第4話 黄泉の炎神 イザナミ編3


「............」

「............」

【............】

巧達3人はホステスト山脈へ作神と農神を連れて行くため襲われない程度に逃げながら向かっていたのだが

「こんなときにーーーー道に迷うとは」

【同感じゃ】

「右に同じです」

「つーか最初からどこか分からないしー」

【ぐぬぬその気持ちはわかるがのう....また使うしかないかのう】

「でも魔王神さん達も連れていけますか?」

【そこが問題じゃ何とかしていれないといけないのう】

「それなら簡単だ」

【really?】

「急に英語にするな...まぁあれを見ろ」

巧が指指した方向を向くと農神と作神が何かを見ている。視線の先には1体の氷をまとった牛がいた

「あの氷牛アウズフムラを囮にして」

【アウズフムラだと?北欧神話に出てくる最古の巨人ユミルを育てたとされるあのアウズフムラか?】

「そうだ。北欧神話ではアウズフムラから出る牛乳は成熟な野菜ができると言われているんだ。だから作神と農神が興味深く見ているのだ」

しかし作神と農神は違うところを見て驚いていた

「くっ私としたことが」

「そうですね兄さん」

「「【えっ⁉︎】」」

3人は目を大きく開くほどびっくりした

「えっと理性を失っているんじゃなかったけ?」

「俺らは今召喚されたばかりでな。最初は失っていたが今は大丈夫だ」

「それより助けてくれないか」

「はい?」

【それは無理じゃろう。クロスゲームを中断して協力など】

「実は私たちの意思とは違って召喚されたのだ」

その時巧は作神と農神が見ていたものを見て蒼白な顔をした。クセイルとプレスもつられて見ると轟々しい黄金の髪をなびかせ仮面をかぶっているがこちらを睨んでくることがわかる。

「私たちはホステスト山脈のしかもここら辺は絶対踏み入れてはならない古神・老幻獣の住まうインホステスト山岳。その主を怒らせててしまったようだ」

「んだんだ」

えっ⁉︎とここホステスト山脈なのと思いながら驚きを隠しきれてない3人

【待つのじゃ早くここからでなければ!本当にインホステスト山岳じゃったらここは擬似黄泉の国じゃぞ!】

「黄泉の国......おいおいこれはまじでやばいぞ。作神と農神どうする.....てか意思があるならゲーム終わらせられるよね」

「ああ」

「そうだな」

「ではちゃっちゃと終わらせよう」

巧はポケットから一粒米を出した

「巧さんこれは?」

プレスが首をかしげながら問う

「これはMスターの店からもらった稲だ。作神と農神の元は一人の貧民農家。誰よりも田畑を愛し稲や野菜を育てていた。しかしある人によって土地を奪われ家族を奪われる。その涙によってさまざまな神を産んでいる。これがこいつの伝承さ。」

【じゃが何故ホステスト山脈なんじゃ】

「そこは簡単だホッター山はhotter thanと言い換えられて....よりも暑いと意味になるということはホッター山よりも暑い山があると推測それで店長に聞いたらホステスト山脈といった。これは言い方が違ってもhottest一番暑いとなるということだ。」

「すごいですね」

「どうも、それよりもういいな?」

「ああ」

「オッケー」

巧は黒い風に米を放り投げた。すると風はたちまち白い光に包まれ1人の青年になったそして一枚の用紙が手の中に現れた。


おめでとうございます


クエストを全てクリアしました。報酬は田畑の守護神 地神の隷属化でーす



【地神だと⁉︎田畑の祖霊じゃぞ⁉︎】

「そんな口調かったるいよクセイルくん」

【なんじゃと!地神はこんなにもチャラいのか!】

「ヤハハべついいじゃねーかそれに隷属してしまったし俺は巧っちについていくわ」

「そうか...ありがとう。・・・・・随分待ってくれたなイザナミ」


天地開闢において神世七代の最後にイザナギとともに生まれた。オノゴロ島におりたち、国産み・神産みにおいてイザナギとの間に日本国土を形づくる多数の子をもうける。その中には淡路島・隠岐島からはじめやがて日本列島を生み、更に山・海など森羅万象の神々を生んだ。火の神軻遇突智(迦具土神・かぐつち)を産んだために陰部に火傷を負って病に臥せのちに亡くなるが、その際にも尿や糞や吐瀉物から神々を生んだ。死後、イザナミは自分に逢いに黄泉国までやってきたイザナギに腐敗した死体(自分)を見られたことに恥をかかされたと大いに怒り、恐怖で逃げるイザナギを追いかける。しかし、黄泉国と葦原中津国(地上)の間の黄泉路において葦原中国とつながっている黄泉比良坂(よもつひらさか)で、イザナミに対してイザナギが大岩で道を塞ぎ会えなくしてしまう。そしてイザナミとイザナギは離縁した。この後、イザナミは黄泉の主宰神となり、黄泉津大神、道敷大神と呼ばれるようになった。


「あら私は今の雰囲気を壊しちゃいけないなーと思ってしただけよ」

「ここにきて一週間ほどだがまさかの異世界に飛ばされてイザナミと戦ったんだぜとか言っても誰も信じないわ、こん畜生。」

「貴方たち無断で私の領域に入ったこと感謝するわ。お礼をしないとねっ」

イザナミが指をパチンと鳴らすと炎を纏った6体の大蛇が出てきた

「まずは第一審査と行こうかしら」

巧の手の中に用紙が現れた


クロスゲーム『第一試練黄泉の炎蛇』


主催者 黄泉の炎神 イザナミ


参加者 加藤 巧


クエスト 6体の炎蛇の討伐

 

   リタイア 仲間の割り込み

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