吸血夜会中米支部決着編
第106話 地下鉄襲撃
・・・・・・ボトッ!!・・・・・ボトボトッ!!
嫌な音が地の底から聞こえてくる。
だが、平日の地下鉄を利用してる人たちは気づかない。
この後、東京の郊外にある地下鉄の駅が地獄と化すことを。
常時全身から黒い汚泥を垂れ流し続ける人型の怪物、汚泥ゾンビ達が
地下鉄よりも下の吸血夜会のアジトから攻めてきたのだ!!
「「ぎゃ~~~~~!!」」
突然の怪物の襲来に逃げ惑う利用客達。
「階段を走らないで下さい!!」
そう叫んでも止まるはずはなく、駅員も想定外の事態に混乱していた。
組体操の要領で、線路からホームへと昇って来る汚泥ゾンビ達。
逃げ遅れた会社員の男性が一体のゾンビに、襲われ攫われていく。
汚泥ゾンビ達は、老若男女問わず構内の人間達を襲いアジトへと
連れ込むべく自分達の汚泥を人々の顔に塗り付け自由を奪って行く。
当然、電車の運行は中止でダイヤは混乱と大惨事だ。
そんな地下鉄の線路の向こうの闇から、大惨事を治めるべく
パカラッ!!パカラッ!!パカラッ!!
と蹄の音が鳴り響いて来た!!
ヒーヒヒヒヒンッ!!
闇の中から闇そのものを馬にしたような角の生えた金属の馬が
汚泥ゾンビ達を文字通り蹴散らしてゆく!!
その馬にまたがるのは悪魔の鎧を纏った騎士、デーモンブリードだ!!
汚泥ゾンビが攫いかけていた会社員の男性を肩に担いでいる。
「メイ、一般人の浄化を!!アニー、汚物は焼却だ!!」
デーモンブリードから男性を受け取ったのは、半魚人の姿になったメイ。
「失礼いたします。」
早速水を生み出して、まずは受け取った男性から洗浄していく。
メイの水を浴びた男性から黒い汚泥が、生き物のように逃げ出していく。
そして、ライダースーツ状の装束を纏ってる赤い人狼のアニーが闇の中から飛び出し
赤熱化した鎖を射出して線路上の汚泥ゾンビ達を焼き尽くす!!
「フラン!!通せんぼでちゅっ!!」
アニーの叫びに応える様に反対側から紫色のドイツ式甲冑が重厚な音を立てて
現れ立ちふさがる。
「・・・・・・逃がさない。」
フランの電光を纏ったジャブが、襲ってきた汚泥ゾンビに当たるとその本体と
言うべき汚泥が分離されて素材された人の死体が現れる。
ホームの上では、水色の姫カットをなびかせながら胸を揺らし全身から青い龍の形をしたエネルギーを出して蹴る!!殴る!!投げる!!と格闘するフレンチメイド。
リーファが動ける一般人を守り、逃がしながら戦っていた。
「自力で動ける方の避難は完了ですわ!!」
「よし、こっちもこいつで終わる!!」
デーモンブリードが黒い金属の馬、マシンバイコーンに最後の汚泥ゾンビを
踏みつぶさせてひとまず事態は収まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます