第???話
4時55分、頭上を始発電車が通過する、いいアラームだ、なんて健康的な朝なんだろうか。
「…頭いてぇ」
何か良い夢を見ていた筈なのに頭は痛むし何も覚えてないしこれは最悪だ。
俺は特大の溜息を漏らしゆっくりと瞼を上げる。
視界に入るのは一部屋に全てが集約された機能的かつ実用的な部屋。
昨日の豪雨の所為で天井の雑に打ち付けたベニヤ板の隙間から雫がリズムを刻んで滴っている。
今日は確か配給の日か…、久々に白飯が食いたいなぁ
そんな事を考えながら硬い寝床から起き上がろうとしたが、何故か全身に力が入らない。
風邪でもひいたか?いやいや此処に来てからずっと頗る健康だぞ…
「……」
考えるのも面倒だ
どうせ配られるのは昼頃だと思い無理に起き上がろうとはせずまた一つ溜息を吐き、雫の心地よいリズムに耳を傾け瞼を下ろした。
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