第177話 ギルドの引き抜き
―――――――――――――温泉プール
俺はまず、耀子がどこまで泳ぐことができるのか確かめるために耀子とプールに入り・・・・耀子に泳いでもらったのだが・・・・
「――――――――ぷはッ!?どうだった?割と3mは泳げたんじゃ・・・」
「率直に言うと・・・沈んだだけだな―――――よし、耀子・・・ちょっと待っててくれ。」
俺は貸出カウンターに浮輪とビート板を借りて耀子の待つプールに戻り、さっそく耀子と泳ぐ練習に入った。
「耀子、先ずはこの浮輪を使って水になれる事から始めるか。」
「う、うん・・・これなら私にもできるけど・・・悠一、これで本当に大丈夫なの?」
不安な耀子に対し、俺はグロリアでのやり方と同じように・・・経験を積み重ねる事で上達する・・・と説明すると・・・耀子は納得して練習に取り組み始めた。
「悠一~~これでいいの?足を水につけて前に進んでるだけだけど・・・」
「よし・・・そろそろこのビート板で練習するか。」
耀子が浮輪を使って練習してから数分・・・水に慣れ始めたと感じ、俺は次のステップであるビート板での練習に切り替えることにした。
「さぁ、耀子・・・ここから少し難しくなるぞ・・・
浮輪からこのビート板に替えて泳ぎをさらに良くしていくぞ。」
「う、うん・・・でも、それよりも・・・そこで見てる怖い2人が気になるんだけど?」
「悠一君を見つけたと思ったら今度は泳ぎのコーチ役なの?」
「さぁ~悠一・・・やっと見つけたぞ!!さぁプールから上がって話をしてくれないか?」
俺は一度プールから出ると・・・姉さんたちにこれまで起こった事故の説明をしていると、耀子も俺の隣にやって来て・・・説明の補足をしてから泳ぎの練習中と言って戻って行き・・・
「耀子の証言もあったわけだ・・・由里、私たちは少し休憩でもしようか。」
「私も歩き疲れたから・・・あ、そうだ!飲み物が無料でもらえるからもらってくるよ・・・皆何がいい?」
「それなら俺も手伝――――――」
俺が持つのを手伝うと言ってついて行こうとすると・・・由里は1人で大丈夫だと言って1人で行ってしまった――――――
「悠一、耀子に泳ぎを教えるのはいいのだが・・・水着の女の子を1人で行かせるのは危ないと思うんだが?
――――――悠一はこれでいいと思うのか?」
「悠一~今は涼孤さんが私のコーチをしてくれるみたいだから・・・ホラ、由里の所に行ってあげて。
―――――――だって、あの由里を狙わない男子がいると思う?」
俺は姉さんや耀子に言われ、由里の向かって行った方へ歩いて行くと・・・由里は数人の男に絡まれていた。
「どいてください・・・・私、戻らないといけないので・・・失礼します。」
「おいおい、どこに行こうって言うんだよ~俺たちと遊ぼうぜ~」
「そうだぜ~俺達ならもっと楽しくやれると思うけどな!」
「言えてる、ホラ・・・嫌がらずに身を任せちまいなって。」
「由里・・・こんな所にいたのか。
――――――さぁ戻るぞ・・・耀子も姉さんも心配して・・・・」
俺は由里と戻ろうとすると・・・男が俺の前にやって来て道を塞いだ。
「おいおい、小さいのが出てきたがお連れさんか?」
「悠一君・・・」
「大丈夫だ、俺に任せろ。
―――――――なぁ、アンタたちはグロリアしているのか?
――――――してるよなぁ・・・その水着のマーク・・・ギルドのエンブレムだろ?」
「コイツ・・・・あぁ・・してるさ・・・で、何だ?
