第4話 曹操の心変わり
この頃からである桜音と琥珀がこの世界に来てから時代が変わり始めていたのは・・・・・・・・・。
大きな時代の変化はないが登場する人物が皆若いのだった。
それに曹操も1人も妻を纏ってなく琥珀は変だと思い始めていた。
ー董卓が呂布に暗殺された後ー
黄巾の乱平定後も、黄巾賊こ残党は各地で散発的に蜂発していた。
青州で黄巾残党軍の反乱が起きると、献帝を擁して朝廷を支配していた李傕や郭汜らは、兗州東郡の太守となっていた曹操に詔を出して、黄巾残党の討伐命令を下す。
曹操はこれを見事に平定。
鎮東将軍に昇進し、以後は人材集めに専念した。
黄巾残党の精鋭を青州軍ときて組織したほか、荀彧や于禁、典韋などを配下に迎えたのである。
こうして山東一帯を支配するほどの力を得た曹操は、当時瑯琊群にいた父の曹嵩を兗州に呼び寄せることとした。
夏侯惇
「曹操様!!
董卓が呂布の手によって殺されたそうです」
曹操
「長安を乗っ取ったのか!?」
夏侯惇
「それがそのまま姿を消したそうです」
曹操
「フッ、大方李傕や郭汜等が朝廷を支配したのだろう。
で、お前は蛍とどうなっている」
夏侯惇
「あっ、そ、それは・・・」
曹操
「平行線というところだな。
フッ、私もまだまだ自由という事だ。」
夏侯惇
「ですが俺はあきらめません!」
曹操
「お前は本当に良いのか、火傷の傷跡は酷いものだと知っているだろう。
それに美しい女官達も沢山いるというのにどうしてだ。」
夏侯惇
「あの時、言った言葉のままです。
俺は蛍に惚れているんです。」
曹操
「ほぉ〜、そう熱心に言うと邪魔したくなるな〜」
夏侯惇
「曹操様も蛍を好きなのですか!?」
曹操
「私も蛍の勘の良さ、武には惚れているぞ。
だが火傷の傷が致命的と言うところだけだ」
夏侯惇
「前々から興味はあるのですが顔を見て見たいのです。」
曹操
「そうだな、私もそう思う。
噂をすれば何とやらだ蛍が此処に来るぞ。」
足音だけで曹操は蛍と分かるのだった
蛍
「曹操様、少しお時間貰えますか」
曹操
「良いぞなんだ」
蛍
「妹の情報が入りましたので数日お暇を貰いたいのですが宜しいでしょうか」
曹操
「そうだったな、お前は私の所に居ながら生き別れの妹を探していたな数日とはどれくらいなのだ。」
蛍
「それは私もまだ考えていません。」
曹操
「その後私の元を去るか。」
蛍
「それも分かりません。」
夏侯惇
「では、俺が付いて行こう」
蛍
「いや、すまないがお前はいらん!
かえって邪魔だ。」
夏侯惇
「なっ!?
何故だ!」
蛍
「曹操様は誰が守る、それはお前の役目であろう。」
夏侯惇
「そ、そうだな・・・」
曹操
「蛍、お前にこれをやろう。」
曹操は綺麗な金細工の腕輪を出す
蛍
「ですが、私がそんな高価な物を身に付けても損なだけです。」
曹操
「お前も女なのだ、たまにはお洒落をしろ」
曹操は蛍の腕に金細工の腕輪をはめる。
蛍
「有難き幸せ!
では、私は数日屋敷を空けます。」
曹操
「必ず帰って来い!
お前はこの曹操軍に必要な武将だ。」
蛍
「ハッ!!
