第8話 思慮

思い…配慮すること。

僕は、風俗嬢の彼女を普通に扱おうとした。

それは、僕の思慮。

風俗嬢、性の対象としての彼女に想いを寄せる男は多いだろう。

でも…僕は、性の対象として見ない事で彼女に逢おうとした。


だから…僕はきっと落ち込むのだろう…。

風俗嬢を事務所に送るだけ…この送るというのが彼女にとって最大のメリットだ。

食事代もガソリン代もいらないのだから。


彼女が僕を繋いでおく理由は他にない。


現実を見据えれば…僕は彼女に対する思慮が足りない。


「そんなことないよ」

そう言いながら…仕事に行くのだから…。


風俗嬢として彼女を指名していたほうが、彼女は喜ぶはずだから…。

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