第9話 チョップはパンチ力!!

吸血夜会のニュータント二人組が警官と蜘蛛男を殺害したニュースは

全国に放送された。


当然、逮捕劇に関わったヘルグリム帝国もニュースを見ていた。


吸血夜会が犯行声明を出した事も続いて報道された。

「・・・・・・許せない、私達のがんばりを無駄にした。」


ニュースを見てフランが体から蒸気を噴出して怒る。

「フランの怒りは当然です、殿下が更生を願いお慈悲を掛けた者と

日本の民を害するなど断じて許せませんわ!!」


フランの怒りにメイも同意する。

「こんな事件が起こると、ニュータントがまた叩かれますね殿下。」

アニーがつぶやく。


「こいつら絶対に許さん!!」

進太郎が吸血夜会に怒りを燃やす。


「敵が現れたなら、戦いに備えてトレーニングじゃ進太郎!!」

ゴート66世が、パンツ一丁のマッチョボディでリビングにやって来る。


「ああ、鍛錬は裏切らないだろ?やるぜおじいちゃん!!」

ソファから立ち上がり祖父について屋敷の地下へと進太郎が向かう。


屋敷の地下、そこは道場のような場所であった。


畳のコーナー、リング、トレーニング器具、真っ黒な液体入りのプール。

さらに人間大のタコっぽいモンスターがいたりと、人間には理解しがたい

魔界の道場であった。


ここがデーモンブリードの特訓施設、その名も『デーモン道場』である。

「今日は基本技、デーモンチョップじゃ!!」


タコっぽいモンスターと、進太郎がリングに上がるとゴングが鳴る!!


互いに礼をして、進太郎が構えるとタコが触手を伸ばして上中下段と

攻めてくるのを左右それぞれの手刀で受け、捌き、打ち払う。


「デーモンチョップのポイントはパンチ力じゃ!!

手は刀でなくハンマー、切るのではなく打つんじゃ!!」

進太郎にアドバイスを送る、ゴート66世。


今度はタコに4本の触手で手足を絡まれた状態で手刀の稽古。


タコが触手で、手足を推し引きするのに負けず正しい構えと足捌きで

タコの残る4本の触手に手刀で立ち向かう。


その後、ゴート66世との組み手を行いその夜は掌底と手刀の稽古

に費やしたのであった。














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