必ず帰って来ます。」
部屋に行く蛍だが何故か曹操は後を追うのだった
夏侯惇
「曹操様どちらへ」
曹操
「夏侯惇、すまないが蛍を私に譲ってくれぬか、とても気に入ったあの目が良い。」
夏侯惇
「えっ、あっ、ですが曹操様は火傷の傷跡は酷い物だとか言ってなかったですか?」
曹操
「だから顔を見たくて後を追っている」
蛍は部屋に入り着替えているようだった
部屋の戸が開くのが分かる蛍
蛍
「夏侯惇か、着替え中だそこに腰掛けて待っていてくれ」
夏侯惇
「俺も居るが曹操様も居る」
蛍
「えっ、しばしお待ちを曹操様」
曹操
「蛍、ついでに包帯を全部取って出て来てくれぬか」
蛍
「えっ!?」
曹操
「嫌なのは分かるが一度お前の本当の顔が見たい。
それと火傷がどれ程のものかも確かめたい」
蛍
「・・・はい。」
(不味いな〜
火傷は腕だけなんだよね〜
上手く誤魔化せたと思ったのだけど流石曹操様勘が良い)
蛍は素直に包帯を解き始めるのだった
蛍
(久しぶりに包帯を取るから素肌が真っ白だわ〜)
「では失礼します」
曹操と夏侯惇は息を飲みながら見ると・・・
曹操
「フッ、美しいものだな蛍よ。
何故腕だけの火傷で顔まで隠す」
(これは驚きだ絶世の美女貂蝉や二喬より美しい・・・。)
夏侯惇
「お前逃げて居るのか」
蛍
「女だからと馬鹿にされるのが嫌なだけです」
曹操
「フッ、それだけ美しいければ武器もまたしたくないものだな。
妹を探しに行かず私の妻となれ蛍よ」
蛍
「えっ、あー、今なんと?」
(私の聞き間違いだよね妻とかなんとか・・・)
曹操は蛍を抱き寄せる
曹操
「お前が欲しいと言っているのだ。」
蛍
「えー!!!!!
お断りします!!」
曹操
「うーん、私がお前より弱いとでも言いたいのか」
蛍
「とんでもないです!
いや、矢張り美しい貴族の妻を迎えるのが宜しいかと思います。
な、夏侯惇!?」
夏侯惇
「俺にふるな、なぜ断る。
曹操様は強く頭も良くお前には申し分がないはずだ」
蛍
「妹を探し出すまでという事なので・・・」
(不味い、逃げる理由が思い浮かばない。)
曹操
「フッ、妹はもう夫を持ち幸せに暮らしているのかもしれぬぞ、それでも会いに行くのか私と共に此処で暮らすのも良いかと思うがな」
蛍
「曹操様を受け止める程の器が私にはありません。」
曹操
「何故だ?
お前程の女なら太守の妻としてもつとまるぞ〜」
蛍
「そ、それは・・・」
曹操
「夏侯惇、蛍を私の部屋の隣に移せ。
妹に会いに行くのは駄目だ。
これは命令だ、分かったな蛍。」
蛍
「ですが曹操様!?
約束が違います!!
私は、私は!」
曹操
「そうだな〜約束をしたな。
では、妹に会い戻り次第お前を妻と迎える。
それで良いな蛍」
蛍
「帰っては来ますが私は許婚が居るのです。
それは無理な話です。」
曹操
「その許婚は生きて居るのか」
曹操は目を細め顔色が変わる。
蛍
「知りません、その許婚も探して居るところです」
(生きて居るのは生きて居るのだけど〜
その許婚が嫌で逃げて居るのも確かなのよね〜
それに名前も偽って居るのだから)
曹操
「では、私がその許婚を探そう。
名前はなんと言う〜」
ビクッ!!
蛍
「そ、それは言えません!!」
(袁紹なんて言えない!
曹操様のライバルで仲も悪いと聞く。)
曹操
「フッ、お前〜その許婚が嫌で逃げているな」
(絶対逃さん!!)
蛍
(図星だわ〜)
「そ、それは・・・・・・」
曹操
「その許婚の名前を言わなければお前をこの屋敷から出さん!いいな蛍!」
蛍
「クッ、曹操様それは酷いです!
戻って来ると言っているのです、私は逃げません!」
曹操
「ほぉ〜
こう言っても約束を守るか〜
では、これも命令だ!?
