第5話 徐州討伐戦
それから蛍が桜音と再会したのは3日後の事だった
蛍
「久しいわね桜音」
桜音
「えっ、その声は姉さん!」
蛍
「ええ、こんななりだから誰だか分からないでしょう。
今は劉備軍に居るのね。」
桜音
「ええ、姉さんは」
蛍
「曹操軍に居るが桜音はどうする。
私と一緒に曹操軍に行く」
桜音
「曹操軍か〜
姉さんこそ劉備軍にこない?」
蛍
「それが出来たら良いのだけど、いたく曹操に気に入られてね、帰らないと大変な事になるのよ」
桜音
「袁紹の次は曹操ね〜」
蛍
「そうなのよね〜
長閑に暮らしたいのだけどね」
桜音
「クスクス、姉さんが無理無理〜
退屈〜と言って逃げ出すわ」
蛍
「クスクス、そうかもね。
ねぇ、桜音、曹操軍にこない?
貴女の腕なら上に立てるわよ。」
桜音
「それが〜」
劉備
「桜音〜何処にいるの〜」
蛍
「成る程、劉備玄徳に好かれたのだな。」
桜音
「うーん、なんだか掘っておけなくてね。」
蛍
「時には敵となる時もあるだろう。
その時は覚悟しておけ桜音。」
桜音
「ええ、姉さんも元気で」
蛍
「元気な顔を見たから安心した。
又の再会を楽しみにしているわ」
蛍がそのまま曹操の元へ帰るのだ
その頃、諸葛亮と琥珀の天文学と占いの勉強がはしまるのどった
諸葛亮
「成る程〜私にはそこが欠けていたのですな」
琥珀
「飲み込みが早く此方も助かります。」
諸葛亮
「琥珀殿、私の友となってくれぬだろうか」
琥珀
「おやっ、会った日からもう我々は友であろう」
諸葛亮
「それは嬉しい言葉だ。
改めて礼を言う琥珀殿有難う」
諸葛亮と琥珀は心を許せる友となるのだった
その頃、曹嵩は兗州に向かう途中で、曹操と友誼を結びたいと考えていた徐州太守・陶謙に招かれる。
陶謙は曹嵩をもてなしたのち、兗州までの護衛をつけて送り出したが、曹嵩の持つ財宝に目がくらんだ護衛が曹嵩を殺害してしまったのである。
夏侯惇
「曹操様、た、大変です!!」
曹操
「どうした。
そんなに慌てて落ち着かんか夏侯惇よ」
夏侯惇
「曹嵩様が徐州の護衛に殺害されました」
曹操
「なっ、なに!!!!
それは本当か・・・」
夏侯惇
「はい、曹嵩様のおつきが命からがら逃げて来たのです。」
曹操
「おのれー陶謙め!!
夏侯惇、徐州を潰す!!」
夏侯惇
「ハッ!!」
父を殺された曹操の怒りはすさまじかった。
兗州には3万の兵を残したのみで、それ以外の全軍を率いて徐州をおそったのだ。
全軍白装束(喪服)という異様ないでたちの曹操軍は、人民を大量に虐殺するなど徐州領内を蹂躙してまわる。
陶謙が親切心から護衛をつけたのだと弁明しても聞く耳を持たない。
そこで陶謙は、糜竺を北海太守・孔融に派遣して援軍を乞うこととした。
ところが、糜竺が北海に入ると、管亥率いる数万の黄巾残党軍が北海に侵入し、居城を取り囲んでしまった。
その時、黄巾残党軍の包囲を蹴散らしながら城へ向かってくる男がいた。
太史慈である。
北海郊外に住む母が日頃から孔融に厚遇されていた太史慈は、その恩を返すために単騎で
馳せ参じたのだ。
喜んだ孔融は、太史慈に黄巾残党軍の包囲を突破して、平原の劉備に援軍を要請する役割をあたえる。
これに応えた劉備は3000の兵を率いて北海に出陣。
関羽が管亥を一太刀で斬り伏せ、張飛、太史慈とともに黄巾残党軍を蹴散らした。
孔融に面会した劉備は、さらに陶謙への援軍の助力を乞われ、北平の公孫瓚から趙雲と2000の兵をかりて徐州に向かう時に蛍と会うのだった。
桜音
「姉さん!!」
蛍
「桜音どうした?
まるで戦に行くようないでたちだわ」
桜音
「姉さん知らないの!?」
蛍
「なんのことだ」
趙雲
「曹操が徐州を攻めているんだ。」
蛍
「なぜ徐州を攻めている。
曹操様は無駄に戦はせん!!」
桜音
「曹操の父が徐州の護衛に殺害されたのよ・・・」
蛍
「親切心で付けた護衛に曹嵩様が殺された!!
それはかなりのお怒りだわ。」
蛍は暫し考えているようだったが桜音の横に並ぶ
蛍
「曹操様はともかくお前に怪我されたらかなわぬ」
桜音
「有難う姉さん!!」
徐州では、孔融の軍に加え、別に援軍要請をしていた青州刺史・田楷の軍が、徐州城を包囲する曹操軍と対峙していた。
関羽と趙雲を後詰めに残した劉備は、陶謙と作戦を話し合うべく、張飛と1000人の兵を率いて包囲を突破し、徐州城に入る。
劉備はまず曹操に停戦を申し込むが、曹操の怒りが収まることはなく、一触即発の状況が続いた。
曹操
(なぜ敵の援軍に蛍がいる・・・
あの軍勢は劉備軍か〜
フッ、寝返ったか蛍よ)
しかしそんな曹操のもとにとんでもない報せが届く。
早馬の兵士
「曹操様!!
た、大変です!!
呂布が曹操様の留守を見計い濮陽に居座りました!!」
曹操
「なんだと!!
夏侯惇、戦をやめ戻るぞ!!
それと先程劉備軍に蛍が混じっていた連れ帰って来い。」
夏侯惇
「蛍が劉備軍に・・・
分かりました。」
夏侯惇が劉備と話す。
夏侯惇
「曹操様が停戦案をのむそうだ。」
劉備
「恩にきる。」
夏侯惇
「それと蛍!!!!
居るんだろ曹操様が戻れという事だ出て来い帰るぞ!」
蛍
「流石曹操様、私を見つけていたとはね〜」
兵に紛れていた蛍はが出て行くと桜音が言う。
桜音
「姉さん有難う!!」
蛍は手を上げ夏侯惇の元へ去って行くのだった。
危機を脱した陶謙は大いに喜び、徐州を劉備に譲りたいと申し出るが、劉備はかたくなにこれを拒み、最終的には小沛と言う町に駐屯して徐州を守ることで落ち着いたのだった。
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