第7話 失踪

翌朝曹操が早くに起きた桜花が少ししてから目覚めると曹操は桜花の上に覆い被さるようになる。


曹操

「お早う」


曹操の表情はとても柔らかく優しいもので桜花も抵抗することはなかった


桜花

「お早うございます」


曹操は桜花にキスをするとそのまま首までおりていく、思わず声が漏れる桜花だった


桜花

「う〜ん」


コンコン!!


夏侯惇

「ハッ!!」

(曹操様は桜花を抱かれているのか!?)


夏侯惇がドアを叩くと同時で夏侯惇は冷や汗をかく


曹操

「矢張り邪魔が入るのだな。

夏侯惇、大丈夫だ。」


夏侯惇は暫くしてから部屋に入って来た


夏侯惇

「失礼しました」


曹操

「勘違いするなキスをしただけだ。」


桜花

「では、私は失礼します。」


曹操

「桜花待て!」


桜花

「はい、なんでしょうか」


曹操

「今日、私の隣の部屋に荷物を移せ。

今日からは私の身の回りの世話をして貰う」


桜花

「ハッ!!」


曹操

「それともう包帯も巻かずにいろ。

それくらいの火傷の傷誰も慣れている」


桜花

「はい」


夏侯惇

「では、桜花を妻に迎えるのですね。」


曹操

「そうだ。」


桜花は部屋から出て荷物をまとめ部屋を移ると曹操が入って来た


曹操

「この服を着てくれ。」


曹操が桜花に渡した服は武が出来ないようなヒラヒラで貴族の娘達が着る高価なものだった


桜花

「これでは曹操様を守れません」


曹操

「もうお前が武をふるうことはないだろう。」


桜花

「あっ、ですが!?」


曹操

「戦場に妻を出す馬鹿は居ないだろう。」


桜花は曹操に言いくるめられるのだった


それから曹操も忙しくなり桜花に構っている暇がなかったが桜花は曹操の横で微笑んでいるだけだった


その頃、琥珀は公孫瓚、袁紹の地を調べ平原の劉備の所に来ていた


木陰で休んでいる琥珀に声を掛けたのが劉備だった


劉備

「大丈夫〜具合悪いの」


琥珀

「いや、疲れたから休んでいるだけだ。」


劉備

「ここら辺では見ない人だね。

南から来たの」


琥珀

「そうだな、ここら辺の政治がどうなっているか調べているんだ」


劉備

「もう日が暮れるから良かったらどうぞ」


琥珀

「劉備殿感謝する。」


数日平原で過ごす琥珀だったが又旅に出るのだった


曹操も桜花が納得して自分の側にいるのだと思う最中、献帝を助け曹操は許昌へ遷都し曹操が朝廷を牛耳ることとなったのである。


曹操

「夏侯惇、桜花を迎えて来てくれるか」


夏侯惇

「ハッ!!」


兗州の屋敷に夏侯惇が桜花を迎えに行くと桜花の姿はなく置手紙が2通あった


夏侯惇

「・・・・・・・・・。

逃げたのだな桜花・・・」


夏侯惇へ

矢張り私はあなた方の前から姿を消すことにしました。

今の暮らしが苦です。

曹操様に大切にされているのは重々知っているのですが矢張り私は太守の妻としての器がなかったようです。

お元気で夏侯惇


夏侯惇

「クッ!!」

(桜花・・・

なんて事をした・・・

曹操様はお前を愛しているというのに・・・)


許都(旧許昌)に居る曹操にも手紙を渡す夏侯惇


曹操

「なんだこの手紙は」


夏侯惇

「桜花からです」


曹操も又桜花からの手紙を読む


曹操様へ

短い間でしたが愛してもらい幸せでした

今の暮らしが幸せながら私には苦痛で絶えられなく出て行くことにしました。

私には矢張り武器を持ち戦場を駆け巡って居るのが性分に合うと自覚したのです。

太守の妻としての器がなかったようなので

曹操様も新たに妻を娶り幸せになって下さい。


夏侯惇がバングルを渡す。


曹操

「これまで置いていったのか!!

クッ、なんて事を・・・

夏侯惇、夏侯淵に命じ近場にまだいるはずだ探しだせ!」


夏侯惇

「もう、探させて居ます。」


曹操

「クッ、桜花でなければ我妻はつとまらぬ!!

夏侯惇、私は桜花以外の妻は娶らぬからな!」


夏侯惇

(怒らせてしまったな桜花よ・・・

どうやっても曹操様はお前を探し出すぞ・・・・)

「はい、了承しています。」


曹操は少し怒って部屋から出ていった


曹操

(桜花なんて馬鹿な真似を・・・

苦なら苦と言えば私もどうにかしたものを・・・

絶対逃さんぞ桜花、何処に居ようとも探し出す!!)


曹操は決意する。


その頃桜花は舒城に居る周瑜と会っていた


周瑜

「ふぅーん、あんたかい俺に会いたいとは」

(包帯だらけとはな・・・

余程の火傷なのだろうな。)


桜花

「仲間にして欲しいのですが。」


周瑜

「武が出来るか?」


桜花

「多分ここら辺の平兵士よりは使えると思いますが」


周瑜

「フッ、よく言うな。

いいだろ、腕試しと行こうか!?」


周瑜は包帯だらけの桜花とやり合うと勝負がつかないのだった


周瑜

「ひゃ〜

お前強いな!!

女とは思えない程の重い攻撃と素早さ流石と言える気に入った仲間に入れてやる」


桜花

「有難う。」


周瑜

「名前は?」


桜花

「雫とお呼びください。」


此処でも又名前を偽っていた。

それから雫と言う女になりすまし孫策と周瑜と手を合わせ活躍し長江南岸の広大な領地を支配下に収めたのである。


雫は流石に忙しい曹操が此処まで探しに来ないと思っていた、琥珀が新野の屋敷に帰ったのもその頃だったが諸葛亮とは会わなかった


曹操

「桜花の行方はどうだ夏侯惇」


夏侯惇

「北から中原では見当たらないそうです。」


曹操

「では南に逃げたのだな。

フッ、いずれ大陸制覇するその時に南も探せば良い。」

(荊州か益州が呉と言うところであろう。

待っていろ桜花よ必ず捕まえ私の側に居させる。)


曹操は諦めるどころか桜花を探し楽しんで居るようにも見えたのだった。


夏侯淵

「最近の曹操様はなんだか機嫌が良いよな〜」


夏侯惇

「お前は馬鹿か、あれは桜花を探しす希望が出来たからだろ。」


夏侯淵

「そうなのか〜

なぜ桜花様は曹操様のもとから出て行ったのも俺には分からん。」


夏侯惇

「それは桜花が曹操様に構って欲しくての策だろう女心だよ」


夏侯淵

「女が苦手な兄者でもそれくらい分かるんだな〜」


夏侯惇

「なに!?

お前、俺を馬鹿にしてんのか!?」


夏侯淵

「いや、兄者!!

誤解だよ〜!!」


夏侯淵は逃げ出したのである。


夏侯惇

「ったく!!

俺もそれくらい分かる!!」


夏侯惇も部屋に戻っていくのだった

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