第11話 長板坡の戦い

夏侯惇が博望坡で劉備達に負けて帰ってからだった


「ですがあれは桜花様でした。」


夏侯惇

「何を言う。

桜花様と最後に話したのは俺だ。」


曹操

「待て夏侯惇。

そこの兵、その桜花はどんな感じであった。」


「はい、曹操様

髪は腰まであり、とも強く我々の部隊を一瞬で吹き飛ばしたのです。

俺は運良く後ろ側にいたので助かったのでが前の奴らはズタズタでした。」


曹操

「ほぉ〜

桜花は妖術を使えるようになっのか。

夏侯惇が最後に話した桜花はどうであった」


夏侯惇

「いつもと変わらず肩までの髪でした。」


曹操

「どうなっておる」


すると張遼が入ってきた


張遼

「それは多分桜さんでしょう。」


曹操

「張遼知っておるのか。」


張遼

「はい、私が呂布殿に仕えている時呂布殿が見初めましたが桜さんはその気がなく言いよる呂布殿を一撃で吹き飛ばしたのです。」


曹操

「なに!?

あの呂布を一撃で吹き飛ばしただと・・・」

(なんて女だ・・・)


張遼

「顔色変えず去って行きましたがね。

ですがとてもお優しい方ですよ。

呂布殿を吹き飛ばした時巻き添えで私にも攻撃が当たったのですが桜さんは優しく私だけを起こして謝り去っていかれましたから」


曹操

「桜花と関係があるのか」


張遼

「瓜二つならば姉妹ではないでしょうか」


曹操

「ほぉ〜、何方かが姉という事なのだな。

興味深い。

妖術を使うか〜」


張遼

「妖術とは少しばかり違うと思いますがかなりの凄腕の武将でしたよ」


曹操

「そうか、では南征で会うとする。

ではこれから南征を始める!!

