第7話 密漁犯は蜘蛛怪人!? その4

蜘蛛男を捕獲したヘルグリム帝国の面々は、海上保安庁に引き渡した。


陸に戻った進太郎達は、感謝状と金一封を受け取りひとまず密漁事件は

幕を下ろしたのであった。


・・・・・・その後、海保から警察に蜘蛛男が引き渡された後

蜘蛛男を乗せて裁判所へ向かう護送車が襲撃され蜘蛛男もろとも警察官達が

全身の血を吸われて殺害されるという新たな事件が発生する。


蜘蛛男を雁字搦めに拘束した護送車、その目の前に内臓をぶら下げた女の首が

空から飛んで来たのである。


警官が、急ブレーキを踏むも護送車は転倒!!


転倒した護送車の元に空から降ってきたのは、歯が鉄、足に鉤がついた黒人の男。


女の首はペナンガラン、黒人男はアサンボサム。


どちらもインドネシアとアフリカに伝わる吸血鬼の姿と特性を持つ

ニュータントで、ヴィラン組織 ‘‘吸血夜会”のエージェントである。


アサンボサムが装甲車のドアをちぎり取り、ペナンガランが警官の血を吸い殺害。


そして拘束された蜘蛛男をアサンボサムが引きずり出して、顔の拘束を解く。

「・・・・・・た、助けに来てくれたのか?俺を逃がしてくれ!!」


蜘蛛男がアサンボサムに懇願する、だが警官の殺害を終えたペナンガランが

「お前はもう終わりだよ、死にな!!」

蜘蛛男に無慈悲な処刑を宣告する。


「・・・ま、待ってくれ!!お、俺は組織の事はしゃべってな・・・・ア-ッ!!」

蜘蛛男の弁明は、断末魔の悲鳴に変わった。


アサンボサムが蜘蛛男をクルリとひっくり返し、パイルドライバーで地面に

蜘蛛男を突き刺した!!


そして伝承どうり、アサンボサムが蜘蛛男の足の親指から血を吸い尽くす。


殺戮を終えた二匹の悪鬼は、アサンボサムがペナンガランに捕まり空へと

逃げ去った。


これが、吸血夜会の日本侵略の始まりであった。






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