第10話 松山から来た少年 前編
ヒーローでも学生であるから学校に行く。
だが進太郎には、友達が少ない。
いないわけじゃない、少ないだけだ。
その理由の一つに、デーモンブリードである事を含めて出自が
身バレしている事が挙げられる。
一般人にしてみればニュータントは、余り関わり合いになりたくない
存在であるので生徒や教職員からは距離を置かれてる感がある。
部活に関しては、ヒーロー活動の為免除である。
公式な大会があるような所は規定でニュータントを認めていない
というのもあるが。
でも帰宅部というのもバツが悪い為、漫画研究会の顧問をしている
プロレス同好会を作って参加してる。
今日も仲間達と学業に部活にと、羽を伸ばす時間を過ごすつもりだった
進太郎の学生生活に変化が起きた。
・・・・・・それは、転校生である。
「松山から転校してきた、
隠神刑と名乗った少年は、とても可愛らしかった。
女子からは可愛いと歓声が上がり男子からは、怨嗟のうめきが上がる。
茶髪に青い瞳に白い肌、少女のように華奢な体つきの美少年。
文化祭の出し物で女装が確定したと感じるくらいである。
そんな刑の席は、進太郎の前だった。
「えっと、よろしく。」
進太郎は刑の言葉に頷く、正直リア充っぽい相手は苦手な進太郎だが
邪険にも出来なかった。
昼休みは女子が刑に群がり放課後、漫研と同じ部室のプロレス同好会
に刑が尋ねてきた時には大騒ぎとなった。
「男の娘、来たーーーーーっ!!」
と博士が叫ぶは
「何この美形、女体化もBLも何でも行けるはこの子!!」
と漫研の部長、日笠ちあき先輩も鼻息を荒くする。
「・・・・・・え~と、赤星君に用があるんだけれど良い?」
あはははと笑いながら刑が進太郎を指名する。
顧問の水木先生はふはーっ!!と息を荒くしてスケッチを描き出した。
「・・・・・・なんてカオスな状況よ。」
常識人枠の川原春子は、げんなりした。
「・・・・・・用があるなら家で聞くから家に来てくれ。」
進太郎は刑を屋敷に招くことにした。
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