私の妻となれ蛍」
蛍
「嫌です!
だから先程お断りしました。
それにどうして私なのですか!?
夏侯惇と話しが進むかと思った時に何故、曹操様まで私を求めるのです。
分かりかねます!」
夏侯惇
「蛍・・・・・・。
お前、自分の美しさに気付いてないのか」
蛍
「はあ!?
何が美しい!?
意味がわからない!」
曹操
「ダチがあかぬ!」
蛍をいきなり抱き上げると曹操
蛍
「曹操様!!
な、なにを!?」
曹操
「このままお前を抱く!
私のものにするのだ。」
蛍
「嫌です!!
夏侯惇助けて!!」
曹操は歩き出すが夏侯惇がその前に片膝をつき言う
夏侯惇
「曹操様申し訳ありません。
これでは蛍が可哀想です。
曹操様も蛍をお口説きになって下さい。」
曹操
「ほぉ〜
口説けと言うのだな。」
(邪魔をするのだな夏侯惇・・・)
夏侯惇
「はい、これでは蛍の心が壊れて使い物になりません。
何卒お気を改めて頂きたいしだいです。」
曹操
「フッ、分かった。
抱くのはよすとするが許婚の名前を言うまではこの屋敷からださん、それで良いな蛍」
曹操は蛍を優しくおろし部屋から出て行くのだった
蛍
「夏侯惇感謝する・・・」
夏侯惇
「クッ、もう、お前は曹操様から逃げられぬぞ!!
俺の申し出でを受けておけば良かったものを・・・・・・」
蛍
「どさくさに紛れて逃げるわ」
夏侯惇
「そう容易くいくと思うな。
俺も居るんだぞ!」
何故か夏侯惇は蛍を抱き締めていた
蛍
「夏侯惇・・・」
夏侯惇
「なぜお前はそんなに美しいんだ!
顔の一部でも火傷をしていたら俺が喜んでもらっていたのに・・・」
(もう、曹操様の物だ・・・
諦めぬといけない。)
蛍
「気持ちだけで嬉しいよ夏侯惇。
それと曹操様に言ってくれる。
私の許婚は袁紹だとね」
夏侯惇
「な、なんだと袁紹だと!」
蛍
「ええ、袁紹がどうしても嫌で婚儀当日に逃げた。」
夏侯惇
「袁紹はお前の顔を知って居るのか?」
蛍
「知らないわ。
顔を合わすどころか直ぐに結婚すると言いだしたから逃げたのよ」
夏侯惇
「袁紹軍でお前の顔を知る者は居るのか?」
蛍
「多分、顔良と文醜は私の顔を知って居ると思うわ。
衣装を着るため部屋に案内したのはあの2人だからそれと私は妹に会いにいくから曹操に逃げたんじゃないと言ってね」
夏侯惇
「必ず戻れよ。
曹操様を怒らせると大変なことになるからな」
蛍
「ええ、じゃね夏侯惇」
蛍は素早く包帯を巻き出て行ったきかこは曹操に報告に行く
夏侯惇
「曹操様、蛍が許婚の名前を明かしました。」
曹操
「で、誰なのだ」
夏侯惇
「袁紹です。」
ガタン!!
曹操
「袁紹だと、それは本当か」
夏侯惇
「はい、蛍は嘘は吐きません。
それともう妹の元へ出て行きました。
曹操様に逃げたんじゃないと言ってねと言ってましたので必ず帰って来ます。」
曹操
「そうか〜
フッ、面白い。
この調子なら蛍は名前も偽っているな〜
一度噂を聞いたことある。
袁紹が婚儀当日に嫁に逃げられたと花嫁の名は桜花と言っていた。」
夏侯惇
「桜花ですか。
確か冀州の貴族の娘ではないでしょうか?」
曹操
「だが、桜花は養女として迎え入れられたと聞いている一体何者なんだ。」
夏侯惇
「そうですね。」
曹操
「父がここに来るまでに蛍も帰って来るだろう、これで良いのだろう夏侯惇」
夏侯惇
「あっ、は、はい。」
曹操達は蛍の帰りを待つ事にした。
その頃劉備の元にいる桜音は劉備と話していた
劉備
「桜音〜僕ね決めたんだ!!」
桜音
「何をですか劉備様」
劉備
「僕ね、僕ね〜桜音を妻にするからね」
顔を赤くしながら劉備が言うと桜音は唖然とした
桜音
「あー、劉備様。
まだまだ美しく若い女はごまんといます。
私などを選ばずに色んなところで色んな人と会い決めると良いと思いますよ。」
劉備
「あー、桜音は僕が嫌いなんだ・・・」
桜音
「ち、違います。
好きですよ、でも年が違いすぎます。」
劉備
「年なんて関係ないもん!!
