第一本

*『虚偽に塗れた終日を』


本編

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あぁまた嘘を付くのか……付かなくて良いハズの嘘を、虚構を、偽りを。

お前はいつも、嘘に塗れた笑顔を張り付かせて、言ってくる。


──もう、止めろよ……お前独りで苦しむ必要無いのに。お前はいつも独りで抱え込んで、教えてはくれない。


「…………独りで抱え込む事が、どんなに辛いか知ってるクセに……」

「え? 御免、聞こえなかった。なんて?」

「……………………何でも無い」

「そう? なら良いんだけど」


目の前で嘘に濡れながらも無邪気に笑った笑顔を張り付けたお前が居る。

ソッと手を差し伸べてお前は言った。


「綺麗な蒼空を見に行こう!」


それがお前の最期の言葉のメッセージだった。

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