第3話 襄陽の戦い

袁紹が冀州を乗っ取った後の事だった


南陽にいる弟の袁術は、兄から馬1000頭の借用をしたが断られる。


また、荊州の劉表からも20万石の穀物借用を断られてた袁術は、2人を恨んだ。


そこで謀略をめぐらせた袁術は、孫堅に使いを出し、劉表を攻めるようにけしかける。


玉璽をまって長沙に戻る途中、劉表に行く手を阻まれたことのある孫堅は袁術の工作に乗ることにした。


・・・・・・・・。


その頃、兗州の曹操は父親である曹嵩を呼び寄せる事にした。


曹操

「父をこの屋敷に呼ぶ事にした」


夏侯惇

「それでは矢張り見合いをするのですね」


曹操

「見合い!?

なんだそれは・・・」


夏侯惇

「曹操様の父君もこの前、言って居たではないですか。

そろそろ妻を娶り跡取りをと・・・。」


曹操

「見合いはせん!

父を呼び寄せるだけだ。」


夏侯惇

「ですがこんなに見合いの話しが来ているのですよ。

見合いの一つや二つしたって良いんではないですか」


曹操

「ほぉ〜、私に見合いをしろと。」


夏侯惇

「はい、して下さい。」


曹操

「フッ、ではお前が私より先に結婚したら私も見合いをし結婚する事にしょう」


夏侯惇

「なっ!!

私より曹操様の見合いと結婚が先です!」


曹操

「いや、お前が私より先に結婚したら私も見合いをし結婚をする。」


夏侯惇

「ですが!?」


曹操

「フッ、人に見合いや結婚と言う輩が先に結婚しないとどうする?」


夏侯惇

「あっ、曹操様何処へ」


曹操

「お前が煩いから部屋から出るのだ!?」


曹操が部屋の戸を開けた瞬間、曹操の胸に手が当る。


トン!


「ハッ!?

曹操様・・・」

(何故曹操様に触れている!?)


曹操

「夜勤御苦労だな蛍」

(相変わらず包帯だらけだな素肌が全く見えんこの者は・・・)


「あっ!!

失礼しました!!

いきなり戸か開いたので避ける事が出来ませんでした。」


曹操

「良い、いきなり開けた私も悪い。

では、体を休めると良い。」

(だが武の腕と知は夏侯惇以上だからなたいした女だ)


「ハッ!!

では、失礼します」


夏侯惇

「蛍待ってくれ!

後で話がしたいのだが?」


「起きているうちに来てくれ寝てからでは遅い。」


曹操

「フッ、そうだな。」

(夏侯惇は蛍にお願いするのだな。

魂胆は見え見えだ。)


夏侯惇は蛍と部屋に行くのだったが曹操は先回りをして夏侯惇と蛍の話しを聞いていた


「で、夏侯惇殿話とはなんだ」


夏侯惇

「曹操様に早く結婚して欲しんだ。

だからお前俺の妻になってくれないか」


「はあ?意味が分からん。

なぜ早く曹操様に結婚して欲しいのにお前と私が結婚しないとならぬ」


夏侯惇

「曹操様が俺が結婚しないと見合いも結婚もしないと言うんだ」


「ふぅ〜ん、そう言う事なら使用人の女官達なら喜んで引き受けると思うが」


夏侯惇

「いや、お前じゃないと駄目だ!!

曹操様は並大抵な事では言いくるめない。」


「断る!!

まだ、正直な女を選べ夏侯惇殿」


夏侯惇

「だが、お前は武も頭も俺以上だ、それは認める、だから俺はお前が欲しんだ!!」


曹操

(本当に口説いているんだな夏侯惇よ・・・

私を騙すのかと思ったがな。)


「私が何故包帯を巻いているか分かっているのか」


夏侯惇

「噂は聞いている・・・

火傷なのだろう・・・」


「おぞましいものを見たいのか、他の女をあたれ」


夏侯惇

「覚悟の上だ!!

俺はお前のその性格、武の腕、知に惚れている火傷など問題ない!!」


「ほぉ〜、覚悟の上か〜。

私は自分より弱い男は好かんのだ他をあたってくれ」


夏侯惇

「いや、お前が首を縦にふるまで俺はあきらめん!!」


「ったく、曹操様!!

隠れて話しをお聞きするのは良いのですがこの夏侯惇殿を連れて出て行ってくれませんかね。」


曹操

(なんと勘が良い奴だ!!)