僕は桜音が一番なんだ。
それにこんな身体だけど僕はもう大人なんだ・・・」
桜音
「知ってますよ。
でも・・・。」
劉備
「分かった!!
僕が君に相応しい青年の姿になったら結婚して!
良いよね!!」
桜音
「そうですね。
その時は喜んで私も劉備様の妻になりますね。」
(ヘンテコな世界に来たものだわ・・・
劉備玄徳が子供の姿なんて・・・)
チュッ!!
桜音
「ハッ!!」
劉備
「これは約束のキスだよ〜」
劉備は桜音の頬にキスをして逃げて行ったのである
新野の山奥に居る琥珀にも出会いがあった
諸葛亮
「少し道に迷った、一緒に火に当たらせてもらえないだろう?」
琥珀
「どうぞ。」
琥珀は男に化けていたが諸葛亮と知らず話しに花が咲く
琥珀
「これは面白い。」
諸葛亮
「私もそう思います。
始めてあったのですが長らく友人のように感じます。」
琥珀
「あははは、そうだな。
貴方もそう感じたか。」
諸葛亮
「どちらかが女であれば一生付き添っていたかもしれませんな。」
琥珀
「そうですな。
ところで名を聞いてなかったな。
私はここら辺の山奥に住んでいる琥珀と申す」
諸葛亮
「ハッ、貴方が琥珀殿でしたか〜
常々話しは聞いてます。
私は諸葛亮孔明と申します」
琥珀
「これはこれは此方も常々話しは聞いておりますよ。
臥龍と言われながらも君主を持たず放浪されておられると」
すると諸葛亮が琥珀の両手を握り言う
諸葛亮
「ここまで心奪われ親友と言わんばかりに親近感を感じる琥珀殿にお願いがあって来たのだ。
まだまだ天文学や占いで欠けているものが我にはあるそれを教えて貰いたい。」
琥珀
「なんとこの私から学ぼうと言うのか〜
才はそなたの方が上だと言うのに」
諸葛亮
「とんでもない。
まだまだ学ばないといけない事も多くて師を選んでおられないのです。
それに貴方は私より天文学や占いの学が上である。
何卒ご指導を願いたい。」
琥珀
「では、3日後に又ここ何来ると良い。
そなたが知らぬ所だけ教えてやる」
諸葛亮
「有難き幸せ。
では、3日後に必ず」
諸葛亮は琥珀に帰り道を聞き去って行った
琥珀
「瑠璃!!
瑠璃!!」
瑠璃
「姉さんどうしたのそんなに興奮されて」
琥珀
「諸葛亮孔明な始めて会ったわ!
とても素敵な殿方だった。」
瑠璃
「それは幸運。
では姉さんの嫁入りも早いと言うものですね。」
琥珀
「違う、なぜそう私を嫁にいかせたがる。
この地が欲しいのか」
瑠璃
「違います!!
姉さんは恋に疎いからそう言うんです。
それに私が嫁に行ったら後はどうするのですか」
琥珀
「その時はその時だ」
興奮が冷め切らない琥珀だった
琥珀
(本当に理想の人だった。
諸葛亮の妻になれたらどんなに幸せか)
考え琥珀の時はゆっくりと動き出すのだった
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