私は閉じていた目をゆっくりと開けた。まだ少し意識がぼんやりとしていて自分がどういう状況なのか分からなかった。


「……ん」

 とろんと眠気が残った声が自分から発せられた。


「お、気がついたか」

 寝ている自分のすぐ横から声が聞こえた。


 声がした方向に目を寄せると、シーダが優しい眼差しで私を見ていた。


(……あれ?私どうしたんだっけ?)


 心の中でそう思っていたら、少し呆れた声色で

「お前、突然鼻血出してぶっ倒れたんだよ」

 シーダは思い出したのか少し笑いながら言った。


(は、鼻血……とてつもなく恥ずかしすぎる!!)


「す、すみませんでした/////」


 穴があったら入りたい、とはこういう事を言うのだろう。

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