第12話 松山から来た少年 後編

「え~、まだ信用も信頼も出来ないよ?敵のスパイかもしれないし」

リスクは潰しておきたい進太郎。


「だから~、僕達はヴィランじゃないんだって~!!」

刑が抗議するが、おやつのプリンを持ってきたアニーを見て固まる。


「慎重すぎるのも困ったもんじゃな。」

ゴート66世はため息。


「まあ、今度場所を設けて話し合おうか?用件はうちの公式サイトにメールで。」

自分に抱きついて甘えてくるアニーを構う進太郎。


「態度が、おざなりだ~!!」

プリンを泣きながら食う刑。


こんな経緯で、四国のニュータント狸グループ八百八狸と接触することになった。


刑が帰った後、夕食時。

「はい、殿下♪ あ~んしてくだちゃいね~♪」

進太郎の膝の上で、アニーが思い切り甘えながら進太郎を世話する。


「・・・・・・これは一体、どういうことなんでしょうか?」

不機嫌なメイ。

「・・・・・・アニー、ずるい。」

フランも不機嫌。


「・・・・・・いや、約束したからな。」

そう答えるしかない進太郎。


「うふふ、お風呂もお休みも一緒でちゅからね♪」

アニーは目をハートマークにして甘える。


「では、私にもお約束してください!!」

メイが眼鏡を光らせて懇願する。


「・・・・・・私も、約束。」

フランも約束を迫る。


「・・・・・・わかった、約束する皆可愛がるから!!」

その言葉に、二人は納得する。


だが、この約束によりその週は進太郎は学校を休むことになる

のを迂闊にも予想できなかったのであった。


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