第43話 里帰りと挨拶回り その5

最後にやってきたフランの実家は、世界が違って見えた。


巨大なコイルがスパークしてたり、何と言うか昔のロボットアニメ

の基地みたいだった。

「お帰りなさいフラン、そしてようこそ殿下♪」

出迎えてくれた白衣を着たロリ巨乳な女性、肌は紫色で髪は金髪。

頭頂部には電球が付いていた。フランの母親のドンナー。


突然、ドンナーの頭の電球が光った。

「そうね!!私のことはママって呼んでいいのよっ!!」

えっへんと胸を張るドンナーに案内してもらうことになった。


案内されたフランの実家は、家というよりは学校に似ていた。


庭は校庭のグラウンドだし、プールもある。

「我が家には学校も研究所も工場も港もあるわ♪」


進太郎が抱いていた疑問に答えてくれた。


学校の区画を抜けると、木造に瓦屋根の日本家屋があった。

「何で、日本家屋があるんだ!!」

・・・・・・進太郎、超驚いた。


「パパが日本に学生時代に嵌って、再現したのよ♪」

家に上げてもらい、今でお茶を戴きながら話を聞く。


「・・・・・・そういえば、パパは何処?」

フランが尋ねる。


「パパはメアリーの旦那様と一緒に東京で大使の護衛よ。」

大使とは、駐日大使である進太郎の父親の事だとわかった。


「殿下は、ここにいる間はママに頼っていいんだからね♪」

笑顔で言うドンナー。


「・・・・・・ママ、それは妻である私達の役目。」

不機嫌になるフラン。


ドンナーは気にしない。


アニーとメイは微笑ましく見ている。


「フランも、ママに甘えていいんだからね♪」

フランを抱きしめるドンナー。


土産の狸肉を渡すと

「うれしいわね、晩御飯は狸のカレーよ♪」

と言うドンナー。


フランの実家では、魔界風にアレンジされつつも1990年代っぽい日本

のような生活を味わった進太郎であった。






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