第16話 旅に疲れて一休み
宮崎で吸血椰子の群れに出くわした事件を終えて、愛媛県は桃ノ島へ
帰って来たヘルグリム帝国ご一行様の日曜日。
「・・・・・・次は普通に観光で出かけたい。」
リビングでソファーに寝転がる進太郎。
チキン南蛮や日向夏など宮崎を楽しむ暇などなかった。
メイド達は、鵜戸神宮などに元気に観光に出かけたらしい。
鵜戸名物と言うあめのお菓子だけは、メイド達がご近所へのお土産
に大量に買って帰った。
「悪魔が神社にお参りとかってどうなんだろう?」
人間の世界では、大抵悪魔と神は敵対している。
「我が国は、そういうの自由じゃよ?初詣やクリスマスも祝うしのう。」
盆の中のあめを食いながらゴート66世が答える。
「悪魔業界とかからクレームとか来ないのおじいちゃん?」
祖父に尋ねる、狸の妖怪しか妖怪とか悪魔って知らない。
「来たら叩きのめせば良いんじゃよ♪悪魔は自由じゃ♪」
おじいちゃんは、フリーダムだった。
後に祖父の言葉を有言実行する事になるが、それはまだ大分未来の話である。
「しかし、あれで終わりって事はなさそうだよね?」
今後も似たようなことが起こる可能性がある。
「ふむ、恐らく噂のフライングウィッチが花粉を散布とかしたんじゃろ?」
正解を読み当てるゴート66世。
「どこかにある大本を叩いて、雑種を作らせないようにしないとって事か。」
進太郎がなるほどと合点する。
「敵の基地を捜すのが面倒じゃが、やらねばなるまい。そして地道な鍛錬もじゃ。」
ゴート66世が立ち上がる。
「ああ、鍛錬は裏切らないだろ?頑張るよ、死にたくないし死なせたくないから。」
進太郎も立ち上がり、祖父とともにデーモン道場へ鍛錬に向かうのであった。
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