第14話 電磁怪獣現る。
オペレーションルームは赤い柱の出現に混乱を極めた。
赤い光りに囲まれた巨大ジャマーは炎の中を闊歩する正に怪獣だった。
安積が誰に聞くでも無く口にした。
「一体、あれは何だ?」
鬼塚課長は呟くように言う。
「あれは――――――――
謎の超常現象を知りえる人物に安曇は質問攻めにする。
「何です? せっ……き?」
「一七七七年、
「発光現象? 一般人にも見えるのですか?」
「えぇ、何故なら正体は地表に現れたオーロラです」
「オーロラ? 地表にオーロラ何て……」
「よほど特殊な条件でない限りは有りえません。あの巨大ジャマーが発している強力な電磁波が街の大気を変化させ一時的に見えているのだと推測されます」
「一般人に危険はありますか?」
「オーロラ自体はさほど影響は無いと思いますが、大気を歪める程の電磁波がジャマーから発せられているので危険には違い有りません」
それを聞いた安曇の顔はより一層険しくなる。
鬼塚課長は張りつめた声で意見を述べる。
「安曇顧問。もう何が起きておかしくない状況です……」
安曇は背後に居る四人の取り巻き達の顔を一通り見た後、頷き彼らに無言で同意を求めた。
「鬼塚課長。僕達に出来る事はありませんか?」
非常事態を前に若い官僚達の思いは一つになる。
課長は力強く言った。
「それなら、打って付けの仕事があります」
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