今までに感じたことない違和感に、なんだろう、と下を向く。すると、自分の股間が少し反応してるのに気づいた。


(!!!!!!)

 や、やばい。これはアレだ!

 そうか、自分は今男だから反応してしまったようだ。これ以上はマズい。


「あ、あの、もう大丈夫ですから!!!」

 手を引き離し、後ろを向いて体を隠す。

「……?今、手当してやるから少し待ってろ」

 シーダは治療道具を取りに行った。


 彼が居なくなった瞬間、私は心の中で叫び声をあげる。

(ひゃーーーーーー!鎮まれ!鎮まれ!!!)

 あの人はなんてことをしてくれたんだ。色々気持ちが追い付かない。


 しばらくするとシーダが戻ってきた。自分の下半身を見ると、平常になっていることを確認した。ふうっと安堵のため息が漏れた。

 そんな私の事情などつゆ知らず、シーダは手当を始めた。

「これでもう大丈夫だろう」

「あ、ありがとうございます…」


 未だ顔を赤くしながら、そう答えるだけでいっぱいだった。

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