第126話 血のハロウィン 急の1

「行け、我が下僕たちよ!!血祭りに上げるのだ!!」

カブ男(仮名)がウィッカーマンの頭頂部から叫ぶ。


ウィッカーマンの檻が開き、吸血鬼化した市民達が放水の如く飛び出す!!

お台場の街へと流れだしたヴァンパイア市民達をヒーロー達が迎え撃つ。


「くっそ!!こいつら行方不明になった人達じゃねえか!!」

レッドブレイズが叫びながら、ヴァンパイア市民達を手加減しながら叩きのめす。


そう、ヴァンパイア市民は吸血夜会が攫った一般人達。


それ故に敵を殺害すると言う手段が取れず、ヒーロー達は苦戦していた。

レッドブレイズが火炎縛りの縄を網状にして捕獲を試みるがヴァンパイア市民は

吸血鬼の再生力で火傷を恐れず網を抜けようとしてくる。


「なら凍らせるぜ、どいてくれ!!」

ハーレムフォームになったデーモンブリードはまず、親友の所に向かった。

胴部からアイスブレスを吐き、氷のドームでヴァンパイア市民達を封じ込める。


殺さず被害を抑えるには、これしかできなかった。


ヒーロー達も自分に出来る事で、ヴァンパイア市民達の動きを止めていく。


「キュアセイダーがいたとしても、この数では対処しきれまい!!」

カブ男が地上の惨事をあざ笑う、彼はキュアセイダーの白血弾を恐れていた。

白血弾への対抗策として考えたのが、200人のヴァンパイア市民での物量作戦だ。


「クドラクどもが遊びで日本を襲撃し、キュアセイダーに倒されたせいで私は愛しいスコットランドから東欧支部に左遷されたのだ!!今こそ恨みを晴らす時!!」


カブ男の動機は私怨であった、スコットランドを縄張りとしていた彼は東欧支部の

再建の為に左遷させられたのだ。

そして、カブ男が仮面を外すとその素顔は何と声優の桜杉真一の顔だった!!


桜杉真一がヴィラン対策室の依頼を受けた事を知ったカブ男が、真一を拉致して

その顔を奪い本人と入れ代っていたのだ。


真一に化けたカブ男が、ヒーロー達を引きつけている間に今回の襲撃の準備を進めていたのである。


「殺した魔女から奪った正体隠しの護符、本物とは行幸だった。」

再度仮面を被ったカブ男が懐から護符を取り出す。


彼がヒーロー達の中に紛れ込めたのは、自分が殺したフィンランドの

ワルプルギス・ウィッチーズ達から奪ったこの護符がジャスティスの

ニュータント探知機を誤魔化した。


お台場にカブ男の悪の笑いが木霊する


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