第125話 血のハロウィン 破の2
夜のお台場。
お台場ケルト展は、ヒーロー達がイベントを行う展示場から数駅離れた博物館で
開催されていた。
博物館の外では、デデーンと20mの巨大な檻を積み重ねて作った人型の巨人。
ケルトでは生贄を入れて燃やしたと言われるウィッカーマンがそびえ立っていた。
警備員達がウィッカーマンを警備している、それだけなら普通の事だ。
その様子を距離を取って偵察しているのが、ヘルグリム帝国4メイドの一人アニー。
他の3人は、海辺の公園で待機。
「警備員から血の臭いが・・・・・あれ、人殺してまちゅねえ。」
嗅覚に優れたアニーが、黒と判断する。
「・・・・こっちが下手に動くと、周辺への被害と弁償が歯がゆいでちゅ。」
ウィッカーマンはただのオブジェとは思えない。
アニーがそんな事を、考えたと同時にウィッカーマンの頭部に火が灯った!!
アニーの偵察を待っていたメイ、フラン、リーファの3人は吸血鬼と化した市民達
を相手に立ちまわていた。
「・・・・手加減。」
変身したフランが地面に電流を流して、気絶させる。
同じく変身したメイが水を操り、リーファがそれを凍らせて氷の壁を作っていく。
「・・・・これはもしや以前の薬物では?」
メイの言葉にリーファが
「ええ、間違いありません工場は潰したのですが?」
と答える。
「・・・・二人とも乗って、合流しよ?」
フランの肩にメイとリーファが飛び乗ると、アニーを回収すべく空へと飛び上がる。
「げげ!!動き出したでちゅ~~~!!」
アニーの方も、ワラワラと博物館から出てきたヴァンパイア市民がウィッカーマン
に乗り込みガコンと、音を立てアスファルトをへこませながら動き出すのを目撃。
そんな中、アニーが 空を飛ぶフランを発見して鎖を放つと
「・・・・アニー、見つけた。」
と呟きアニーの鎖をキャッチ、ウィッカーマンを背に進太郎がいる展示場へと急ぐ。
ウィッカーマンは、中に吸血鬼化したニュータントとはいえ人を乗せてるのなど
お構いなしにガッコンガッコン進み、建物はぶち壊すわロボットアニメの実物大の
オブジェを腕を振るい殴り飛ばすわで中の人が血を流したりしながらも暴れていた。
そんな中を
「・・・・重い。」
とぼやきながら、フランは仲間を乗せて障害を回避しながら飛行していく。
「・・・・あ、殿下がいたでちゅ!!」
アニーが屋上展示場にいたデーモンブリードを発見、メイド達が降りてくる。
「・・・・発生した事件がらみだな、悪いが力を借りるぞ。」
デーモンブリードがメイド達に、渋々ながら告げる。
「「イエス、マイロード!!」」
メイド達が声をそろえて承諾し、五人でスクラムを組んでフォームチェンジ!!
「ハーレムフォームって名称、やはりどうにかならなかったか?」
とデーモンブリードハーレムフォームで夜空へ舞い踊る!!
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