第111話 決戦はハーレムフォーム 前編

メキシコを訪れた、ヘルグリム帝国の面々。


フリーダムな彼らだが、今回は観光もせず作戦を練る。

「市民と自然環境に一番いい作戦で行こう。」

進太郎がそう提案する。


過去、ダイマッコウ号を用いた決戦では漁獲量が減少したとクレーム。


ロシアでは、周辺の気温が急上昇と全力で頑張ろうとすると環境に

迷惑をかけてきたので今回は怒られないような作戦で行こうと考えた。


「ここは、アニーフォームで一気に!!」

アニーの提案は現地を焼け野原にするので却下。

「それでロシアから怒られただろ?」

と進太郎がたしなめるも


「あれはまだ、序の口でちゅよ~?」

アニーには不満らしい。


「火が駄目なら、メイフォームで水攻めで参りましょう!!」

メイも物騒な事を言うので却下。


睨む進太郎にメイが泣きながら

「水なら周囲のジャングルの栄養になるではないですか~?」

と抗議するも却下、そういう問題ではない。


リーファが

「では、リーファフォームでマグマブレスを吐きながら

地下からは攻めるのは如何でしょう?」

と、出身国の地盤を無視した事を言う。


「行けそうだけど、地震が怖いから止めよう。」

とやんわり断る。


「・・・・・空飛んで行こう?」

と言う、フランの提案に乗る事にした。


作戦の概要は敵の神殿めがけて、空から降下して突入する。


フランと進太郎が、デーモンブリードフランフォーム

に変身し他の者がその背に張り付いて空から急降下!!


敵の神殿の天井をぶち抜いて侵入するという荒業である。

「これなら、敵の基地に打撃を与えられもするな。」

と、アイデアをまとめる。


そして数時間後、作戦は決行された。


衛星写真で敵の基地の場所を特定、デーモンブリードの重力操作能力を使い

普通なら迎撃不可能な超高高度から一行は落下する!!


その日、天より闇の柱が落ちるのを人々は目撃した。


ド派手な音を立てて、空から敵の神殿内部に殴り込んだヘルグリム帝国。


天井も床もぶち抜いて着いた先は、異様な鉄の臭いがする血の池風呂だった。


よく見ると、その血の持ち主らしき肉片とか浮かんで見えてグロい。

「不快極まる臭いじゃな。」

デーモンブリードの鎧になっている、おじいちゃんも不快感を表す。


「アニー、フォームチェンジだ!!」


「イエス、マイロード!!」

フランフォームからアニーフォームにチェンジし、血の池風呂を

灼熱の狼の咆哮で瞬時に蒸発させる。


「これでクリアですわね。」

犠牲者の冥福を祈る帝国一行。


神殿内部を探索しながら進む。


一方、主であるテぺヨロトルは寝室にてトラソルテオトルとキヴァタテオ

を交えた3人で邪悪な愛を育んでいた。


トラソルテオトルとキヴァタテオを歓喜で満たすと、テぺヨロトルは

ジャガーの怪人へと姿を変えた。


「行かないで下さい!!」

と二人のヴィラネスが縋り付いて止めるも


「お前達は逃げろ、俺は負けん。」

と言い、二人を振り切って寝所を後にした。

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