第一部隊曹仁、第二部隊夏侯惇、第三部隊夏侯淵、第四部隊張遼、第五部隊は私がつく。」


賈詡

「曹操様、一部隊につき何人つけますか?」


曹操

「一部隊につき10万で行く。

残りの者達は自ずと配置につけ!!」


曹操軍

「オー!!」


博望坡で大敗後、曹操は自ら50万の兵を率いて出陣した。


ちょうどこの頃、荊州では劉表が病死し、劉琮が後を継いだ。


幼い劉琮を傀儡とする外戚の蔡瑁は直ちに曹操に対して降伏の使者を派遣する。


しかし、これは客将として最前線の新野に布陣していた劉備に知らされていなかった。


気が付いた時には曹操の大軍が迫っているという状況だった


諸葛亮

「劉備様、劉琮を討って荊州を支配するのです。」


劉備

「劉表への恩義を仇として返すようなことはできない」


諸葛亮

「クッ、ですがもうそこに曹操軍の大軍が迫っています。」


劉備

「南下するしかない。」


諸葛亮の進言を断り劉備一行の南下ぎ始まる。


これを知った民衆は、劉備を慕って随行。


10万人にも及ぶ難民を伴っての行軍となった。


諸葛亮

「新野城を空にして燃やします。

関平、張飛曹操軍が入城して来たら火をつけろ」


新野城を出る際、諸葛亮は罠を張っていた。


曹操

「フッ、新野の街ががら空きとは私も相当悪者にされた者だ〜」


賈詡

「曹操様勝手に1人で歩かれては困ります。」


曹操

「曹仁、許褚、新野城を見て来い。」


曹仁

「ハッ!!」


城を空にして、曹操軍の先陣である曹仁や許褚が悠々と入城すると、油断している隙をついて火攻めを仕掛けたのである。


曹操

「又しても火攻めと来たか〜諸葛亮よ

いいだろう、襄陽を攻め落とせ!!」


夏侯惇

「ハッ!!」


時間を稼いだ一行は、樊城で落ち合ったのち、劉琮のいる襄陽へ向かった。


しかし、劉琮配下の城兵が劉備達の入城を拒否して矢を射かけてきたため、一行は兵糧の豊富な江陵城を目指す。


民衆を伴った逃避行の歩みは遅かった


諸葛亮

「劉備様、民衆は置いていくべきです。

これでは曹操軍に追いつかれてしまいます」


趙雲

「曹操軍も民衆には手を出さないはずだ。

俺も軍師殿の策に賛成だ。」


劉備

「民衆は国の基だ。

私を慕ってついて来るその者達をなぜ捨てて行けようか」


諸葛亮

「はぁ、分かりました。

では江夏の劉琦様に援軍を頼みましょう」


関羽

「私も行くわ。」


桜花

「私も一緒します。」


諸葛亮

「趙雲、張飛、桜は劉備様達を頼んだぞ」


江夏を守る劉琦のもとへ向かい、援軍を乞うことにした。


劉琦は蔡瑁の計略で劉表の後を継ぐ道を阻まれた、劉琮の異母兄である。


曹操

「劉備達が江陵に入ると不味い。」


夏侯惇

「あそこは食糧豊富ですから立て篭もられると厄介です。」


曹操

「では劉備達を追うぞ!」


夏侯惇

「曹操様も行かれるのですか」


曹操

「そうだ。」


曹操は、自ら5000騎の精鋭を率いて劉備一行よ後を追った。


そして、ついに長板坡で一行を捉える。


夏侯惇

「居ました曹操様!!」


曹操

「行くぞ!!」


曹操軍の襲撃に対し、劉備軍は散り散りになって防戦。


劉備はどうにか戦線から流れたものの、混乱の中で桜音が行方不明となってしまう。


劉備

「桜音!!

どこにいるんだ!!

桜音!!」


趙雲

「劉備殿どうした。」


劉備

「桜音の姿がないんだ!!」


そこで、劉備の護衛に付いていた趙雲が単騎で戦線に戻り、敵兵の真っただ中から、見事に桜音を救出するのであった。


趙雲

「桜音殿!!」


桜音

「趙雲!!

劉備は!!」


趙雲

「先にいる!

早く馬に乗ってくれ!!」


桜音

「分かったわ!!」


その際、夏侯惇の弟・夏侯恩を討ち取った趙雲は、彼の持っていた名剣・青こうの剣を手に入れる。


一方、殿軍を務めていた張飛は、長板橋に立ち塞がって曹操軍を食い止めることとした。


従うのはわずか20騎の部下と桜だけである。


曹操軍が押し寄せると、愛用の蛇矛を構え言う


張飛

「我こそは張翼徳。

命がけの勝負をする者はおらんか」


一喝。


曹操

「あれが張飛か、関羽が言っていたな、自分より強いと・・・」

(ハッ!!あれは桜花・・・

いや、髪が長い噂の桜とやらか〜)


張飛の出現に曹操軍は動揺を隠せない。


曹操

「追撃はよせ!

あの諸葛亮の事だ罠があるやもしれぬ。」


夏侯惇

「ですがたかが20騎です。

討てます。」


曹操

「よさん夏侯惇、皆を見よ。

張飛の出現で怯んでおる。」


曹操は少し前に出て来た


曹操

「たかが20騎、流石と言うべきだな。」


張飛

「フン!、やり合うのか曹操!!」


曹操

「フッ、その隣の女性は桜殿か」


「えっ、そうよ。

よくご存知でお初にお目にかかりますわ曹操殿」


桜がニコリと笑うと曹操は桜の余裕の笑みに諸葛亮の罠があると見た


曹操

「お前とは酒を呑みながら話したいものだ。

いずれ会おうぞ。」


「ええ、機会があれば喜んで」

(あらっ、曹操ってイケメンじゃない)


曹操

「フッ、嬉しい言葉だな。

皆、引け!!」

(余裕の笑みだな諸葛亮の罠があるな

桜花は諸葛亮のものとなった事だ、今度は桜を求めも良いかもしれぬな)


諸葛亮の罠を警戒した曹操は、劉備軍の追撃を断念するのであったが張飛が橋を壊してしまった


「張飛駄目よ!!」


張飛

「どうしてだ」


「はあ、もういいわ早く皆と合流しましょう」


何も分からず張飛は帰ると最初は諸葛亮に褒められた


諸葛亮

「流石の曹操も張飛には驚き撤退しましたか〜良くやったな張飛」


張飛

「任せろ」


「その後が悪い、早く逃げなくては」


諸葛亮

「どうしてのだ桜」


「張飛が橋を壊してしまったの。

曹操は勘が良い男と聞く。

伏兵が居るから撤退したのだと思うけど」


諸葛亮

「橋を壊したと・・・」


張飛

「何が悪い橋を壊せば曹操も追ってこれぬ」


諸葛亮

「張飛、桜の話を聴いていたのか。

曹操は伏兵を恐れ撤退したのだ。

橋を壊せば伏兵が居ないと分かる。」


張飛

「だが橋を壊しんたんだ曹操も追ってこれない」


諸葛亮

「あの曹操の事だ伏兵が居ないと分かればどうやってでも追って来る。

我が君、先を急ぎ逃げましょう」


劉琦と合流する場所まで逃げる劉備軍だった


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