夏侯惇

「なっ!?

曹操様が居るのか!」


蛍は窓を指差す。


曹操は蛍の部屋に入って来た


曹操

「バレていたなら仕方あるまい。

夏侯惇、口説くなら少し時と場所を選べ。

それではただの言い合いだ。」


夏侯惇

「クッ!!

だが俺はあきらめん!!」


夏侯惇は部屋から出て行ったが曹操が残っていた


曹操

「すまなかったな蛍よ。

お前の勘の良さに感心する。

では、夏侯惇との事は楽しみにしているぞ」


「えっ!?」


曹操

「フッ、夏侯惇はしぶといぞ〜」


「・・・興味ありませんので期待されずに曹操様。」


曹操は含み笑いをして部屋から出て行くのだった。


その後、大船団を組織した孫堅は、長男の孫策をはじめ程普や黄蓋、韓当らとともに長江および漢水をさかのぼり、劉表のいる襄陽を目指した。


迎え撃つ劉表軍も、黄祖が川のほとりに兵を潜ませ、孫堅軍が近づくと一斉に矢を射かける。


しかし、孫堅はあわてることなく、自軍には動かぬように指示した。


そして、敵の矢が尽きた頃合いを見計らって総攻撃を仕掛け、上陸を果たす。


孫堅軍の総攻撃で撤退を余儀なくされた黄祖だが、やがて体制を立て直し、追撃態勢を整える。


ところが、配下の張虎と陳生が討ち取られるなど、孫堅軍の勢いを止めることはできない。


どうにか襄陽城まで逃げ帰った黄祖は劉表に戦況を報告。


これを聞いた蒯良は・・・


蒯良

「劉表様、袁紹殿に援軍を依頼しては」


蔡瑁

「敵兵が城に迫っている状況では死を待つようなもの」


蔡瑁は約1万の兵を率いて城を出るが、程普との一騎打ちに敗れて敗走した。


ついに襄陽城を包囲した孫堅ぐだが・・・


ビュー!!!!


ボキ!!!!


つむじ風に煽られた中央軍の旗が折れた。


韓当

「こ、これは・・・

凶兆・・・

孫堅様!!

一時軍を引き上げましょう!!」


孫堅

「今の勢いなら大丈夫だ!!

怯むな!!」


連戦連勝で波に乗る孫堅は聞き入れない。


その頃、襄陽城では・・・


呂公

「劉表様、俺が包囲を突破し袁紹殿に援軍を依頼してきましょう。」


蒯良

「呂公、包囲を突破して山中に走り、そこに伏兵させ追撃してくる孫堅を襲わせるのです、それが上手くいけば号砲を合図に孫堅軍を総攻撃をかけるのです。」


呂公

「任せろ!!」


そして夕暮れ時、東門から飛び出した呂公が孫堅軍の包囲を突破すると、孫堅は30騎ばかりを従えて呂公を追った。


孫堅

「逃すな!!追うぞ!!」


呂公を追撃する孫堅の馬が速すぎたため、孫堅は供の30騎から離れて独立。


まんまと山中に誘いだされた孫堅は、山上からの投石と林の中からの矢の一斉射撃を受けて死んでしまう。


これを見た呂公が合図の号砲を鳴らすと襄陽城から出た黄祖、蒯越、蔡瑁の軍が攻撃を仕掛けた。


大将を失った孫堅軍は総崩れとなり、孫堅の子・孫策を逃がすべく、黄蓋の守る船団へと逃げ帰った。


この追撃戦では、騒ぎを聞きつけて出陣した黄蓋が黄祖を生け捕りにしている。


さらに幼子の孫権を使い亡き父の亡骸と黄祖の交換を条件に停戦協定が結ばれ、孫策は長沙へ戻ったのである。


瑠璃

「姉さん、孫堅が亡くなりました。

ここも危ないのではないですか」


琥珀

「大丈夫よ。

孫策殿たちは長沙に帰って言ったわ。

それにここは新野よりの山奥誰も来ないわ」


瑠璃

「曹操や敗北したとはいえ孫策の脅威がある新野の山奥でいつまで篭るおつもりですか」


琥珀

「嫌なら貴女だけでも出てお行きなさい。

私は時を待っているのです。」


琥珀の占いではまだ自分の人生の時が止まったままだった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る