第110話 いざ、メキシコ!!

地下鉄での汚泥ゾンビ事件は収束した、トラソルテオトルは生死不明

で地下鉄まほろば駅は復旧の為の工事が急ピッチで行われている。


ヘルグリム帝国の面々は拠点で落ち込んでいた。


敵の雑兵は倒せても大将首は取れず、そしてこちら側に被害が出る。


久しぶりの完敗である、ヒーローも負ける事はある。


だが、ヒーローが負ける事は莫大な悲しみを産む悲劇でしかない。


笑うのは邪悪ばかりである、敗北も成長には必要だが下手に負けてはいけない。


愛する人々の悲劇を防ぐ為、ヒーローは負けてばかりではいられないのだ。


「・・・・・完全にこっちの負けだな。」

進太郎達はどんより呟く、リーファが特に落ち込んでいた。


敗北は、怒りに我を忘れた自分のせいだと彼女は感じていた。


落ち込む彼女を、3メイド達は責めなかった。

「当たり前でちゅ、リーファは我慢強いでちゅね~。」

アニーは、感心していた。


「そのようなビッチ、断じて許せません!!」

メイも怒っていた。


「・・・・・私達なら、東京壊滅させてたかも。」

フランが物騒な事を言うが、彼女達ならやりかねなかった。


彼女達は進太郎の味方である、人間の世界や人への愛着はあるがそれ以上に

優先されるのが進太郎、そして彼との生活。


本当に、恋する乙女はモンスターでなく恋する乙女のモンスター達であった。

三メイド達は、リーファが自分達に染まってきた事を喜んでいた。


「こうなれば、日本の被害を防ぐ為にも敵の本拠で決戦じゃ!!」

ゴート66世が叫ぶ。


「もう、それしかないでちゅね。」

アニーが同意する。


「全力で大暴れいたしましょう!!」

メイもやる気だ。


「・・・・・汚名返上。」

フランも燃えていた。


「今度こそ私、やってみせますわ!!」

リーファも泣きながら叫ぶ。


その後、ヘルグリム帝国の大使である勇一パパがメキシコ大使館と

連絡を取りメキシコの大使との間でやりとりが行われる。


もともと、メキシコのヒーローであったリーファのおかげで

メキシコへの入国と活動の許可を貰う事は成功した。


かくして、メキシコのジャングルでヘルグリム帝国の逆襲が始まる!!





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る