっていいよ！！！

―――――――――スティールスラッシュ×3！！！」

俺はリィの防護スペルによってダメージを受けずに済み、地面に着地すると・・・ロロはスキのできたシーカーに対してスキルで攻撃し・・・シーカーにダメージを与えた。

「いいぞ・・・皆ァ！！！ぐぐ・・・・本当にこの剣は重いな！！！

―――――――――うわぁッ！！！」

シーカーはロロを掴んで投げ飛ばし・・・ミストのガードを砕くように振り払うと・・・シーカーの目が赤くギラリと光だし、2本目の巨大な剣を出現させて大きな咆哮を上げた。

「ミスト、それにロロも大丈夫か？」

「なんとかね・・・イタタタ・・・でも、これからアイツをどうすんのよ・・・・私たちは街に戻りたいだけだったのにぃ～～」

「お姉ちゃん泣き言は言わないでよ。

―――――――早くこのモンスターさんを倒せたらその分早く帰れるんだから。」

「そうだな、だが・・・あの巨大な剣を回避しながらの攻撃はさぞ大変だろうな。」

俺たちはシーカーと対峙すると・・・シーカーは赤黒くオーラを放ち、スキルを発動してきた。

――――――――――オォォォオォォォォォ！！！！

「ヤバイ、必殺スキルだ・・・皆、ガードするんだ！！！」

「ちょッ！？うぐ・・・何ツー威力・・・ぐぐぐぐ・・・」

「きゃぁッ！！！」

「リィ！！！くッ・・・リィは私が守るッ！！！

――――――――ムクロはロロを頼む！！！」

シーカーの連続斬りを耐え抜き・・・辺りは剣の衝撃でボロボロになり、俺とロロは何とか体力バーを少し消費しつつ耐え抜いたが・・・ミストとリィは黄色バーまで体力が減っていた。

―――――――オオォォォォォォ・・・・・

「ガハッ・・・何とか耐え抜いたな・・・」

「ゼェゼェ・・・私4回くらい死ぬかと思った・・・なんで今日はこんなにツイてないのよ！！！もぅ、本当にメチャクチャにしてやる！！！！」

「うぅぅぅ・・・すごい攻撃でした・・・ムクロさんは大丈夫ですか？」

「あぁ大丈夫と言いたいが、アイツ・・・また必殺スキル（アレ）のチャージをしてるところを見るとコレを逃すと俺たちに勝ち目はない・・・

―――――――――だから、あのスキルを放つ前に倒すぞ！！！」

俺の掛け声にミストやロロはシーカーに向かって走り出し・・・リィは後方でバフをかけつつ遠距離スペルを使用していると、シーカーはリィにターゲットを付け・・・早い段階でスキルを撃ち込もうとしていた。

「ムクロ、この距離からだと私たちは引き返せない・・・だからリィをスキルから守れるのはお前だけだ！！！早く向かってやってくれ！！！」

「あんなスキルをリィに2回も当てたら消えちゃうよ！！！

うぅ・・・私も助けに行ってやりたいけど、速さはムクロの方が100倍速いからリィを任せるからね！！！！絶対に助けてあげて！！！絶対だよ！！！」

「あぁ、わかった。

必ずリィを助けてアイツを倒そう・・・だから2人ともそれまで頑張ってくれ。

―――――――――クイックシフト！！！」

俺は2人に頼まれ、リィをスキルから守るために移動すると・・・リィの元に到着すると同時にシーカーはスキルを発動し・・・辺り一面に斬撃の雨が降り注いだ。

「きゃぁぁ！！！ムクロさん！！私の事はいいですから逃げてください！！！

このままじゃ、2人とも消滅しちゃいますよ！！」

「それはできない、あの2人と約束したから・・・必ず助けるって。

―――――だから、少し無茶をするから少し我慢してくれ！！！」

否応なしに俺はリィを抱き抱え、シーカーの斬撃をリィに当てないように避けながら進むが・・・リィを庇いながらの回避は難しく、避けられない攻撃が俺の体力を徐々に削り・・・赤色バーまで削れた頃にミストとロロがシーカーの足元から連携スキルを発動し、シーカーの動きが止まった。

「ぐ・・・さすがに無茶をし過ぎたか・・・リィ、ケガはないか？」

「ハ、ハイ！！！あ、あの・・・ムクロさん！！！すぐに回復しますので待っててください！！！」

「くッ・・・アレだけスキルを発動してまだ立てるのか！！」

「でも、ムクロは私たちとの約束を守ってくれたみたいだし・・・私たちもココは頑張んないとね！！！」

俺の体力をリィが回復している間にミストとロロは2人でシーカーに攻撃を仕掛けるが、シーカーの動きは未だ衰えず両手の剣で2人を翻弄しながら攻撃し・・・2人も何とか攻撃を防ぎながら互いに激しい攻防戦をしていると、シーカーは2人のスキを突いて重い一撃を叩き込んだが、2人は何とか剣で防いで耐えていた。

「ぐぐぁ・・・・まだ、こんな力を・・・」

「で、でも・・・・アッチも完了したみたいだよ！！！

―――――――ホラ、ぱぱっとやっちゃって・・・ムクロ！！！」

「あぁ、後は俺に任せて・・・この剣をよろしく頼む。」

「や、やっちゃってください！！！ムクロさん！！！」

俺はクイックシフトで移動しながら最後のトドメと・・・渾身の力を込めたスキル

で切り刻むとシャドウシーカーの体力は消滅し、それを見て安心したロロはリィのいる場所まで戻ると・・・消えかかったシーカーの目が最後の最後で赤く光り、残った片腕の巨大な剣を投げつけて全身が消え・・・・・

「くそッ・・・・リィ、危ない！！避けるんだ！！！」

「きゃぁぁッ！！！」

リィに巨大な剣が当たるその瞬間・・・ロロはリィを助けるために突き飛ばし、自分が犠牲になった。

その剣の破壊力はスキル並みの威力で地面が抉れ、ロロの体や衣装もズタズタになり・・・体力バーは消滅して消えかかっていた。

「ロローーーーーー！！！！！くッ・・・・

―――――――最後の最後で・・・・クソッ・・・・」

「すまない・・・私がもっと早く気付いていれば・・・・」

「お姉ちゃん！！！お姉ちゃん！！！

私をどうして庇ったの！！！私ならやられちゃっても・・・・」

「バ～カ・・・そんな事言ったらダメでしょ～が。

それに、ムクロもミストも悪くないよ・・・私が勝手にしたことだから。

まぁ～これはゲームだし・・・またリスタートすればいいから・・・だけど、その・・・2人にリィを任せてもいい？私、こんなになっちゃったし・・・2人になら任せられるから・・・・」

ロロはボロボロになりながらリィの頭を撫でて俺たちにそう言うと・・・俺は無言でコクリと頷くとロロは笑いながら消滅していった。

「お姉ちゃん・・・ありがと・・・・」

「それじゃ、先に進もうか・・・この先にポータルがあるはずだ。」

「ロロ、必ずリィを街に送り届けるから・・・街で待っててくれ。」

俺たちはロロとの約束を守るために先にあるポータルの場所まで再び歩み始めた。

―――――――――――迷宮フィールド