―――――――ここで俺たちとこの女を賭けて戦えって言いたいのか?小さいボクちゃんよぉ?」
「3人がかりで勝てると思っているのかよコイツ・・・・バカか頭がおかしいか・・・まぁ、どうでもいい・・・いいぜ、やってやろうじゃねぇか。」
3人は俺がまだ何も言っていはずなのだが・・・PVPの流れになっていた。
「それじゃ、ブロッサムをもってここに集合で・・・それで良いよな?」
「お前逃げるんじゃねぇぞ?」
俺はブロッサムを取り次第ここに戻ると言うと・・・更衣室に戻り、ブロッサムを取って戻ると・・・男達はいつでも戦えると言った状態で、プール内でのPVPと言う事もあって姉さんたちも集まって来ていた。
「悠一、コレは一体・・・どういう事なんだ?」
「でも、この人の集まり方と悠一の前の3人が立ち塞がってるって事は・・・アレが対戦相手って事だね。
きっとまた・・・由里が狙われてイザコザの成り行きでこうなったんだろうね。」
「さて、お前も来たところで・・・クロスリンクと行くか!!!」
「あぁ、俺が勝てば由里を返してもらう・・・そしてアンタ達は由里に近づかないそれでいいな?」
「だが・・・俺たちが勝てば・・・その時はわかってるよな?」
俺は頷き・・・由里に心配するなと言って俺はクロスリンクをすると目の前の男達3人との乱戦PVPが始まろうとしていた―――――――――
「なぁ、アレって・・・・噂のアイツじゃね?」
「噂は噂だろ?噂なんて言うのは大概はウソなんだよ。」
「それに俺たちは3人だ・・・あっちは1人・・・これ以上の好条件での戦いはない・・・・さぁ、楽しい狩り殺しの始まりだ!!!」
「PVPスタンバイ・・・3・2・1・・・・レディーーーーーーーファイッ!!!!」
PVPのアナウンスが開始を知らせると・・・・男たちは駆け出し、俺に剣で連携攻撃を仕掛けてきた。
「へぇ・・・思っていたよりは腕はいいんだな。」
「舐めやがってッ!!!」
「俺が右!!!」
「俺が左!!!!」
「ちょッ!?何が始まっちゃってんの!?」
「アイリスか・・・いや、ちょっと由里を巡る男たちの争いと言うやつだ。」
「へぇ・・・なんだか面白い祭りをしてるわね・・・私も参加できるのかしら?」
「コトハ・・・そんな穏やかでもなさそうよ?
見て、あの3人の男の顔ったら・・・餓えた狼のように必死な顔よ。」
「―――――――おい、あのムクロって奴・・・・3人を相手にしてるぞ・・・」
「――――――――――身のこなしも軽やかだな・・・・」
俺達とは別にクロスリンクをして見ているアイリスや彩花達のほかに客たちが騒ぐ中・・・男たちの連続攻撃はだんだんと激しくなってきたのだが・・・・
「まだまだいくぜ!!!」
「そこだァッ!!!!」
「今だ、オラァ!!!」
「そろそろ・・・・決着をつけるか・・・・
―――――――――ハァッ!!!!ゼイアッ!!!!」
俺は男たちの連携攻撃と同じタイミングで攻撃を仕掛け・・・2人の剣を弾き返し残る男の剣を上空に弾き飛ばすと、俺は無防備になった男にスキルを叩き込んだ。
「ぐあぁ・・・・・ぐッ・・・・コイツ・・・・マジもんかよ――――――」
「クソッ!!!おい、追撃に出るぞ!!!」
「あ、あぁ・・・わかった!!!」
残る2人の男は消滅した男の仇と言い・・・俺に同時攻撃を放つが―――――――
「お前たちの攻撃は軽い・・・それに、動きが単調で読みやすい。
―――――――剣はこうやって使うんだ!!!!」
男たちの剣ごと2人を切り捨て・・・PVPモードが終了した・・・・・
「あぁ・・・悠一が・・・3人の男相手に勝っちゃった・・・・」
「だろうな・・・勝ちたければ100人でかかっても勝てるかどうかだろうな。」
「でもでも、これで今回の件は――――――」
「クソ・・・こうなったら!!!」
「力ずくで!!!」
「こうなったらヤケだ!!!」
男たちは俺に向かって殴りかかろうとした瞬間―――――――
「お前たち、止めろ。
――――――それ以上の愚行は私たちのギルドの名に泥を塗る行為だ!!!
やりたければ・・・やるがいい・・・だが、ギルドを脱退してからと・・・私が直々に相手になろう。」
そう言って俺の前に水着の女性が割って入り・・・お尻の部分にギルドのサブマスターを示す銀の冠マークがついていた。
「で、でも・・・・!!!」
「俺たちはアンタの命令で・・・・」
「クソ・・・サブマスター以上の命令は絶対だ・・・帰るぞ・・・」
男たち3人は振り返ることなくその場から立ち去り・・・水着の女性が俺の元にやってきた。
「申し訳ない、今回の件は私の・・・ギルド側の責任だ・・・・
私たちのギルド「ムーンフォレス」のマスターからの指示でそこのプレイヤー・・・・ユリハをメンバーに引き入れる事だったのだが・・・手荒な真似になってしまって申し訳ない。
―――――申し遅れた、私はムーンフォレスのサブマスター・・・アバター名をシイナ・・・リアルネームを
「あの名高いムーンフォレスのサブマスターさんか・・・俺は・・・言わなくてもわかってるよな・・・あのギルドマスターなら・・・・」
俺がそう言うと
――――――――――――――温泉プール
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