第13話 血を吸う椰子は吸血樹 前編

吸血夜会、それは吸血鬼の伝承や能力を持ちその力で己が欲望の為に

悪をなすヴィランの組織である。


邪魔者には容赦がない方針の為、犯行声明が出てからはヒーローのみならず

ヴィランに対しても吸血夜会は敵対行動を取っており危険視されている。


彼らのターゲットは日本だ。


夜の宮崎県、日南海岸の南国風な峠を緑のローブを着たマレーシア人の美女が

空を飛び県の木であるフェニックスといわれる椰子に何かの粉末を

振りかけながら飛び去っていった。


フライングウィッチ騒動とニュースになるが、この後さらに恐ろしいニュース

が報じられることを誰もまだ知らない。


緑のローブを着たマレーシア人の美女が、吸血夜会のヴィランで

コードネームがラングスイルと言うことも彼女がばら撒いた粉末が

どのような事件を巻き起こすかも。


愛媛は桃ノ島のヘルグリム帝国大使館。


「宮崎でフライングウィッチが出た?」

進太郎は眉唾な表情で友人の顔をみる。


「そうなんでござる、出たんでござるよ!!事件でござる!!」

進太郎に向けて力説する博士は、学校のプリントなどを渡す

ついでにフライングウィッチについて説明する。


「宇宙人ねえ、いるかもしれないが大体ニュータントじゃね?」

超常現象もニュータントの仕業で納得されるご時世である。


「おざなりすぎでござる!!」

ショックを受ける博士。


だが、進太郎もこの時は自分が宮崎へ出向くとは考えていなかったのである。














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