4.静けさ
くたびれ老いぼれ
倒れて眠りの闇の中
終いには
奥へ奥へ
そよ風と壊れて漂えば
人去りの家にも
星が集いて
高き窓に
灯りが灯る
遠くの陰から舟が出る
夜を分けて沈み行く
底なき底の
奥へ奥へ
漕ぎ
杯の上で空が開く
夜に分れて沈み来る
終いには
奥へ奥へ
あらゆることが遅くなり
「
寄る辺もなく」など調べるは
名も無き歌
奥へ奥へ
届いては人々の昔で響き
"
寄る辺もなく"と訪れた
この言葉に
奥へ奥へ
消える間際に
また、
"人去りの家にも
星が集いて
高き窓に
灯りが灯る"
とも
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